値上げラッシュの秋、消費者はどう行動する? 値上げに関する意識・行動調査<2022秋>

2022年に入り、パン・食用油・ティッシュなどの商品から、光熱費・輸送費といったサービスまでありとあらゆるものが続々と値上げされています。原材料の高騰、円安、そしてウクライナ危機などが影響し、10月には最多となる6,700品目以上の食料品が値上げされました。

そこで、日本インフォメーション株式会社(代表取締役社長:斎藤 啓太 以下、日本インフォメーション)は、2022年4月と7月に続いて値上げに関する意識調査を行い、今回は11月時点での状況の把握及び過去調査との比較により消費者の態度変容を把握するために、本調査を実施しました。 https://www.n-info.co.jp/report/0039
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■調査から得られたファインディングス

 

■主な調査結果
1)値上げの実感
  • 日常生活において物やサービスの値上げを実感しているかを確認したところ、11月調査全体では61.3%が「実感する」と回答。時系列でみると、4月以降「実感する」のスコアは上昇傾向が続いており、11月調査は4月調査を15ポイント上回り、消費者心理の悪化が一段と窺える結果結果となっている。
性年代別でみると、女性20代以上では、いずれの年代においても「実感する」と回答する割合が男性を上回っています。なお、男性40代、女性30代以上では「TOP2」(実感する+やや実感する)が9割を超える結果となっており、他層をやや上回りました。


2)値上げを実感する品目

  • 値上げを実感すると回答した人に、値上げを実感する品目を確認したところ、食品関連では「生鮮食品」が全体の71.2%と最も高く、次点の「インスタント麺」(56.0%)を15.2ポイント上回る。飲料関連では「コーヒー、紅茶、お茶類」が全体の35.3%と最も高く「一般の乳飲料」が35.2%と僅差で続く。日用品関連では「ティッシュ類」が全体の35.8%と最も高く「衣類用洗剤、柔軟剤」(26.0%)が次いでいる。
時系列でみると、11月調査では「生鮮食品」以外のすべての品目において、値上げを実感する割合が7月調査を上回る結果となっています。なお、「一般の乳飲料」では16.8ポイントの差となっており、他の品目に比べ、スコア差が目立っています。


3)​値上げに対する品目ごとの態度変容
■値上げに対する品目ごとの態度変容(ブランドスイッチなし)
  • 値上げを実感すると回答された品目ごとに、『値上げされても、今買っているものと同じ銘柄(ブランド)を買い続ける』と回答された割合をみると、食品関連では「基礎調味料」が38.5%と最も高く「菓子・スイーツ・デザート類」(37.3%) が続く。飲料関連では「お酒、アルコール類」が44.7%と最も高く「コーヒー、紅茶、お茶類」(42.0%)が次いでいる。日用品関連では「スキンケアアイテム」が47.0%で他の品目を5ポイント以上上回る。
時系列でみると、11月調査では、すべての品目において7月調査を上回る結果となっています。今年に入ってからの値上げの影響により、既に各品目ブランドスイッチし、切り替えた製品を引き続き買い続けたいという意向を持つ人も含まれている可能性がありそうです。


■値上げに対する品目ごとの態度変容(他のナショナルブランドへブランドスイッチ)
  • 値上げを実感すると回答された品目ごとに『値上げされたら、同じ品目でより安くなる銘柄(メーカーのブランド)に変更する』と回答された割合をみると、食品関連では「メニュー用調味料」が37.6%と最も高いが、他品目もほぼ横並びとなっている。飲料関連では「栄養ドリンク・栄養補助飲料」が44.9%と最も高く、他の品目を5ポイント以上上回る。日用品関連では「衛生・入浴用品」が37.6%と最も高いが、他品目もほぼ横並びとなっている。

時系列でみると、11月調査では「菓子・スイーツ・デザート類」「栄養ドリンク・栄養補助飲料」のみが7月調査を上回る結果となっており、「栄養ドリンク・栄養補助飲料」では13.1ポイントの差がみられます。


■値上げに対する品目ごとの態度変容(プライベートブランドへブランドスイッチ)
  • 値上げを実感すると回答された品目ごとに『値上げされたら、同じ品目でも異なる銘柄(プライベートブランド)に変更する』と回答された割合をみると、食品関連では「菓子・スイーツ・デザート類」以外は2割台で同傾向。飲料関連では「飲料水、ミネラルウォーター類」が22.0%と最も高く、以下「清涼飲料水、
    ソフトドリンク類」(20.5%)、「コーヒー、紅茶、お茶類」(20.3%)と続く。日用品関連では「ティッシュ類」が31.8%で他の品目を大きく上回る。
時系列でみると、11月調査では「インスタント麺」「冷凍食品」がともに7月調査を約2ポイント上回っています。


■値上げに対する品目ごとの態度変容(購入を止める)
  • 値上げを実感すると回答された品目ごとに『値上げされたら、その品目自体買うのを止める』と回答された割合をみると、食品関連では「メニュー用調味料」が7.9%と最も高く「菓子・スイーツ・デザート類」(7.0%) が次いでいる。飲料関連では「栄養ドリンク・栄養補助飲料」が12.8%と最も高く「機能性乳飲料」が12.4%と僅差で続く。日用品関連では「メーキャップアイテム」が9.4%で他の品目を上回る結果となっている。
時系列でみると、11月調査では「栄養ドリンク・栄養補助剤」が7月調査を9.9ポイント下回る結果となっており、値上げを実感している状況ではあるものの、継続して利用したいと考える利用者もやや増加したと考えられる。


4-1)態度変容の理由(食品・飲料)
  • 値上げされても同じ銘柄(ブランド)を買い続けると回答された品目について、その理由を確認したところ食品関連、飲料関連のすべての品目で「美味しい・好みの味だから」が最も高くなっている。なお『お酒、アルコール類』(種類を問わず)と『機能性乳飲料』では「その銘柄(ブランド)が好きだから」が2割半ば~後半となっており、他の品目をやや上回る結果となっている。


4-2)態度変容の理由(日用品)
  • 値上げされても同じ銘柄(ブランド)を買い続けると回答された日用品関連の品目について、その理由を確認したところ『ティッシュ類』『住宅用洗剤、掃除用品』、『衛生・入浴用品』では「昔から買い続けている銘柄(ブランド)だから」が、『衣類用洗剤、柔軟剤』『スキンケアアイテム』では「機能性が気に入っている銘柄(ブランド)だから」が、『メーキャップアイテム』では「その銘柄(ブランド)が好きだから」が最も高くなっており、品目による違いが顕著となっている。


5)節約で意識していること(自由回答)
  • 自宅で節約を意識して実施ている行動についての主な意見を抜粋した。(※詳細なデータは資料請求要望で無償で配布)
​大きく分類すると、「自宅での食事に関すること」「買い物に関すること」「節電に関すること」と分けられ、生活の知恵が様々な内容で見られた。


6)政府の値上げ対策への評価
  • 現在の物価高騰への政府の対策についての評価をみると、11月調査全体では「充分ではない」が37.7%となっており、4月の調査結果を9.2ポイント上回る結果となっている。なお、BOTTOM2(充分ではない+あまり充分ではない)をみると、6割を超える結果となっている。
性年代別でみると、男性20~50代、女性40代では「充分ではない」と回答する割合が4割半ば~後半と比較的高くなっており、他層に比べややシビアな評価となっています。


今回の調査では、値上げの影響が生活者のブランドスイッチにどう影響するのかを確認しました。時間の経過とともに値上げの実感値が高まっている様子が窺えます。また、前回までと異なる傾向として、値上げが続いた結果ブランドスイッチが起こり、スイッチ先の新たなブランドで固定購買している様子も一部垣間見えました。当社では、様々値上げがもたらす生活者の意識と行動の変化がどういったものなのか、今後もウォッチしてまいりたいと思います。
以上、値上げラッシュの秋、消費者はどう行動する? 値上げに関する意識・行動調査<2022秋>の結果を抜粋してお伝えしました。

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詳細な調査結果資料(その他の質問/属性別分析を含めたクロス集計データ/自由回答データ/報告書)を無料にて配布しております。
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※ご希望の資料欄に本リリース名をご記載ください
https://www.n-info.co.jp/inquiry/report/

■調査概要
調査地域:日本全国
調査対象:16~69歳の男女
サンプルサイズ:960サンプル
調査方法:インターネット調査
調査実施時期:2022年11月10日~12日
レポートの著作権は、日本インフォメーション株式会社が保有します。
内容を転載・引用する場合には、「日本インフォメーション(株)調べ」と明記してご利用ください。

■会社概要
会社名:日本インフォメーション株式会社
所在地:東京都中央区銀座3丁目15-10 JRE銀座三丁目ビル4F
代表取締役社長:斎藤啓太
資本金:5,500万円
設立:1969年12月1日
URL:https://www.n-info.co.jp/
事業内容:マーケティング・リサーチ事業、マーケティングコンサルティング 他

 

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URL
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業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区銀座3-15-10 JRE銀座三丁目ビル4F
電話番号
03-3542-9441
代表者名
斎藤啓太
上場
未上場
資本金
5500万円
設立
1969年12月