【レポート】9月は防災月間!日本の防災意識を調査 不安に反比例する防災の備え不足 「災害大国」日本 防災対策の意外な現状
~防災には脱ミニマリスト?ローリングストックに便利なおいしい非常食も登場~
※ミンテルは美容やライフスタイル、食品・飲料分野における消費者調査に強みを持ち、
日本市場向けにミンテルジャパンレポートを発刊している。
新型コロナウィルスによるパンデミックが収束に向かい、世界経済が再び成長し始めている一方で、日本では地震や台風などの自然災害による被害が相次いでいます。中でも、2024年の元旦に発生した能登半島地震は、日本が「災害大国」であることを改めて痛感する自然災害と言えます。各地で頻発し続けている中小規模の地震や台風の影響もあり、世代間のばらつきはあるものの、「不安に感じているもの」に自然災害を挙げる消費者が増加傾向にあります。しかし、不安が高まる一方で消費者の間では、「防災対策が不十分である」という現状も明らかになりました。防災対策の意外な現状の背景には、被災地域との意識の格差や、防災対策のトレンド化などが影響しているかもしれません。
また、ミンテルの調査によると新型コロナウィルスによるパンデミックを契機に、長期保存可能な食品のニーズが高まっています。日本でも、栄養バランスの整った「おいしい非常食」が徐々に普及すると同時に、普段の生活の中で無理なく備蓄を行う「ローリングストック」という備蓄方法も浸透してきました。防災対策では、トレンドの「ミニマリズム」ではなく、「マキシマリズム」が推奨されるべきかもしれません。
ミンテルジャパンレポートについて詳しくはこちら: https://japan.mintel.com/japan-report-prtimes-0924-1
※本リリースの調査結果をご利用いただく際には、必ず【ミンテルジャパンレポート 『不確実性時代のライフスタイル 2024年』または『食品・飲料におけるサステナビリティ 2024年』より】とご明記ください。
「災害大国」日本 防災セット準備している人は約半数?
災害への備えが不十分な日本の現状
毎年のように地震や台風が日本各地に甚大な被害をもたらし、世界的に見ても日本は「災害大国」と認識されています。一条工務店の「防災に関する意識調査2023」によると、身近で発生するリスクがあると感じる災害として、80%以上が地震を挙げ、今後5年以内に自分が大きな地震に遭遇する可能性があると回答した人も約80%に達しました。一方で、防災セットの準備をしていると答えた人は約半数にとどまり、さらに内閣府の「防災に関する世論調査(令和4年9月調査)」では、「自然災害などの対策を身近な人と話し合ったことの有無」を尋ねた結果、36.9%が「ない」と回答しました。自然災害の脅威を認識し、強い不安を感じつつも、災害への備えは不十分であるという防災対策の現状が明らかになりました。
出典: 内閣府「防災に関する世論調査(令和4年9月調査)」
https://survey.gov-online.go.jp/r04/r04-bousai/2.html
ミンテルジャパンレポート 『不確実性時代のライフスタイル 2024年』に掲載
全世代の消費者が自然災害を不安に感じている
進まない防災対策の背景とは
ミンテルが「自然災害に関する意識」を調査したところ、「不安に感じているもの」に台風や地震などの自然災害を挙げる消費者は、Z世代(18-29歳)で35%、ミレニアム世代(30-47歳)で44%、X世代(48-59歳)で49%、そしてベビーブーマー世代(60歳以上のシニア世代)で53%と、世代間でばらつきはあるものの多くの消費者が自然災害に不安を抱いていることがわかりました。
一方で、消費者の間で災害への備えが不十分とする調査結果(上述の内閣府の「防災に関する世論調査」など)もあるため、意識と行動にギャップがあると推測できます。
出典:ミンテルジャパンレポート 『不確実性時代のライフスタイル 2024年』
調査対象: 18歳以上のインターネットユーザー2,000人
楽天インサイト/Mintel、2023年11月
防災対策はミニマリストではなく、マキシマリスト
無理なく備蓄を行う「ローリングストック」がキーワード
外出が制限された新型コロナの影響もあり、長期保存可能な食材に注目が集まりました。日本でも、災害時の非常食としても重宝される長期保存可能な食品のニーズが高まっています。
近年、非常食の中には日常使いもできそうな食品が登場し、栄養バランスの整った「おいしい非常食」が徐々に普及していると同時に、普段の生活の中で無理なく備蓄を行う「ローリングストック」という備蓄方法も浸透してきました。「ローリングストック」とは、長期保存可能な食材を多めに買っておき、賞味期限が近いものから消費し、不足分を買い足すことで、十分な量の食料を常に確保しておく方法です。
ミンテルの調査では、「ローリングストック」への関心はミレニアル世代以降の女性が高く、4割以上が「備えをしたい、または増やしたい」と回答しています。女性は食事の準備をする割合が高いため、その責任感から防災食への関心も高いという背景が影響していると推測できます。
「ローリングストック」を採用することで、非常食の期限切れを避けることができ、食べきれなくて廃棄するといった食品ロスも削減することができます。
出典:ミンテルジャパンレポート 『食品・飲料におけるサステナビリティ 2024年』
調査対象: 18歳以上のインターネットユーザー2,000人
楽天インサイト/Mintel、2024年2月
■ミンテル ジャパンレポートについて
新製品開発のヒントになるグローバルトレンドと日本におけるその意味について理解を促し、日本市場における商機を探るレポートシリーズ。「美容・化粧品」、「ライフスタイル」、「食品・飲料」分野のレポートをサブスクリプション方式でご提供しています。グローバルと日本、双方の視点でトレンドを捉えることが可能です。
■ミンテル 世界新商品データベース(GNPD)について
世界86ヵ国の日用消費財の新商品を、原料や訴求内容から検索することができるデータベースです。世界各国に配置されたミンテルの調査員が、日々新商品の収集を行うことで、毎月約4万点の商品パッケージ情報をデータベース化し、GNPDを構築しています。商品のあらゆる情報を掲載しているため、様々な視点から世界の製品トレンド分析を行うことが可能です。
■市場調査会社ミンテルの強み
ミンテルに在籍する各分野の専門家であるアナリストは、GNPDに蓄積されたデータや独自の消費者調査、外部データなどを組み合わせて、消費財業界のグローバルトレンドと市場変化の予測を行い、レポートを執筆しています。ミンテルは常に「消費者」に焦点を当て各サービスを展開しており、「消費者が何をなぜ求めているかを探るエキスパート(Experts in what consumers want and why.)」をコーポレートスローガンとしています。
■株式会社Mintel Japan(ミンテルジャパン)
ミンテルジャパンは、ロンドンに本社を置く大手市場調査会社「Mintel Group」の日本法人です。専門分野のアナリストと新商品の調査員を世界各国に配置し、独自の消費者調査や新商品情報の収集を行っております。
その独自のデータを基にした消費財業界のグローバルトレンドと市場変化の予測に強みがあります。日本では主に「美容・化粧品」「食品・飲料」「ライフスタイル」の3分野に注力し、サービスを展開しています。
≪ご利用条件≫
情報の出典元として【ミンテルジャパンレポート 『不確実性時代のライフスタイル 2024年』または 『食品・飲料におけるサステナビリティ 2024年』より】の明記をお願いいたします。
■会社概要
企業名 :株式会社ミンテルジャパン
本社所在地 :東京都千代田区丸の内二丁目4番1号 丸の内ビルディング18階
代表 :リチャード・カー
設立日 :2008年03月
事業概要 :トレンドレポートの販売、市場調査、市場分析等
WEBサイト:https://japan.mintel.com/
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