生成AI対応「早大 スマートエスイーDXコース(第4期) 」10月開講
文部科学省「リカレント教育エコシステム構築支援事業」 に新規採択

学校法人早稲田大学(所在地: 東京都新宿区、理事長: 田中愛治、以下、早大)は、文部科学省 令和6年度補正予算「リカレント教育エコシステム構築支援事業メニュー②「新時代の産学協働体制構築事業」」*1の採択を受け、生成AIの急速な進展とDXの加速に向けたその活用も見据えて「スマートエスイーAIトランスフォーメーション」をキーワードに、2017年度に開始したスマートエスイー事業※2を、以下の3点を柱としたカリキュラムにアップデートします。
●最新技術の理解と実践
生成AI技術を含む最新のAI技術を理解し、ビジネス現場で即座に活用できる実践スキルを習得します。生成AIモデルの仕組みから活用方法、そしてその限界までを網羅し、応用力を養います。
●倫理と社会的影響への対応
生成AIの普及に伴い、データの公平性、プライバシー保護、生成コンテンツの著作権問題など、倫理的課題への理解が求められます。これらのテーマについて考察し、適切な対応策を検討する力を育成します。
●横断的スキルの強化
IoTとAIの統合が進む中、システム設計、データ解析、クラウド技術など、複数の技術領域を横断する実践的なスキルが不可欠となります。これらを教育カリキュラムに組み込むことで、現場で即戦力となる人材の育成を目指します。
【スマートエスイーDXコース 10月開講・受講生募集中】
上述を受け、スマートエスイーDXコース(以下、DXコース)は、13科目中5科目を大幅に刷新し、カリキュラム全体を生成AI技術に対応させ、10月にアップデート開講します。本コースは「職業実践力育成プログラム(BP)」 に認定され、厚生労働省「特定一般教育訓練」の指定対象講座となっています。自社のDX人材育成の一環としての企業派遣も歓迎いたします。
●目指す人材像
DXコースは、経営層やマネージャー層のみなさまをはじめ、幅広いみなさまを対象に、DXやデジタルビジネスの企画・立案、イノベーションの推進を担うデジタルビジネスデザイナーを育成することを目的としています。
●生成AI導入による付加価値
新たに、生成AI科目の新規開講、既存科目の改訂により、技術の進化に伴う新たな課題を捉えて企業・ステークホルダー全体の価値向上を牽引できる人材の育成を行います。
各科目では、従来のDX人材育成を指向した内容に加え、生成AIの新規開講科目、および全科目に横断的に生成AIとの関連事項や、ChatGPTに代表される生成AIを活用し、具体的な技術活用・技術面の手法を組み入れて学びます
●企業の実課題を扱うDXゼミ
DXコースの集大成として、本プログラムの各科目における習得事項を総動員し、大学教員や実務家教員が直接指導するゼミ形式でのグループ討議を行います。データやデジタル技術を活用した業務の変革や新たなデジタルビジネスモデル展開に代表されるDXの計画立案(ならびに計画に向けた分析・需要予測、あるいはプロトタイピングなど)に取り組みます。
●スマートエスイーDXコース 概要

開催期間 |
2025年10月4日(土)~2026年3月7日(土) |
定員 |
30名 |
開催科目 |
13科目 |
受講方法 |
オンライン(Zoom)、 一部:ハイブリッド型(西早稲田キャンパスでの対面式+Zoom) |
受講要件 |
大学入学資格を有すること。ビジネスの実務経験を有すること。 |
選考 |
提出書類及び面接による選考 ※面接は選考の過程で必要と判断した方のみが対象 |
申込期間 |
2025年7月10日(木)~8月25日(月)[合格通知: 9月1日(月)] |
詳細サイト |
詳細、およびお申し込みについては下記ウェブサイトをご参照ください。 |
受講料 |
495,000円(税込) |
修了要件 |
必修24時間を含む60時間以上の取得 |
履修証明書 |
早稲田大学の履修証明書を発行(履歴書記載可) |
教育訓練給付制度 |
「特定一般教育訓練」の指定対象講座 (受講料の最大50%が給付対象) |
スマートエスイーDXコースの理解を深めるため、早稲田大学 鷲崎弘宜教授(本事業責任者、IEEE コンピュータ・ソサエティ2025会長)がコース詳細を説明したDXコース募集説明会(同時開催:DX交流フォーラム)のアーカイブ動画を公開しております。

【開催報告】DXコース募集説明会
【スマートエスイーについて】
スマートエスイー*2は、文部科学省が2017年から5年間実施した「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT) enPiT-Pro」の補助事業として2018年に開講した、イノベーティブ&DX人材を育成するAI・IoT・ビッグデータ技術分野のリカレント教育プログラムです。本プログラムではDX推進を担う人材を「エンジニア」と「マネージャー」の両面から捉え、IoT/AIコース、およびDXコースの2つのコースを設置し、価値創造をリード可能な人材育成を実践しています。
●生成AI関連科目の大幅改定
生成AI技術は、文章生成、画像作成、プログラミング支援など、多様な分野で活用されており、個人や企業の生産性向上に大きく影響しています。ビジネスモデルや労働市場の構造が変革される一方で、データ利用の倫理やセキュリティに関する新たな課題が生じている背景を踏まえ、DXコースでは図のように科目の新規開講、改訂を行います。生成AIとDXの両軸での価値向上を担うことのできる人材の育成を進めていきます。

●スマートエスイーの展望
スマートエスイーは、生成AIを教育カリキュラムに導入するに留まらず、教育手法、運営にも導入し、リカレント教育の生成AIを用いた学修体験の変革を実現することを目標とします。早稲田大学のAI支援AI学習研究の成果を産学連携にてスマートエスイーの教育に実装し、生成AI技術を導入することで、講師、受講生、プログラムを運営する事務局等の関係者に多様なメリットを提供し、相乗効果を通じて生成AIを活用した産学エコシステムを形成し、ステークホルダー全体の価値を向上していくことです。

●スマートエスイーコンソーシアム
スマートエスイーは、単なる教育プログラムの提供にとどまらず、企業や大学をはじめとした教育研究機関の関係者の協力のもと、共同研究の機会を広げ産学連携による新しい研究の展開を目的としたスマートエスイーコンソーシアムを構築しています。産学連携の新しい学びのネットワークを形成するため、メールマガジンの配信、コンソーシアム主催イベントへの参加、その他の活動を通じて、スマートエスイー受講生・修了生・講師陣や会員企業・連携大学をはじめ相互交流、スマートエスイー人材の育成と活躍の場の提供に貢献しています。
【スマートエスイーDXコース プログラムの特長】
●スキル参照モデルに基づいた科目群と各分野をリードする産学からの講師陣を迎えた体系的プログラム
本プログラムのカリキュラムは、経済産業省の「DXリテラシー標準*3」と英国の「SFIA Framework*4」を参照し、DX推進のためのビジネス、ならびにそれに欠かせないアプリケーション、および情報処理のデジタル技術を、体系的かつバランスよく学べるように設計しています。各科目では演習を豊富に用意しています。また、デジタルとビジネスを有機的につなげるために、アジャイル・ビジネス検証(PBL)を実施するとともに、ゼミ形式で議論を深めるDXゼミを必修とするなど、各分野をリードする講師陣を、理論や体系的な学びを得意とする大学と実践面に精通している企業それぞれから迎え、産学連携による幅広く奥深い学びの機会を提供しています。
【DXコース科目一覧(※が2025年度新規・改訂科目)】
・ビジネス領域

AIビジネスゴール・戦略デザイン(必修) ※ |
野村 典文(早稲田大学ゴール指向デジタル戦略研究会、周南公立大学)、 山本 修一郎(名古屋国際工科専門職大学)他 |
DXビジネスプロジェクトデザイン ※ |
萩本 順三(株式会社匠Business Place)、 関 満徳(エクスパッション合同会社) |
SXビジネスモデル仮説検証 |
堤 孝志(早稲田大学/スタートアップ・ブレイン株式会社) |
デジタル経営 |
山戸 昭三(早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所) |
・アプリケーション領域

AIセキュリティ・リスクマネジメント ※ |
吉岡 信和(早稲田大学)、井口 誠(Kii株式会社) |
RPA |
増田 航太(株式会社SI&C) |
ノーコード |
吉田 将明(株式会社クレスコ) |
機械学習工学 |
鷲崎 弘宜(早稲田大学)、 吉岡 信和(早稲田大学)、 内平 直志(北陸先端科学技術大学院大学) |
・情報処理領域

データ科学・ビジネスインテリジェンス |
坂本 一憲(東京通信大学/早稲田大学/WillBooster株式会社) |
AI基礎 |
奥野 拓也(NTTテクノクロス株式会社)、 増倉 孝一、岡崎 正一(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム) |
サステナビリティ・DXと生成AI ※ |
奥田 聡(株式会社プライムスタイル・早稲田大学)、 山本 修一郎(名古屋国際工科専門職大学)、鷲崎 弘宜(早稲田大学) |
・総合実践領域

アジャイル・ビジネス検証(必修) |
土肥 拓生(株式会社Magic Moment) |
DXゼミ(必修) ※ |
鄭 顕志(東京科学大学)、その他、連携大学の教員、連携企業・団体の実務家 |
【履修証明書、オープンバッチ、BP認定】

DXコースの修了生には早稲田大学の履修証明書、スキルのデジタル証明書であり、国際標準規格に基づき作られる「オープンバッジ」が授与されます。学歴から学習歴へと移り変わりつつある今、オープンバッジは国内外の様々なシーンで、知識・スキルを証明する有用なツールとなります。
また本プログラムは、文部科学省の「職業実践力育成プログラム」(BP:Brush up Program for professional)に認定されています。これは、大学・大学院・短期大学・高等専門学校におけるプログラムの受講を通じた社会人の職業に必要な能力の向上を図る機会の拡大を目的として、大学等における社会人や企業等のニーズに応じた実践的・専門的なプログラム文部科学大臣が認定するものです。これにより、1. 社会人の学び直す選択肢の可視化、2. 大学等におけるプログラムの魅力向上、3. 企業等の理解増進を図り、厚生労働省の教育訓練給付制度とも連携し、社会人の学び直しを推進します。
【注釈】
*1:「リカレント教育エコシステム構築支援事業メニュー②「新時代の産学協働体制構築事業」」
本事業は令和6年度補正予算で計上され、日本社会、地域社会の持続的発展に向けて、大学等が地域や産業界と連携・協働し、経営者を含む人材ニーズを踏まえた教育プログラムを開発することで、産学官連携のリカレント教育プラットフォームや、産学協働体制の構築を推進し、産業界・個人・教育機関によるリカレント教育エコシステムを創出することを目的としております。(文部科学省ウェブサイトより)
ウェブサイト: https://www.mext.go.jp/a_menu/ikusei/manabinaoshi/mext_00026.html
*2:スマートエスイー

早稲田大学を中心とし、大学・企業の第一線の教育者・研究者・実務家が、超スマート社会を国際的にリードするイノベーティブ&DX人材を育成するリカレント教育プログラムです。2018年にはIoT/AIコースを、2021年にはDXコースを開講し、延べ260人以上の修了生を輩出しています。教育の質の高さや、e-learning講座の提供、地域展開などの活動が認められ、文部科学省の中間評価ならびに事後評価で「S評価(最高位)」を獲得しています。
*3: DXリテラシー標準
経済産業省は、働き手一人ひとりが「DXリテラシー」を身につけることで、DXを自分事ととらえ、変革に向けて行動できるようになることをねらいとしてDXリテラシー標準を策定しました。DXスキルを身につけるための学習のゴールや学習項目例などを提示しています。
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/skill_standard/DX_Literacy_standard_ver1.pdf
*4: SFIA Framework
SFIAは、デジタル世界を動かすデータとテクノロジを設計、開発、実装、管理、保護する専門家が必要とするスキルとコンピテンシを定義しています。SFIAは、デジタル世界のスキルとコンピテンシについて世界的に認められた共通言語として活用されています。
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