マネックス証券を支える内製基幹システム『GALAXY』にAPI管理プラットフォームKongを採用

〜ドメイン駆動設計を軸に、モノリス構造からの脱却を実現〜

Kong

Kong株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:有泉 大樹、以下 Kong)は、マネックス証券株式会社(本社:東京都港区、取締役社長執行役員:清明祐子、以下 マネックス証券)が、同社のAPI管理プラットフォームとしてKongを採用したことをお知らせいたします。マネックス証券の『GALAXY』は、マネックス証券が「投資の民主化」を実現するために自社で独自に構築した基幹システムであり、株式・債券・投資信託など複数のサービスを支える統合プラットフォームです。

 今回の採用は、マネックス証券が従来のモノリシックシステム構造から脱却し、マイクロサービス化を進めるとともに、クラウドとオンプレミスを組み合わせたハイブリッド環境へ移行する取り組みの一環として行われました。株式・債券・投資信託など複数のドメインを統合していた既存システムにおける障害範囲の広さや保守コストの増大、およびパフォーマンス上の課題を解消し、今後の事業成長を支える堅牢で俊敏なAPI基盤を構築することを目的としています。

■ システム概要図

■ 導入の背景と課題

GALAXYシステムでは、複数の金融商品ドメインが一体化したモノリシック構造により、以下のような課題を抱えていました。

  • 障害発生時の影響範囲が広く、復旧に時間を要する

  • 株式市場の急変動時に処理が集中し、システムリソース不足が発生するリスクがある

  • 顧客数や取引量の増加に伴い、バッチ処理時間の短縮が求められている

  • 各商品ドメインが独立して開発・リリースを行うことが難しく、開発効率や柔軟性に制約がある

また、NTTドコモとの資本業務提携を契機とした新規顧客層の拡大計画が進む中で、将来的な事業成長を支える柔軟かつスケーラブルなシステムアーキテクチャの構築が求められています。

■ 解決の方向性と技術的アプローチ

マネックス証券では、ドメイン駆動設計の導入により、商品単位で独立した開発・リリースが可能な体制への移行を進めています。さらに、マイクロサービスアーキテクチャを採用することで、ドメインごとの障害切り分けを容易にし、俊敏かつ柔軟な機能拡張を実現することを目指しています。

API通信には gRPCを採用し、すべての通信をAPIゲートウェイである Kong を介して一元的に制御しています。また、非同期処理基盤を導入することで、株式市場の急変動時など処理が集中する時間帯においても、他のサービスへの影響を最小限に抑え、安定したシステム運用を実現します。クラウドシフト戦略としては、基幹となる取引システムは引き続きオンプレミス環境で運用しつつ、投資情報配信などの周辺系サービスにはパブリッククラウドを活用しています。将来的には、マルチクラウド環境への展開も視野に入れ、柔軟かつ拡張性の高いシステム基盤の実現を目指しています。

■ Kong採用の理由

マネックス証券は以前より他社製のAPI管理製品を活用し、外部からの証券口座アクセスをAPI経由で提供していましたが、他社製品ではオンプレミスへの対応やベンダーロックインに課題がありました。複数製品の比較検討の結果、以下の理由からKongを採用いただきました。

  • オンプレミスへの対応と将来のマルチクラウド対応の柔軟性

  • 認証認可を始めとする豊富なプラグイン。柔軟で機能拡張が可能であり、将来の要件に対応できるカスタマイズ性

  • 日本語による迅速な技術支援体制

  • デジタル庁が推奨API Gatewayとして認定している実績

  • OpenTelemetry対応による分散トレーシング・メトリクス観測・ログ収集

これにより、社内外のAPIを統合的に管理しつつ、今後のオープンAPIエコシステムの拡大を支える強固な基盤を構築しています。

■ 今後の展望

マネックス証券は創業以来、「未来の金融を創造する」という理念のもと、絶えず変化 し多様化する市場環境やお客様のニーズに対応しながら、革新的な金融サービスを提供してまいりました。今後は自社アプリに限らず、「GALAXY API」を外部パートナーにも公開し、NTTドコモのアプリなど、外部サービスからのアクセスも可能とする構想を進めています。

また、認証・認可・セキュリティを強固に管理できるAPI Gatewayとして、Kongへの期待は大きく、将来的にはオープンAPIエコシステムの中核として、安全かつ拡張性の高いAPI連携を支える基盤として活用していく方針です。

マネックス証券株式会社 執行役員 CIO 兼 開発本部長 後藤浩氏は次のように述べています。

「当社は、ユーザーの利便性と安心を両立する金融プラットフォームの実現に向けて、アーキテクチャ刷新を進めています。KongのAPIプラットフォームは、俊敏性・拡張性・セキュリティを高い次元で両立できる基盤として採用しました。今後は、Kongとの連携を通じて、よりオープンで信頼性の高い投資サービスを提供してまいります」

Kong株式会社 代表取締役社長 有泉 大樹は次のように述べています。

「このたび、マネックス証券様にKongをご採用いただき、大変光栄に思います。金融サービスのレジリエンスとAPIエコシステム構築は、今後の日本のデジタル金融において極めて重要なテーマです。Kong日本法人として、今後もマネックス証券様のデジタル変革を強力に支援してまいります」

Kong について

API マネジメントプラットフォームのリーディング企業である Kong は、グローバルにおけるAPIマネジメントの分野で高い評価を受けており、世界中の企業が「API ファースト」企業になることを使命としています。世界で最も採用されているAPI ゲートウェイ上に構築された Kong の統合クラウド API プラットフォームは、API の構築・運用・管理のライフサイクル全体を一気通貫で提供することで開発者の生産性を高めると同時に、高速かつセキュアで拡張性のある製品とサービスにより、ビジネスのデジタル体験を向上させ、イノベーションを加速します。詳細はウェブ、SNSをご覧ください。

会社概要: https://jp.konghq.com

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会社概要

Kong株式会社

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業種
サービス業
本社所在地
東京都港区赤坂9丁目7-1 ミッドタウン・タワー18階
電話番号
03-4588-4257
代表者名
有泉 大樹
上場
未上場
資本金
-
設立
2023年08月