8割以上が健康経営が会社の業績向上につながると回答。健康経営に取り組むメリットは「社員の働きやすい環境の整備」、デメリットは「費用対効果がわかりにくい」

〜身体的・精神的不調予備軍へのアプローチは約3割にとどまる〜

株式会社月刊総務

日本で唯一の総務専門誌『月刊総務』を発行する株式会社月刊総務(所在地:東京都千代田区、代表取締役:豊田健一)は、全国の総務担当者を対象に「健康経営についての調査」を実施し、244名から回答を得ました。

【調査結果 概要】

  • 健康経営に取り組んでいる企業は約6割。2021年2月の調査より微増

  • 健康経営に取り組むメリットは「社員の働きやすい環境の整備」、デメリットは「費用対効果がわかりにくい」

  • 8割以上が健康経営が会社の業績向上につながると回答

  • 強化したい健康対策 1位「ストレスチェック」2位「健康に関するセミナー」3位「従業員サーベイ」

  • 健康に関するデータを取得しているのは約2割(健康診断・ストレスチェックを除く)

  • 力を入れている健康施策はメンタルヘルスが最多。「遺伝子検査による食生活改善」「脳ドックの補助」を実施している企業も

  • 身体的・精神的不調予備軍へのアプローチは約3割にとどまる

前回調査(2021年2月):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000060066.html

【調査結果 詳細】

■健康経営に取り組んでいる企業は約6割

健康経営に取り組んでいるか尋ねたところ、59.0%「取り組んでいる」と回答し、2021年2月の調査より6.7ポイント増加しました(n=244)。

健康経営に取り組んでいない理由を尋ねたところ、「ノウハウやスキルがないから」が50.7%で最も多く、「何をすればよいかわからないから」が44.0%と続きました(n=75/健康経営に取り組んでいない企業)。

■健康経営に取り組むメリットは「社員の働きやすい環境の整備」、デメリットは「費用対効果がわかりにくい」

健康経営に取り組むメリットはなんだと思うか尋ねたところ、「社員の働きやすい環境の整備」が50.0%で最多となりました(n=244)。

健康経営に取り組むデメリットはなんだと思うか尋ねたところ、「費用対効果がわかりにくい」が66.8%で最多となりました(n=244)。

■8割以上が健康経営が会社の業績向上につながると回答

健康経営は会社の業績向上につながると思うか尋ねたところ、85.6%が「つながる」と回答しました(n=244)。

■強化したい健康対策 1位「ストレスチェック」2位「健康に関するセミナー」3位「従業員サーベイ」

社員の健康対策で実施しているものについて尋ねたところ、「健康診断」が95.9%で最も多く、「ストレスチェック」が77.5%、「予防接種・ワクチン補助」が68.0%と続きました(n=244)。

また、関心のある健康対策やこれから強化したい健康対策について尋ねたところ、「ストレスチェック」が最多となりました(n=244)。

<その他、関心のある健康施策 / 一部抜粋>

・操作ログ取得による労働時間・休日稼働の実態把握

・昇降デスクの導入

・受動喫煙対策

・健康診断の結果による社員評価のプラス査定

・AIによる検診

■健康に関するデータを取得しているのは約2割(健康診断・ストレスチェックを除く)

健康診断やストレスチェック以外で健康に関するデータを取得しているか尋ねたところ、17.2%が「取得している」と回答しました(n=244)。

取得している:17.2%

取得していない:82.8%

<取得しているデータ / 一部抜粋>

・歩数

・睡眠データ

・スポーツ時間

取得していない理由を尋ねたところ、「コストがかかるため」が44.6%で最も多く、「管理が難しいため」が41.1%、「どんなデータを取得すればよいかわからないから」が36.6%と続きました(n=202/健康データを取得していない企業)。

データをどのように取得しているか尋ねたところ、57.1%が「個人を識別しないマスデータとして取得している」と回答しました(n=42/健康データを取得している企業)。

個人を識別しないマスデータとして取得している:57.1%

個人に紐づくデータとして取得している:42.9%

<取得したデータを元に行っている施策/一部抜粋>

・数値のいい部署の上長へのヒアリング

・イベントやe-ラーニングの企画

・禁煙・卒煙、コンスタントな運動推進

・歩数に応じたポイント付与

■力を入れている健康施策はメンタルヘルスが最多。「遺伝子検査による食生活改善」「脳ドックの補助」を実施している企業も

特に力を入れている健康施策について尋ねたところ、「メンタルヘルス」が43.9%で最多となりました。また、27.9%が「力を入れているものはない」と回答しました(n=244)。

<自社で工夫している健康施策 / 一部抜粋>

・社内ポータルでの動画によるストレッチ

・遺伝子検査による食生活改善

・アプリを使った健康促進

・脳ドックの補助

■身体的・精神的不調予備軍へのアプローチは約3割にとどまる

身体的不調予備軍に対するアプローチをしているか尋ねたところ、24.5%が「している」と回答しました。また、精神的不調予備軍に対するアプローチをしているか尋ねたところ、30.7%が「している」と回答しました(n=244)。

不調予備軍をどのように把握しているか尋ねたところ、「サーベイの結果」が47.4%で最多となりました(n=95)。

サーベイの結果:47.4%

管理者へのヒアリング:36.8%

従業員アンケート:31.6%

外部相談窓口の設置:27.4%

1on1の実施:25.3%

その他:13.7%

<その他>

・長時間労働者のチェック

・身体の不調は健診結果。精神の不調はアプリ

・遅刻、欠勤などの勤怠から

<身体的不調予備軍に対するアプローチ内容 / 一部抜粋>

・イントラネットでの啓発

・外部EAP(従業員支援プログラム)を利用しての健康相談窓口の開設

・健康診断や人間ドック結果に基づく個別支援

・過重労働者と産業医の面談

<精神的不調予備軍に対するアプローチ内容 / 一部抜粋>

・人事サーベイを月1度実施

・管理職向けストレスケア研修や医療職による全員面談など

・公認心理師によるカウンセリング実施

・無料電話相談の紹介

・ハラスメント防止などのオンライン研修の実施

■総評

今回の調査では、健康経営は会社の業績向上につながるという認識を持つ総務が多いことがわかりました。半数が健康経営に取り組むメリットを「社員の働きやすい環境の整備」と回答しており、それによる生産性の向上が業績向上にも寄与すると考えられます。

一方、実際の取り組みとしては「健康診断」や「ストレスチェック」のように義務化されている内容が上位にきている他は取り組みにばらつきがありました。

身体的・精神的不調予備軍に対するアプローチができているのも約3割という結果でした。これから取り組みたいことで上位にあがっている「ストレスチェック」や「従業員サーベイ」は、データを取った後の分析や施策への落とし込みが重要です。データの活用に苦労している総務も多いかと思いますが、プロフェッショナルな戦略総務として、価値あるデータを自社ならではの施策に落とし込むところまでを遂行していただきたいと思います。

■株式会社月刊総務 代表取締役社長  豊田 健一 プロフィール

株式会社月刊総務 代表取締役社長

戦略総務研究所 所長

早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルートで経理、営業、総務、株式会社魚力で総務課長を経験。日本で唯一の総務部門向け専門誌『月刊総務』前編集長。現在は、戦略総務研究所所長、(一社)FOSCの代表理事、(一社)ワークDX推進機構理事、(一社)IT顧問化協会専務理事、日本オムニチャンネル協会フェローとして、講演・執筆活動、コンサルティングを行う。著書に『経営を強くする戦略総務』(日本能率協会マネジメントセンター)など。

※「働き方」「リモートワーク・テレワーク」「総務関連全般」等についても取材可能です。

【調査概要】

調査名称:健康経営についての調査

調査機関:自社調査

調査対象:『月刊総務』読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか

調査方法: Webアンケート

調査期間:2023年12月11日〜2023年12月22日

有効回答数:244件

■調査結果の引用時のお願い

※本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、出典元の表記をお願いします。

例:「『月刊総務』の調査によると」「『月刊総務』調べ」など

■『月刊総務』について

創刊60年の日本で唯一の総務専門誌。「すべての総務パーソンの心に、火を。」をキャッチフレーズとし、総務部門で働く人を中心に、幅広くビジネスパーソンに読んで役に立つ記事を提供。上場企業、大手事業会社、中堅・中小企業と、幅広い規模の企業に定期購読していただいております。(創刊:1963年6月/印刷部数:1万2,000部/定価:1,100円)

■株式会社月刊総務 会社概要

社名:株式会社月刊総務

代表:代表取締役 豊田健一

住所:〒101-0054 東京都千代田区神田錦町2-2-1 KANDA SQUARE 11F

設立:2018年8月

事業内容:

・日本で唯一の総務・人事部門専門誌『月刊総務』の発行

・バックオフィス業務の「困った」を解決する「月刊総務オンライン」の運営

・「総務セミナー」「総務サロン」の主催

・働き方改革関連コンサルティング 等

URL:https://www.g-soumu.com/

すべての画像


会社概要

株式会社月刊総務

21フォロワー

RSS
URL
https://www.g-soumu.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区神田錦町2-2-1 KANDA SQUARE 11F
電話番号
03-4332-4260
代表者名
豊田 健一
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2018年08月