プレスリリース・ニュースリリース配信サービスのPR TIMES
  • Top
  • テクノロジー
  • モバイル
  • アプリ
  • エンタメ
  • ビューティー
  • ファッション
  • ライフスタイル
  • ビジネス
  • グルメ
  • スポーツ

PR TIMESのご利用について

資料をダウンロード

独立行政法人国立高等専門学校機構
会社概要

大分高専の常安助教ら発消色変化の繰り返し耐久性を向上!

〜一般社団法人日本写真学会『2021年度論文賞』受賞〜

独立行政法人国立高等専門学校機構

大分工業高等専門学校(大分県大分市、校長・山口利幸、以下「大分高専」)電気電子工学科 常安翔太 助教、東京工芸大学工学部 山田勝実 教授、越地福朗 准教授、内田孝幸 教授、佐藤利文 教授の研究グループが島状金ナノ粒子の導入によってエレクトロクロミック材料による発消色変化の繰り返し耐久性の向上に成功し、一般社団法人日本写真学会『2021年度論文賞』を受賞しましたことをお知らせいたします。【URL】http://ee.oita-ct.ac.jp/exa/4635
 

エレクトロクロミック材料による発消色変化の繰り返し耐久性エレクトロクロミック材料による発消色変化の繰り返し耐久性

【研究背景】
 ヒトとコンピュータをつなぐディスプレイは、非発光型と発光型に分類することができます。発光型ディスプレイは、自ら光を放ちながら、画像を見るディスプレイのため、暗い所での視認性に優れています。また、フルカラー化や動画も容易に表示できるため、今皆さんが使っているスマートフォンやテレビモニターなどに利用されています。それに対し、非発光型(反射型)ディスプレイは、照明などの外部の光を反射して、画像を見るディスプレイのため、明るい所での視認性に優れています。多くの反射型ディスプレイは、表示にメモリー性があり、画像切り替え時しか電力を消費しないため、省エネルギーデバイスとして注目され、SuicaなどのICカード、電子棚札、電子書籍(電子ペーパー)、調光ガラスなどに実用化されています。


【研究内容】
 これまでに常安助教らは、より扱いやすく新しいユニークな機能性を持った反射型ディスプレイを実現するため、電圧印加によって可逆的な発消色変化を示す現象であるエレクトロクロミズムに着目し、デバイス駆動時における新規解析手法の提案ならびに、単一デバイス内での可逆な反射・発光表示の発現に成功してきました。しかしながら、これらの研究成果を含めた従来のエレクトロクロミズムを示すエレクトロクロミック材料による発消色の応答速度は、秒オーダーと遅く、実用化への大きな妨げとなっていました。

これまでの常安助教らのエレクトロクロミズムに関する研究成果これまでの常安助教らのエレクトロクロミズムに関する研究成果

 

 この発消色の応答速度の遅さという問題に対し、常安助教らは、金ナノ粒子のプラズモン共鳴による吸収の増強を利用することで、エレクトロクロミック材料による発消色変化の高速化を実現してきました。

          高速の発消色変化が可能なエレクトロクロミックデバイス



 今回の論文では、島状金ナノ粒子を透明電極上に固定化し、この電極上に積層したエレクトロクロミック材料(ポリピロール)の発消色変化の繰り返し耐久性を向上しました。これにより、次世代の省エネルギーデバイスとして期待されるエレクトロクロミック方式による反射型ディスプレイを広く普及するための新たなアプローチを開拓することに成功しました。本研究成果は、写真および関連する分野の特に優れた内容の論文であると認められ、一般社団法人日本写真学会『2021年度論文賞』を受賞しました。現在も大分高専の学生とエレクトロクロミズムに関する研究を進めており、今後も論文掲載を通して研究成果を発信していく予定です。

島状金ナノ粒子を固定したITO電極の走査電子顕微鏡画像 (左:表面、右:断面)島状金ナノ粒子を固定したITO電極の走査電子顕微鏡画像 (左:表面、右:断面)

エレクトロクロミック材料(ポリピロール)による発消色変化エレクトロクロミック材料(ポリピロール)による発消色変化

受賞論文
山田 勝実・金沢 恵美・常安 翔太・越地 福朗・内田 孝幸・佐藤 利文
「島状金ナノ粒子固定 ITO 電極を用いたピロールの電解重合」
日本写真学会誌, Volume 83, pp. 65-68 (2020).
https://www.jstage.jst.go.jp/article/photogrst/83/1/83_65/_pdf/-char/ja
※オープンアクセスです(無料で読めます)。

関連論文
Katsumi Yamada, Shota Tsuneyasu, Fukuro Koshiji, Takayuki Uchida, Toshifumi Satoh「Electrochromic Stability of Polypyrrole Films on ITO Electrode Modified with Au Nano-islands」
Bulletin of the Society of Photography and Imaging of Japan, Volume 30, Number 2, pp.19-21 (2020).
https://www.spij.jp/wp-content/uploads/2020/12/BSPIJ30_019.pdf
※オープンアクセスです(無料で読めます)。

 

表彰状とメダルを手にする常安助教表彰状とメダルを手にする常安助教

表彰状とメダル表彰状とメダル

【学校概要】
学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構 大分工業高等専門学校
所在地:大分県大分市大字牧1666番地
校長名:山口 利幸
設立:1963年
URL:http://www.oita-ct.ac.jp/
事業内容:高等専門学校・高等教育機関

【お問い合わせ先】
大分工業高等専門学校 総務課総務係
TEL:097-552-6075(平日8時半から17時)
e-mail:somu@oita-ct.ac.jp

 

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー新規登録無料

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


種類
調査レポート
位置情報
東京都八王子市本社・支社大分県大分市本社・支社
関連リンク
http://ee.oita-ct.ac.jp/exa/4635
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

独立行政法人国立高等専門学校機構

13フォロワー

RSS
URL
https://www.kosen-k.go.jp/
業種
教育・学習支援業
本社所在地
東京都八王子市東浅川町 701-2
電話番号
-
代表者名
谷口 功
上場
-
資本金
-
設立
-
トレンド情報をイチ早くお届けPR TIMESを友達に追加PR TIMESのご利用について資料をダウンロード