ごみ収集の現場で、社員の「DX実感」の声。山本浄化興業、動態管理「レポサク」でチームの連携を強化。

ベテランの“頭の中”にあった収集ルートをデータで可視化。クレーム対応、社内教育、ルート改善のミーティングで活用されています。

エゾウィン株式会社

エゾウィン株式会社(本社:北海道標津町、代表取締役:大野 宏、以下「当社」)は、北海道苫小牧市で廃棄物収集運搬業を営む山本浄化興業株式会社(本社:北海道苫小牧市、代表取締役:山本 紘之、以下、山本浄化興業)と共同で、当社の開発する動態管理DX「レポサク」を活用した、ごみ収集業務の改善に関する実証事業を実施したことをお知らせします。

 本実証では、収集車両の走行軌跡を正確にデータ化することで、これまでベテランの経験と勘に頼りがちだった収集ルートの課題を客観的に把握。

実証後も継続的に「レポサク」をご利用いただき、データに基づいた改善活動が活発化するなど、社員の方々から「DXを初めて実感できた」との声をいただいています。

■実証の背景:LICH採択から始まった、地域企業との「協創」

本取り組みは、当社が2024年度の「Local Innovation Challenge HOKKAIDO(LICH)」に採択されたことから始まりました。LICHは、道内企業等が抱える課題と、当社のようなスタートアップ企業が持つ技術やアイデアを繋ぎ、実証実験を通じて課題解決を目指すプログラムです。

当社は、パートナーである山本浄化興業と共に、ごみ収集業務の現場が抱える「ルートの属人化」「社内教育の難しさ」「従業員間のコミュニケーション負担」といった、目に見えにくい課題の解決に、データ活用の側面から取り組みました。

■Local Innovation Challenge HOKKAIDO (LICH)について

「Local Innovation Challenge HOKKAIDO(LICH)」は、北海道内の課題を、道内スタートアップ企業等が持つ技術やアイデアで解決を目指す、課題解決型の実証実験支援プログラムです。

URL: https://lich.startuphokkaido.com/#about

■実証の内容:実績ある「レポサク」をごみ収集業務に応用 

本実証では、既に農業分野で豊富な実績を持つ当社の動態管理DX「レポサク」を、山本浄化興業様のごみ収集業務に応用。収集車両に、みちびきCLAS対応の高精度GPSロガーを搭載し、現場に新たな負担をかけることなく、日々の業務を行うだけで、1秒単位の正確な走行ルートなどの「事実データ」が自動で記録される環境を構築しました。

■実証で得られた効果:「DXって、こういうことか」という社員の実感 

  1. ベテランの“暗黙知”が、誰もがわかる「財産」に

    これまでベテランの頭の中にしかなかった効率的なルートが、地図上に明確な軌跡として「見える化」されました。このデータは、新人作業員が最短で業務を習得するための「デジタルの教科書」となり、社内教育に活用されています。

  2. データが、社員の「対話」と「改善」を生み出す

    本実証の大きな成果として、山本浄化興業では、実証後も「レポサク」を継続利用いただき、現在では毎週、会議にて実際の走行データを見ながら、安全と効率を考えたルート改善のミーティングを実施されています。データという共通言語があることで、経験の長短に関わらず、全員が参加する改善活動が定着しました。

  3. 見えないプレッシャーを解消し、従業員の“心のゆとり”を創出

    管理者からの「進捗どう?」という電話は、作業員にとって「遅れているのでは?」という無言のプレッシャーとなり、焦りを生む一因でした。「レポサク」で管理者が全体の進捗をリアルタイムに把握できるようになり、不要な連絡が激減。作業員からは「仕事に対する焦りがなくなった」という声も上がっています。

■「通っていない」をデータで証明。従業員を守る、もう一つの重要な役割 

動態管理は、時に従業員を守る強力な盾となります。 

実証期間中、住民の方から「この場所を通って作業したのではないか」というお問い合わせがありました。これまでは、従業員が「通っていない」と主張しても、客観的な証拠がなく、双方にとって後味の悪い結論になってしまいます(悪魔の証明)。 

しかし今回は、「レポサク」が記録した高精度な位置情報を基に、その場所を通っていないことを丁寧に説明したところ、相手の方もご自身の勘違いだったと納得。

事実データが、従業員の誠実な仕事を証明し、理不尽なクレームから守ったのです。これは、従業員のモチベーションを維持する上で、非常に重要な役割を果たしました。

■山本浄化興業株式会社様からのコメント 

代表取締役 山本 紘之 様 

「ごみ収集は人の感覚で行う部分が多いですが、その“感覚”をデータとして蓄積し、引き継いでいくことが将来のために大事だと考えていました。『レポサク』を起点にすると、これまで決して生まれなかったような、前向きな会話が社内で増えています。業務改善はもちろん、従業員を理不尽なクレームから守り、彼らの精神的な負担を軽減できるなど、働きがいのある職場環境づくりにも繋がっています。」

 

(ご担当) 中野 部長 

「1日何十件もあった電話やLINEでのやり取りが、不要になりました。現場の進捗確認のために何度も連絡する必要がなくなり、こちらの負担も減りましたし、何より『今どこまで終えているか』という現場のプレッシャーをなくせたことが大きい。リアルタイムで状況がわかるので、お互いに安心して自分の仕事に集中できるようになりました。」

 

■今後の展望 

当社は、農業分野で培った「レポサク」の技術が、ごみ収集業務という、全く異なる分野でも大きな価値を発揮できることを、今回の実証で確信いたしました。山本浄化興業様での成功事例をモデルケースとし、今後、全国の廃棄物収集運搬事業者が抱える課題解決に貢献してまいりたいと考えております。


■動態管理DXプラットフォーム「レポサク」の主な特徴 

◯ 超高精度な作業記録:

準天頂衛星みちびきのCLASに対応したGPSロガーが、誤差12cmの精度で位置情報を1秒単位で自動記録します 。 車両の電源に接続するだけで、オペレーターの操作は一切不要です 。

◯ リアルタイムな進捗の可視化:

 数十台の車両位置や圃場ごとの進捗率を地図上でリアルタイムに確認できます 。 進捗確認のための無線連絡が不要となり、コミュニケーションストレスを軽減します 。

◯データに基づく運用改善と技術継承:

 自動作成される日報や稼働データ(実稼働・アイドリング等)の分析により、車両や人員の最適配置、投資判断の材料を提供します 。 熟練者の作業履歴(軌跡データ)は、若手や新規就農者にとって貴重な参考資料となり、早期育成を支援します 。 


■エゾウィン株式会社について 

日本最大の酪農地帯が広がる北海道東部の標津町(しべつちょう)で、2019年に創業。 

  • 2022年:令和4年度農林水産技術会議会長賞を受賞

  •  2023年:J-Startup HOKKAIDOに選定

  •  2023年:イチBizアワード最優秀賞を受賞

  •  2024年:CEATEC AWARD 2024『コ・クリエイション(共創)部門賞』を受賞

○私達のミッション 

「2021年に130万人いた農業従事者は、2040年には35万人にまで減少。日本の食糧生産は危機に瀕しています。エゾウィンは、北海道から国内最大の完全自動化農場を目指し、日本の食を支えます。」

■会社概要 

名称:エゾウィン株式会社 

設立:2019年1月 

代表者:代表取締役 大野宏 

住所:北海道標津郡標津町川北63-7 

URL:https://ezowin.com/ 

レポサクの商品一覧ページ:https://ezowin.com/products

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会社概要

エゾウィン株式会社

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URL
https://ezowin.com/
業種
情報通信
本社所在地
北海道標津郡標津町字川北63-7
電話番号
0153-85-2800
代表者名
大野 宏
上場
未上場
資本金
4444万円
設立
2019年01月