アルフレッサ株式会社とシミックホールディングス株式会社およびCMIC Trust株式会社が包括的なワクチン接種支援を実現するプラットフォーム構築に向けて提携
当社の子会社であるアルフレッサ株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：福神雄介、以下「アルフレッサ」）は、シミックホールディングス株式会社（本社：東京都港区、代表取締役CEO:中村和男、以下「シミックホールディングス」）および同社子会社のCMIC Trust株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：秋田昌男、以下「CMIC Trust」）との間で、包括的ワクチン接種支援システムの構築に関する協業について基本合意書を締結いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
１．背景と目的
現在の予防接種は紙媒体による手続きが中心であり、接種を受ける方にとって接種券等の書類管理や予診票の都度の手書きが大きな負担となっているほか、自治体や医療機関においても、接種券の郵送や費用請求などの事務作業が大きな課題となっています※１。厚生労働省は医療DX政策「予防接種事務デジタル化事業」により、関係者全体の負担を軽減し、事務作業を効率化するための新たなシステム基盤の構築を進めており、令和8年度より全国展開が予定されています※２。
アルフレッサグループは、「25–27 中期経営計画 Vision2032 Stage2 ～総合力で未来を切り拓く～」※３において、医療用医薬品等卸売事業の戦略として、お得意様・お取引先に向けた様々なプロダクト・サービス※４を通じて、医療における課題解決に取り組んでおります。アルフレッサが提供する「ワクチンぷらっと」は、医療機関ごとの接種予約・在庫管理を一括で行えるほか、接種希望者が24時間いつでもオンライン予約できる機能等を備えています。
シミックグループは、安心・安全・正確にワクチン接種情報を管理する医療機関アプリ「harmoワクチンケア」を展開しています。同アプリは、厚生労働省の「予防接種事務デジタル化事業」において医療機関アプリとして公式に紹介されており、全国の自治体向けにCMIC Trustが販売を行っております。予防接種の接種間違い防止機能、手入力不要の接種記録登録、電子カルテへの接種記録転送機能などを通じて医療機関の業務負担を軽減し、自治体・住民との情報共有を効率化する機能を有しています。また、同アプリは2022年6月にβ版をリリースし、川崎市川崎区など特定のエリアにおける医療機関にて先行導入をした実績も有しています。
今回の契約締結により、アルフレッサとシミックグループは、「harmoワクチンケア」の普及活動を共同で行い、「予防接種事務デジタル化事業」に貢献していきます。また、アルフレッサはシミックグループと連携し、「harmoワクチンケア」と「ワクチンぷらっと」の強みを活かし、更なる機能強化を図ることで、ワクチン予防接種業務のデジタル化を包括的に支援するプラットフォームの構築に向けた共同研究開発を進めます。本提携はアルフレッサグループ全体での展開を視野に入れた取り組みであり、当社グループは国の医療DX政策に貢献し、持続可能な医療提供体制の構築を目指してまいります。
※１ 出所：厚生労働省Webサイト
※２ 出所：厚生労働省「医療等情報の利活用に向けた医療DXの取組み」
https://www8.cao.go.jp/iryou/studygloup/20250903/pdf/s-3.pdf
※３ ご参考：2025年5月15日発表
「25–27 中期経営計画 Vision2032 Stage2 ～総合力で未来を切り拓く～」策定のお知らせ
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2784/ir_material15/250636/00.pdf
※４ プロダクト・サービス：アルフレッサグループが企画・開発・提供しているステークホルダーの課題解決に資するシステムツールを指しています
２．基本合意の内容
（１）共同研究開発を実施
アルフレッサ、シミックホールディングス、およびCMIC Trustは、ワクチン接種において、医療機関・自治体・住民を包括的に支援するプラットフォームの構築を目的とした「ワクチンぷらっと」と「harmoワクチンケア」の強みを活かした機能強化に関する共同研究開発を実施します。
（２）harmoワクチンケアの普及拡大
アルフレッサ、シミックホールディングス、およびCMIC Trustは、アルフレッサが有する全国流通ネットワークや業界No.1の圧倒的なMS※５数、およびシミックグループの顧客ネットワークを活用し、医療機関・自治体に対して「harmoワクチンケア」の普及活動を実施します。
※５ MS（Marketing Specialist）：医薬品の卸業における専門知識を持った営業員
【harmoワクチンケアの機能について】
・最新の接種ルールに準拠した自動チェック機能で、接種ミスを未然に防止。安心・安全な運用をサポートします。
・ワクチンのバーコードをスキャンするだけで正確な接種記録を簡単に登録可能です。
・接種記録を簡単に電子カルテへ転送可能です。
・ユーザーアプリと連携することで医療機関と患者様をつなぎ、予防接種に関する情報を双方で管理することが可能です。
・登録された接種情報等をもとに、ワクチンの回収情報等を関連する医療機関にのみタイムリーにご案内します。
３．提携先の概要
（１）シミックホールディングス
1992年に日本で初めてCRO（医薬品開発支援）事業を開始し、今では開発から製造、営業・マーケティングまでの医薬品に関する総合的な支援業務を提供しています。製薬・バイオテクノロジー・医療機器等の海外企業の日本市場参入や、アジアでの臨床試験実施、米国と日本における医薬品開発および製造のサポートなども展開しています。また、個人や自治体を支援する新しいヘルスケアソリューションを提供しており、製薬企業のバリューチェーンを全面的に支援する豊富な経験と実績を基盤として、“個々人の健康価値を最大化”する事業モデルPHVC（"Personal Health Value Creator”）の展開を目指しています。シミックグループは、世界中に7,800人を超える従業員とグループ会社27社を擁しています。
（２）CMIC Trust
母子保健・自治体検診・予防接種実施機関向けアプリの開発を行い、国が推進しているPMH（Public Medical Hub）事業における先行実施で自治体および、医療機関における導入支援や継続的なサポートを実施します。これにより、自治体・医療機関・妊産婦・保護者などの間でスムーズに情報共有ができる体制を構築し、医療情報のデジタル化推進に寄与してまいります。
シミックグループの一員として、医療・健康分野におけるDXソリューション事業を担い、国が推進する医療DX施策における課題解決に貢献しています。
４．今後の見通し
本件による今期（2026年3月期）業績へ与える影響は、現時点では軽微であると見込んでおりますが、中長期的には当社グループの企業価値向上に資するものと考えております。
今後、本件に関して開示すべき事項が生じた場合には速やかにお知らせいたします。
以 上
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