【武蔵野美術大学】gallery αMの市ヶ谷キャンパスへの移転について

​武蔵野美術大学（所在地：東京都小平市、学長：長澤忠徳）が運営する非営利ギャラリー「gallery αM」は、2023年度より活動拠点を現在の馬喰町から本学市ヶ谷キャンパスへ移転します。

gallery αMは、さまざまな表現の可能性を有するアーティストと、新しい価値を発信できるキュレーターの活動の場として展開する、武蔵野美術大学が運営する非営利のギャラリーです。
1988年吉祥寺に開設した「ギャラリーαM」に始まり、現代美術に主眼を置いた企画展を多数開催してきました。吉祥寺での14年余にわたる活動期間を経て2002年3月に閉廊し、同年7月からは特定の場所をもたない「αMプロジェクト」として、柔軟性の高い展覧会活動をおこないました。
2009年には本学の80周年記念事業の一環として、現在の馬喰町にギャラリースペースを開設しました。名称を英語表記の「gallery αM」として誕生当時のオルタナティブな活動主旨を引き継ぎ、第一線で活躍する学芸員や批評家をゲストキュレーターに招き、大学から独立したスタンスで独自の活動をおこなってきました。その一貫した活動は、日本のアートシーンにおいて独自の評価を獲得するともに、美術大学が取りうる現代の表現への継続的かつ重要な活動として認知されています。
2019年に本学が新たな未来を切り拓くための教育研究拠点および情報発信拠点として開設した市ヶ谷キャンパスへ「gallery αM」を移転し、創立100周年に向けた新たな活動を展開します。

市ヶ谷キャンパス移転後の「gallery αM」完成イメージ
 

• 市ヶ谷キャンパスについて

2019年に開設した市ヶ谷キャンパスは、本学中長期経営計画においても「社会連携拠点」として位置付けられており、本学が90年以上の歴史で培った造形教育から生まれた資産を活用する場となります。株式会社良品計画との共創店舗「MUJIcom武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス店」と連携したオープンなアクセスが可能となることで、より開かれたオルタナティブな活動の場として多様な現代美術の紹介が可能となります。
 

• gallery αMディレクター 袴田京太朗（本学造形学部油絵学科教授）のコメント

市ヶ谷への移転は「gallery αM」の活動にとって4期目となります。1期目は吉祥寺での活動、2期目は場所を持たない柔軟なプロジェクトとして、そして3期目として現在の馬喰町での展開がありました。それぞれ10年ほど活動することでギャラリーとしての転換期があり、それが一つの節目のようになってきました。
これまで学外に拠点を置きながら展覧会活動をおこない、本学卒業生にとどまらない多様なアーティストやキュレーターを招聘することで、大学の運営でありながら、大学から独立したオルタナティブ・スペースとして活動してきました。30年以上一貫したそのスタンスによって、「gallery αM」は日本の美術界で独自な評価を得てきたと自負しています。
今回の移転をめぐる議論の中で、「gallery αM」が学内のキャンパスに入ることにより、これまで築いてきた独立したスペースというイメージが薄れてしまうのではないかという懸念もありました。並行して学外の新たな拠点への移転も検討しましたが、「αMプロジェクト」の根幹が常に新しい価値を模索する「オルタナティブ」であることを考えたとき、むしろ市ヶ谷キャンパス内への移転を新しい挑戦と捉えることこそが「クリエイティブ」な選択ではないか、という結論に至りました。
市ヶ谷キャンパス内での新たな「αMプロジェクト」の活動にともない、より開かれた外部的な視点を得て、新しい価値を発信していくことを目的に、ゲストキュレーター経験者を中心とした外部の有識者の方にαMプロジェクト運営委員として加わっていただく予定です。
市ヶ谷キャンパス内で展開される新しい「gallery αM」にどうぞご期待ください。
 

• gallery αM・移転後

■住所：〒162-0843　東京都新宿区市谷田町1-4 武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス 2階
■アクセス：JR中央・総武線「市ヶ谷」駅より 徒歩3分
東京メトロ有楽町線・南北線「市ケ谷」駅、都営新宿線「市ヶ谷」駅4番出口より 徒歩3分
■オープン日：2023年5月（予定）
■開廊日：展覧会開催期間の火〜土（日・月・祝は休み）
■入場料：無料
■webサイト：https://gallery-alpham.com/