40代からフレイル対策をするべき理由がここにあった!?「フレイル予防」にお茶の可能性「第7回 伊藤園健康フォーラム」
お茶で人生100年時代を豊かに生きる知恵 ~今日からはじめるフレイル予防~
株式会社伊藤園(社長:本庄 大介 本社:東京都渋谷区)は、「第7回 伊藤園健康フォーラム」(主催:伊藤園中央研究所)を、2022年9月9日(金)に伊藤園公式YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=O8uobWcMJwI)
にて開催しました。
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- 30・40代から対策が必要!?「フレイル」とは
若いときから対策を始めることが重要であり、大きく「栄養」「運動」「社会参加」の3つを意識することが重要です。「栄養」については、健康長寿を考えたとき、年齢が進むと「メタボ」から「フレイル」に対策が変わると考えられがちでしたが、一緒に行うことが重要であり、バランスの取れた食事が大切です。「栄養」と「運動」の関連については、十分なタンパク質や抗酸化物質を摂ることと、適度な運動を組み合わせることが重要です。「社会参加」については、フレイルの人は、外出が少ない、人との交流が少ないということが明らかになっているため、若いときから積極的に社会との関わりを持つことが大事です。
<参考動画>①フレイルとは
<参考動画>②フレイルの予防と対策
<参考動画>③かんたんフレイルチェック
下記の5項目のうち、3項目以上該当する場合はフレイル状態、1~2項目該当する場合はプレ・フレイル(フレイルの前段階)である疑いがあります。当てはまらなくても、日ごろから対策をしていくことが重要です。
① 体重減少
② 疲労感
③ 歩行速度の低下
④ 筋力(握力)の低下⑤ 活動量の減少
⑤ 活動量の減少
- 基調講演からフレイルについて詳しく学ぶ
■南里氏 基調講演:フレイル予防のための健康な体づくり ―食事からのアプローチ―
- パネルディスカッション~健康長寿のカギを握るのは何か~
<直面する社会課題>
■山田氏
現在、日本の高齢者の約10%、約360万人がフレイルの該当者と考えられる。これだけ多くの方がなられていて、予後が良くないというところから注目され始めた。そして、十分に対策が取れるというところも、注目に値する。フレイルには、身体・心理・社会参加の3軸があるが、特に社会的フレイルが重要だと考えている。コロナ禍の影響で、社会参加の機会が減少し、気づくと体が動きにくくなっている。
■南里氏
栄養的な観点では、コロナ禍で自宅でご飯を食べる機会が増えたことで、バランスの良い食事がとれるようになった一方、飲酒が習慣的になった方もおり、良い面と悪い面がある、と考えている。
■衣笠
近年の核家族化に加え、コロナ禍で社会的に孤立されている方が非常に多くなってきたことにより、コミュニケーションの機会が少なくなった面がある。
<健康長寿のカギを握るのは何か>
■山田氏
筋力の低下、衰えというのは、およそ40歳頃からスタートすることが明確になっており、壮年期から対策が必要。ただし、そこに乗り遅れても、その時点から対策をとる意味は十分あることも強調したい。また、食事と社会参加というものをそれぞれ推進していただきたい。高齢になると、ダラダラとした1日を過ごさないということが極めて重要。メリハリを持った生活をするためには、やはり規則正しい生活習慣を身につけていただきたい。それが健康長寿の第一歩だと思う。
■南里氏
栄養的観点では、たんぱく質を十分に摂ること、そして抗酸化物質の多く含まれる食材を摂ることが大切。たんぱく質は、片手の手のひらサイズの量を目安として食べていただきたい。これによって、1日に十分なたんぱく質が摂れるようになる。また、緑茶を飲む習慣がある方は、フレイルの該当割合が低くなる、という結果が出ており、緑茶に含まれる抗酸化物質が良い結果をもたらしていると推測される。抗酸化物質の効果に加えて、緑茶を飲むような機会でコミュニケーションをとること、すなわち社会参加の部分で影響をもたらしている可能性もあるのではないか。
食事にもう一品増やすこと、いろいろな食品を摂ることもフレイル予防につながるので、毎回同じような食事にならないよう、工夫したい。一番大事なことは、食事を楽しむということ。ご家庭の中で会話をしながら、お茶を飲みつつ、ゆっくり食事を楽しむことが重要だ。
■衣笠
お茶はコミュニケーションツールの一つだ。お茶を活用したコミュニケーションがフレイル予防に貢献するのではないかと考えている。また、生活習慣病を持っていると、その後にフレイルになるリスクが高いということから、40代・50代は生活習慣病に対する対策も必要。緑茶に含まれるガレート型カテキンには脂肪の吸収を抑制する効果があることを、伊藤園中央研究所では明らかにしてきた。
<フレイル予防の生活習慣>
① 筋力の維持と社会参加が重要
② たんぱく質と抗酸化物質の摂取がカギ
③ お茶を活用したコミュニケーションがフレイル予防に貢献
- 登壇者
山田 実氏(筑波大学 人間系 教授)
神戸大学大学院医学系研究科にて学位取得後、2008年より京都大学大学院医学研究科助手、2010年同大学院助教、2014年筑波大学人間系准教授を経て、2019年より現職。日本サルコペニア・フレイル学会理事、日本転倒予防学会理事、日本老年療法学会副理事長、日本予防理学療法学会理事、日本老年医学会代議員、日本体力医学会評議委員など。専門分野は老年学。
(医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所 身体活動研究部 行動生理研究室 室長)
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所身体活動研究部行動生理研究室室長。佐賀大学大学院医学系研究科博士課程修了後、同大学医学部社会学講座予防医学分野助教、昭和大学医学部公衆衛生学講座公衆衛生学分野助教、国立国際医療研究センター疫学・予防研究部研究員などを経て、2020年より国立健康・栄養研究所に勤務。専門分野は、疫学、予防医学、公衆衛生学。
衣笠 仁(株式会社伊藤園 中央研究所 所長)
1986年 日本大学農獣医学部卒業、株式会社伊藤園入社、中央研究所に配属、茶の香りの研究に携わる。特に飲料の製造時に起こる品質変化に関する研究を専門とする。2007年 開発部開発6課に異動、緑茶飲料の開発に携わる。2013年 中央研究所に異動、現在に至る。
(株式会社三菱総合研究所 ヘルスケア&ウェルネス本部 健康・医療グループ 主席研究員)
1999年3月慶應義塾大学大学院理工学研究科管理工学専攻修了。同年4月、三菱総合研究所入社。入社以来、各産業分野のヒューマンファクター・人間中心設計分野の調査研究や、ヘルスケア分野のデータヘルス・健康経営に関する調査研究・コンサルティングに従事。
- 伊藤園中央研究所について
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