【調査レポート】就活生の63%がES作成にAI(ChatGPT)を利用「使わない派」は37% |「人事にバレる」と不安視
〜AIを利用して「全てのES選考に通過した」と答えた人は21.4%〜
新卒大学生向けの就活情報サイト「就活の教科書」を運営する、株式会社Synergy Career(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:岡本 恵典)は、26卒と27卒の就活生を対象に、ES作成におけるAI利用の実態調査を実施いたしました。集計した200名の回答をもとにアンケート結果を報告します。
調査結果記事はこちら:https://reashu.com/report-ai-chatgpt-es/
本プレスリリースの内容を転載・引用される場合は、情報の正確性を保つため、(https://reashu.com/report-ai-chatgpt-es/)のURL明記をお願いします。

◆調査サマリー
1、就活生の63.0%がES作成にAIを利用。一方で「使わない」派も37.0%
ES作成時にAIを利用する学生は全体の63.0%で、うち13.0%は「毎回利用している」と回答しました。「ときどき利用」や「半分のESで利用」と答えた層も合わせると、活用は幅広く浸透していると考えられます。一方で「利用したことがない」と答えた学生も37.0%おり、AI活用に対する二極化が見られます。
2、ES選考通過率「半分以上」は86.5%に。AI活用は選考結果にも寄与
AIを利用して作成したESで「半分以上通過した」と答えた就活生は86.5%にのぼりました。特に「全ての選考に通過した」と答えた人は21.4%で、AI活用が合格にも影響を与えている可能性があり、AIを利用しても選考通過率は低下しないと見られます。
3、利用AIツールのトップはChatGPT(71.4%)。目的は「誤字脱字チェック」が最多
利用されたAIツールでは「ChatGPT」が71.4%と圧倒的でした。用途は、「誤字脱字や文法のチェック」(38.1%)、「文章のたたき台」(37.3%)、「構成整理」(36.5%)など、ESの完成度を高める補助的な使い方が主流でした。
4、就活生の55.5%が「AIの利用は人事にバレる」と思う
AIを利用して作成したESについて、「人事にバレると思う」と答えた就活生は55.5%にのぼりました。過半数が人事に見抜かれるリスクを意識しており、AIの使い方に慎重さが求められる実情がうかがえます。
◆ES作成におけるAI利用の実態調査に至った背景・調査概要
ESとは、エントリーシートの略で、就職活動において企業に応募する際に提出する書類のことです。
参考:【内定者が教える】エントリーシートの書き方 | 実際に通過したES例文も公開!
近年、ChatGPTをはじめとする生成AIの登場により、ESの作成にAIを活用する就活生が増えています。そこで今回は26卒や27卒を対象に、実際にどの程度AIを利用してESを作成しているのか、またその背景にある考え方や活用目的について明らかにするため、「ES作成時におけるAI利用の実態調査」を実施しました。
【アンケート内容】
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ES作成時に、AIをどれくらいの頻度で使っていますか?
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ESを作成する際に使用したAIツールを全て選んでください。
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ESを作成する際、どこにAIを利用しましたか?
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AIを使って作成したESは、どれくらいの割合でES選考を通過しましたか?
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ES作成時にAIを活用することについてどう感じますか?
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ESをAIで作成すると人事にバレると思いますか?
【アンケート調査概要】
調査対象:26卒・27卒で就活中・就活を終えた学生
調査期間:2025年7月17日(木)~2025年7月18日(金)
調査方法:インターネット上でのアンケート調査
有効回答数:200人(男性71人:女性129人)
◆アンケート結果
(Q1)ES作成時にAIを利用する頻度

ES作成にAIを「利用したことがない」と答えた人は74人で最も多くなりました。
「毎回利用している」「ほとんどのESで利用している」と答えた人は合計68人で、利用が二極化していることがわかります。
AI活用が浸透してきているものの、使い方に慎重な学生も多く、万能なツールとしてはまだ受け入れられていない様子がうかがえます。
(Q2)ES作成時に利用したAIツール

ES作成時に使用されたAIツールは「ChatGPT」(90人)が圧倒的に多い結果となりました。
また、「就活AI byジェイック」(17人)や「ES Maker」(15人)などの就活特化型AIツールも一定数の支持を集めており、ChatGPTと併用されている可能性が高いと考えられます。
(Q3)ES作成時にAIを利用する部分

AIの利用用途としては「誤字脱字・文法チェック」(48人)、続いて「文章のたたき台作成」(47人)でした。
この結果から、就活生が文章の質や型に関するサポートをAIに求めていることがわかります。
また、「自己分析・ネタ出し」(38人)といった、思考の整理・内省にもAIが活用されていることがわかりました。
(Q4)AIを利用して選考を通過した割合

AIを利用して「選考通過率50%以上」だった人が全体の86.5%を占めており、多くの就活生がAIを利用することで選考に通過していることがわかりました。
特に「選考通過率100%」と答えた人は21.4%で、AIの支援が大きな武器となっている可能性があります。
(Q5)ES作成時にAIを利用することに対するイメージ

ES作成時のAI活用に対しては「ポジティブ」「少しポジティブ」が49.0%と肯定的な印象が半数近くを占め、実用性や効率性への期待がうかがえます。
一方で、「ネガティブ」「少しネガティブ」が22.5%と否定的な印象も存在しており、画一的な文章になる懸念もあると考えられます。
(Q5-1)ES作成時にAIを利用することに対するポジティブなイメージ

ポジティブなイメージとして最も多かったのは「1人で悩まずに済む」(40.5%)でした。続いて「時間の短縮」(36.0%)といった精神的・作業負担の軽減が特に支持されています。
さらに、「文章の質の向上」や「誤字脱字の防止」など、アウトプットの精度向上も期待されていることがわかりました。
(Q5-2)ES作成時にAIを利用することに対するネガティブなイメージ

ネガティブなイメージとして最も多かったのは「自分で考える力が弱まる」(39.0%)で、AI活用の依存リスクが懸念されていることがわかりました。
また、「個性が伝わらない」(28.0%)「企業側にAIで書いたと見抜かれる」(27.0%)など、オリジナリティがなくなることが懸念されています。
(Q6)人事にバレると思う割合

「AIを使ったことが人事にバレる」と感じている就活生は55.5%にのぼり、多くの学生が見抜かれるリスクを意識していることがわかります。
一方で「バレない」とする声も44.5%あり、AI活用のリスク認識には個人差があるようです。
◆総評
今回の調査から、就活生のES作成におけるAIに対する考え方が明らかになりました。
ES作成時にAIを利用することに対して「ポジティブ」「少しポジティブ」な印象を持つ学生が全体の約半数(49.0%)を占めており、AI活用に肯定的な就活生が多数派であることが明らかになりました。
ポジティブな声としては、「1人で悩まずに済む」「時間の短縮」「文章の質の向上」といった、精神的負担の軽減とアウトプット精度の向上を評価する意見が多く寄せられました。ES作成におけるAIの役割は、代筆ではなく伴走者的な立ち位置として捉えられているようです。
一方で、「AIを使わない」学生も37.0%存在しており、「個性が失われる」「面接で深掘りに対応できない」といった懸念が根強く残っている点は見逃せません。特に55.5%の学生が「人事にバレると思う」と回答しており、AI活用にはリスクと慎重さが求められていることも浮き彫りになりました。
AIの力を借りながらも、「自分らしい言葉」で伝えることへの価値観は依然として大切にされており、就活という人生の選択において、AIに頼りすぎない姿勢が根底にあることがうかがえます。
◆就活の教科書とは
累計5,000万PVの新卒大学生向けの就職活動サイト。「就活生に寄り添った情報を届け、大学生を自分らしい生き方に導く」という理念のもと、情報を発信。実際に就職活動を経験した内定者が自身の経験を含めて、自己分析・エントリーシート・面接対策などの記事を執筆している。
就活の教科書:https://reashu.com/
コーポレートサイト: https://synergy-career.co.jp
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