PubMaticがNVIDIAの技術の活用を推進し、広告判断の速度と性能が5倍向上

複数年にわたる技術協力とイノベーションのサイクルにより、NVIDIAのアクセラレーテッドコンピューティング (専用ハードウェアを使用して作業を大幅に高速化する手法)とアナリティクスを活用して、オープンインターネット上のリアルタイム広告判断に特有の需要に対応し、毎日数兆件もの判断をマイクロ秒単位で処理します。
2025年10月20日 東京 – 未来のデジタル広告のサプライチェーンを提供する独立系テクノロジー企業、PubMatic(Nasdaq: PUBM)は本日、オープンインターネット上のプログラマティック広告に特有の要件に対応するため、アクセラレーテッドコンピューティングを採用するNVIDIAのテクノロジーを活用した、数年にわたる技術統合の最新成果を発表しました。早期導入企業としてNVIDIAと協力し、テスト、データ共有、ソリューション改良の反復的なプロセスを経たこのインフラの刷新により、AI処理は従来のシステムと比較して最大5倍の高速化を実現します。これによりパブリッシャーは、レイテンシ(遅延)やタイムアウトによって失われていた広告支出を回収できるようになるとともに、かつてウォールドガーデン内に限定されていたAIドリブンの最適化戦略も実行可能になります。
この協業は、高度なAI機能をオープンインターネットにもたらす新たなモデルを示すものです。最近まで、これほどの規模でAIを稼働させるには、世界最大級のテクノロジー企業のみが対応可能な大規模なインフラ投資が必要でした。こうしたなかでPubMaticは、自社が所有し運営するインフラでのNVIDIAソリューションのテストと統合を経て、オープンインターネットにおけるデジタルパフォーマンスの大幅な向上を実現しました。
PubMaticの共同創業者兼エンジニアリング担当プレジデントであるMukul Kumarは、以下のように述べています。「私たちは常に、テクノロジーは少数の人々だけでなく、多くの人々に力を与えるべきだと信じてきました。NVIDIAとのこの協業は、反復的なテスト、実世界におけるパフォーマンスデータの共有、そしてプログラマティック広告特有の課題に対する真の最適化を通じて、イノベーションがどのように実現されるかを実証しています。NVIDIAとのこの変革により、独立系パブリッシャーとオープンインターネットは、これまで手が届かなかったAI機能を利用できるようになります。独立系パブリッシャーが同等の技術的条件で競争できるようになることで、消費者はより多様なコンテンツに触れ、広告主はより良い成果を得られ、オープンインターネットはオープンなまま維持されます。」
PubMaticは、グローバルなインフラ全体にわたって多様なNVIDIAのテクノロジーを最適化しており、それぞれが広告サプライチェーンの異なる部分を支えています:
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NVIDIA L40S GPU:コネクテッドTV(CTV)におけるリアルタイムの広告判断とメディアストリーミングを強化し、レイテンシを1ミリ秒にまで短縮することで、パブリッシャーと広告主のROI(投資対効果)が向上します。
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NVIDIA Triton Inference Servers:高度なトラフィックシェーピングを介して、DSPに適切な広告リクエストを毎日配信し、DSP支出の増加と効率的な統合を実現します。
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NVIDIA RAPIDS Accelerator for Apache Spark:超高速分析を提供し、クライアントはより迅速なインサイトを得て、より低コストでより高度な最適化を実現できます。
AIインフラがプログラマティック広告をどのように変えるのか
競争環境を公平に
PubMaticは、自社で所有し運営するアドテクインフラの先駆者として、独自のAI機能の構築において大きな競争優位性を確立しました。 PubMaticは、NVIDIAとの協業によりプログラマティック広告特有の即時意思決定要件を最適化し、市場をリードする自社技術をこの基盤全体に展開することで、AI変革を通じて再び業界を先導するとともに、ハードウェアとソフトウェアの全レイヤーでのアクセラレーテッドコンピューティングにより、競争優位性を拡大しています。パブリッククラウドに依存した競合他社がこの機能を実現するには、アーキテクチャを根本的に再構築する必要があるでしょう。
PubMaticのNVIDIAの技術を活用したAIクラウドインフラは、クライアントに卓越したパフォーマンスとクラス最高のAIイノベーションを提供します:
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失われた収益を回収する:この新技術は、推論レイテンシを業界標準の5~10ミリ秒から約1ミリ秒に短縮し、オークションのタイムアウトを85%削減します。これにより、技術的な制約によって失われていた数百万ドル規模の広告支出を回収し、パブリッシャーには収益の増加が、広告主にはパフォーマンスの向上がもたらされます。
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大規模でマイクロ秒単位の意思決定:ChatGPTやClaudeなどのコンシューマー向けAIツールは応答に数秒かかりますが、プログラマティック広告はコンマ数秒で動作します。NVIDIA製GPUを使用することで、PubMaticのAI搭載意思決定アルゴリズムはマイクロ秒単位で応答します。これは、コンシューマー向けAIアプリケーションの数千倍の速度であり、毎日数兆件もの意思決定において、より高い精度と効率性を実現します。
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アクションを牽引するリアルタイムのインサイト:PubMaticは、NVIDIAのイノベーションを活用し、分析をリアルタイムのフィードバックループに変換することで、進行中のキャンペーンデータを2倍の速度で処理し、インサイトを60%高速化します。これにより、パブリッシャーは最適化の機会に際し、収益が失われてから数時間または数日経ってからではなく、即座に対応できるようになります。
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未来に向けて持続可能なインフラ:この新技術は、優れたパフォーマンスを提供しながらエネルギー消費量を30%削減します。成果を犠牲にすることなく、環境責任に対する業界の取り組みの高まりに対応しています。
プラットフォーム全体でAIイノベーションを推進
NVIDIAの技術を活用したこの変革により、PubMaticは2025年を通してAIを活用する製品イノベーションを実現しました。
PubMaticは今年、バイヤーとパブリッシャー向けにAIを活用したプラットフォームを立ち上げました。これらのプラットフォームは、アクセラレーテッドコンピューティング技術を必要とする生成AIとエージェント型AIの機能を備えています。5月に発表したバイヤープラットフォームは、自然言語インターフェースを使用して取引、予測、最適化を簡素化します。9月にローンチしたパブリッシャープラットフォームは、自動化された収益最適化とリアルタイムの収益インサイトを提供します。エージェント型AIを搭載したPubMatic Assistantは、収益の異常を即座に検出し、最適化の機会を提示することで、パブリッシャーの手作業を最小限に抑えます。
PubMaticは7月、大規模ライブイベントの需要に応えるライブスポーツマーケットプレイスをリリースしました。こうしたイベントでは、ストリーミングへのシフトにより、1,000万人から数分で2億人にまで急増する視聴者にパブリッシャーが対処するといった課題を生み出します。PubMaticはそのGPUインフラによって、プレミアムライブスポーツや大規模ストリーミングイベントの極めて大規模で予測不可能な状況に対応できる数少ない独立系SSPの地位を確立しています。これらのイベントは、2027年までに400億ドルを超えると予測される、米国のCTV広告市場の主要な牽引役です(eMarketer)。
PubMaticは最近、プログラマティック広告におけるエージェント間コミュニケーションに向けた業界初のオープン仕様をリリースしました。これにより、AIエージェントがディールマネジメントとトラブルシューティングで連携できるようになり、解決までの時間を70%短縮します。また、プライベートマーケットプレイスとギャランティード取引向けの生成型AIディールマネジメントも開始し、取引作成時間を87%短縮して数秒にまで短縮します。当社はNVIDIAのテクノロジーの活用を引き続き拡大し、ウォールドガーデンに匹敵する差別化されたテクノロジー戦略を推進していきます。
業界へのインパクト
PubMaticによるNVIDIAのテクノロジーの統合は、デジタル広告サプライチェーンに根本的な変化をもたらします。PubMaticは、自社運営のプラットフォーム全体にアクセラレーテッドコンピューティングを導入することで、これまでウォールドガーデンに限られていたAI機能を民主化します。これにより、毎日数兆件もの広告掲載の意思決定を5倍の高速化で処理し、入札プロセスにおいて避けられないものとして広く認識されてきたレイテンシやタイムアウトによるオークションの失敗を85%削減することができます。パブリッシャーと広告主は、高度な技術を利用するのと引き換えに、コントロールや経済性を放棄する必要はありません。規模だけでなく技術力でも競争できるようになり、それがオープンインターネットにおける健全な競争を促進します。
■ PubMaticについて
PubMatic(Nasdaq:PUBM)は、デジタル広告の未来のサプライチェーンを提供することにより、顧客価値を最大化する独立したテクノロジー企業です。 PubMaticのセルサイド・プラットフォームは、オープンインターネット上の世界有数のデジタルコンテンツクリエイターが、在庫へのアクセスをコントロールできるように、また、マーケターがROIを高め、広告フォーマットやデバイス全体でアドレサビリティのあるオーディエンスにリーチを可能にし、収益性を向上できるように支援します。2006年の創業以来、当社のインフラストラクチャー主導のアプローチにより、リアルタイムでのデータの効率的な処理と活用を可能にしてきました。スケーラブルで柔軟なプログラマティック・イノベーションを提供することで、お客様の成果を向上させるとともに、活気と透明性のあるデジタル広告のサプライチェーンを支援しています。
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