GPS軌跡から「進行方向」と「滞在時間」を自動解析。レポサクトラフィックで、高度な「行動分析」が可能に。
みちびきCLAS対応の高精度データが、現場の行動をより深く可視化。勘や経験に頼らない、客観的な状況把握を支援します。
エゾウィン株式会社(本社:北海道標津町、代表取締役:大野 宏、以下「当社」)はこのたび、当社が開発する行動データ再生ツール「レポサクトラフィック」に、新たに「進行方向の矢印表示機能」と「滞在時間の自動分析機能」を追加したことをお知らせします。 本機能は、みちびきCLAS対応の高精度GPSロガーが記録した1秒単位の軌跡データから、車両の動きをより深く、多角的に分析するものです。これまで軌跡だけでは把握しきれなかった「どう動いたか」「どれだけ滞在したか」を可視化し、現場で起きている事象の、より正確な実態把握を可能にします。

■開発背景:市街地の「動態管理」を、より深く。軌跡の先に見えるものを
車両の走行軌跡(GPSログ)は、いつ、どこを移動したかを示す、重要な「事実データ」です。しかし、ごみ収集業務のような、市街地の複雑なルートを走行する場合、線として表示される軌跡だけでは、その行動の意図や改善点を深く読み解くことは困難でした。
例えば、「どちらの方向から来て、どちらへ向かったのか」「なぜ、この収集ポイントで長く留まっていたのか」といった、より詳細な「行動」までを把握しなければ、収集ルートの改善や、作業のボトルネックを発見することはできません。
私たちは、この課題を解決し、現場のリアルな実態をとことん把握するため、今回の新機能開発に至りました。本機能は、現在社内での検証・検討を重ねており、将来的にお客様にもご活用いただける形でのリリースを計画しています。
■新機能の概要:高精度・高頻度データだからこそ実現した、高度な行動分析
今回の新機能は、みちびきCLAS対応の高精度(誤差12cm)かつ高頻度(1秒単位)なデータがあって初めて実現した、高度な行動解析技術です 。
1.進行方向の矢印表示機能
記録された走行軌跡の上に、任意の時間間隔(例:60秒ごと)で進行方向を示す矢印を表示できるようになりました。これにより、車両が「どのルートを、どちらの向きに」移動したのかが一目瞭然となり、旋回方法の確認や、非効率な切り返しの発見などに役立ちます。

2.滞在時間の自動分析機能
矢印表示機能と連携し、特定のエリアに複数の矢印が連続してプロットされている場合、その場所での「滞在時間」を自動で算出・表示します。例えば、60秒間隔の矢印が5点あれば、そのエリアに約5分間滞在していたと判断できます。これにより、これまで把握が難しかった、積み込みや休憩、待機といった行動の実態を、客観的なデータとして把握することが可能になります。

【新機能によって、できるようになること】
具体例1:ごみ収集業務における「ルート最適化」と「従業員の保護」
ベテランの効率的な走行ルートを「進行方向の矢印」で可視化し、組織全体のお手本として共有できます。「滞在時間」のデータは、「その場所を通過しただけ」という客観的な証明となり、従業員を理不尽なクレームから守ります。
具体例2:農作業における「作業品質の改善」と「技術継承」
牧草の刈り倒し(モアコン)と収集(ハーベスター)作業において、「進行方向の矢印」が同じ向きなら、機械に負担の少ない効率的な作業ができていると分かります。この“熟練のノウハウ”をデータで「見える化」し、新人教育の強力なツールとして活用できます。
具体例3:除雪作業における「作業の証明」と「計画的な運用」
「進行方向の矢印」と「滞在時間」のデータは、「この場所を、これだけの時間をかけて除雪した」という客観的で揺るぎない「作業の証明」になります。積雪量に応じて作業負担の可視化ができれば、除排雪の全体的な効率化も実現可能となります。
■今後の展望
当社は、今後も高精度・高頻度な位置情報データを基盤とし、現場の「なぜ?」を解き明かす、付加価値の高い解析機能の開発を続けてまいります。現在、本機能は社内ツールとしての運用が中心ですが、将来的にはお客様にもご活用いただける形での提供を検討しております。エゾウィンは、データで現場の判断を支え、より効率的で安全なオペレーションの実現に貢献してまいります。
■動態管理DX「レポサク」の主な特徴

◯ 超高精度な作業記録:
準天頂衛星みちびきのCLASに対応したGPSロガーが、誤差12cmの精度で位置情報を1秒単位で自動記録します 。 車両の電源に接続するだけで、オペレーターの操作は一切不要です 。
◯ リアルタイムな進捗の可視化:
数十台の車両位置や圃場ごとの進捗率を地図上でリアルタイムに確認できます 。 進捗確認のための無線連絡が不要となり、コミュニケーションストレスを軽減します 。
◯データに基づく運用改善と技術継承:
自動作成される日報や稼働データ(実稼働・アイドリング等)の分析により、車両や人員の最適配置、投資判断の材料を提供します 。 熟練者の作業履歴(軌跡データ)は、若手や新規就農者にとって貴重な参考資料となり、早期育成を支援します 。
■エゾウィン株式会社について
日本最大の酪農地帯が広がる北海道東部の標津町(しべつちょう)で、2019年に創業。
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2022年:令和4年度農林水産技術会議会長賞を受賞
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2023年:J-Startup HOKKAIDOに選定
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2023年:イチBizアワード最優秀賞を受賞
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2024年:CEATEC AWARD 2024『コ・クリエイション(共創)部門賞』を受賞
○私達のミッション
「2021年に130万人いた農業従事者は、2040年には35万人にまで減少。日本の食糧生産は危機に瀕しています。エゾウィンは、北海道から国内最大の完全自動化農場を目指し、日本の食を支えます。」
■会社概要
名称:エゾウィン株式会社
設立:2019年1月
代表者:代表取締役 大野宏
住所:北海道標津郡標津町川北63-7
レポサクの商品一覧ページ:https://ezowin.com/products
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