今話題の「休養学」から7つの休養タイプを解析 娯楽、親交タイプの実施率が上昇、休養は多角化傾向に
~「リカバリー(休養・抗疲労)白書2024レポート」 Vol.6~
図:休養モデル(杉田・片野モデル)
【調査サマリー】
■運動タイプや休息タイプは減少するも、親交タイプや娯楽タイプが増加、休養方法は多角化傾向に
■男性は運動や造形タイプ、女性は親交や転換タイプが多い傾向
■若い世代ほど休養の実施率が低く、世代が上がるにつれ上昇
■造形・想像タイプが得意な秋田県民。転換タイプは京都府民が得意。
■休養を取り入れられているのは経営者 ・役員、自由業、専業主婦(夫)など時間の融通が利く職業
■元気な人は、運動、栄養など、より積極的に休養行動を取り入れている
運動タイプや休息タイプは減少するも、親交タイプや娯楽タイプが増加、休養方法は多角化傾向に
休養学基礎で定義した「休養の7タイプ」の実施状況を見ていくと、生理的休養の休息タイプ77.1%、運動タイプ23.6%、栄養タイプ52.2%、心理的休養の親交タイプ46.3%、娯楽タイプ65.9%、造形・想像タイプ12.7%、転換タイプ49.2%という結果となりました。
最も実践されているのが休息タイプで77.1%、次いで娯楽タイプ65.9%、栄養52.2%となっています。
2021年の実践状況と比較すると、最も減少したのは運動タイプ0.87倍、次いで造形・想像タイプ0.89倍、休息タイプ0.91倍、増加したのは娯楽タイプ1.17倍、親交タイプ1.15倍という結果となりました。様々な休養タイプを実践し、休養方法の多角化が見られる結果となりました。
男性は運動や造形タイプ、女性は親交や転換タイプが多い傾向
男女別で休養の7タイプの実施状況を比較していくと、男性で最も多いのが休息タイプ73.1%、次いで娯楽タイプ65.0%、女性も同様で最も高いのが休息タイプ80.9%、次いで娯楽タイプ39.4%となりました。男女で比較すると男性の実施率が高いものは造形・想像タイプ1.05倍、運動タイプ1.02倍、女性の実施率が高いものは転換タイプ1.61倍、親交タイプ1.27倍という結果となりました。男性の方が運動や造形など体を動かす傾向に、女性は親交や転換でコミュニケーションや外出などのリフレッシュが多い傾向となりました。
若い世代ほど休養の実施率が低く、世代が上がるにつれ上昇
休養の7タイプの実施状況を年代別に比較していくと、実施率が低いのは休息タイプでは20代66.9%、運動タイプでは20代17.4%、栄養タイプでは20代40.8%、親交タイプでは40台40.1%、娯楽タイプでは30代59.9%、造形・想像タイプでは40代、50代ともに10.2%、転換タイプでは20代36.3%という結果となりました。
多くの項目で若い世代、特に20代の実施率の低さが目立ちます。健康へ対する投資意識は20代が最も高いにもかかわらず、休養行動の実施率は低い結果となっています。体力もある若い世代は健康投資といっても運動、栄養への意識が高く、休養への関心が薄いことが推察されます。
参考:健康に対する投資意識を調査
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000048.000085299.html
栄養タイプが得意な青森県民。造形・想像タイプが得意な徳島県民が得意。
休養の7タイプの実施状況を都道府県別に比較していきます。休息タイプの実施率1位は北海道、運動タイプは東京都、栄養タイプは青森県、親交タイプは京都府、娯楽タイプは奈良県、造形・想像タイプは徳島県、展開タイプは北海道、という結果となりました。
休養を取り入れられているのは経営者・役員、自由業、専業主婦(夫)など時間の融通が利く職業
休養の7タイプの実施状況を職業別に比較していくと、休息タイプで最も高いのは専業主婦(主夫)83.8%、パート・アルバイト81.0%、運動タイプは自由業31.1%、経営者・役員30.2%、栄養タイプは経営者・役員63.2%、自営業57.9%、親交タイプは経営者・役員55.7%、専業主婦(主夫)53.9%、娯楽タイプは自由業75.3%、経営者・役員70.0%、造形・想像タイプは自由業24.3%、自営業16.2%、転換タイプは専業主婦(主夫)69.0%、自由業53.4%という結果となりました。
実施率が高い項目が多いのは経営者・役員で栄養タイプ、親交タイプで上位、また自由業では娯楽タイプ、想像タイプで上位となり、様々な方法で積極的な休養ができている傾向にあります。また、専業主婦(主夫)やパート・アルバイトでは生理的休養である休息タイプが上位となっており、積極的な休養を取り入れるというよりは、ただ身体を休めることにとどまっている状況がうかがえます。いずれにしても時間の融通が利く職業が休養を取り入れられているという結果となりました。
元気な人は、運動、栄養など、より積極的に休養行動を取り入れている
休養の7タイプの実施状況を疲労度合別で比較すると、どの項目においても疲れている人(高頻度)よりも元気な人の方が、実施率が上回る結果となりました。特に栄養タイプでは2.11倍、運動タイプでは1.66倍という結果となりました。
参考:休養・抗疲労行動トレンド2024
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000085299.html
【ココロの体力測定 2024調査概要】
調査名: 「ココロの体力測定 2024」
期間: 2024年 4月25日~5月30日
SCR調査対象: 全国の20~79歳の10万人(男女各5万人)
方法: インターネット調査
SCR調査項目: 10問
※疲労度合項目:厚生労働省「ストレスチェック」B項目を基に独自加工して、点数化
※サンプル数は男女各5万人で、各都道府県500サンプル以上を確保し、その後人口比率(都道府県、年代、有職割合)でウエイト修正した。
【一般社団法人日本リカバリー協会 概要】
所在地:神奈川県厚木市中町4-4-13 浅岡ビル4階
会 長:渡辺恭良(神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科特命教授、理化学研究所生命機能科学研究センター名誉研究員/客員主管研究員、大阪公立大学健康科学イノベーションセンター顧問、大阪市立大学名誉教授、一般社団法人日本疲労学会理事⾧、一般社団法人脳体力振興協会理事⾧、一般社団法人日本リカバリー協会会⾧)
副会長:水野敬(神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科 特命教授、理化学研究所生命機能科学研究センター 客員主管研究員、大阪公立大学健康科学イノベーションセンター 特任教授/センター副所長、一般社団法人日本疲労学会 理事)
顧 問:大谷泰夫(神奈川県立保健福祉大学 理事長、元内閣官房参与)
松木秀明(東海大学 名誉教授、健康評価施設査定機構 理事)
代表理事:片野秀樹 博士(医学)(博慈会老人病研究所客員研究員、Genki Vital Academy 顧問)
提携:ゲンキ・バイタルアカデミー(ドイツ)
URL:https://www.recovery.or.jp/
【リカバリーの定義】
心身の活動能力の減退した機能を回復し、休養をもって生理的・心理的資本である活力を蓄えて次に備えることである。
【調査報告書「リカバリー(休養・抗疲労)白書 2023」について】
ページ数:230P
販売価格:90,000円(税別)※PDF版
販売時期:2024年3月21日
編著者:一般社団法人日本リカバリー協会
調査協力:一般社団法人日本疲労学会、株式会社ベネクス、神奈川県「未病産業研究会」、駒沢女子大学
調査報告書についての詳細・お問い合わせ先
https://www.recovery.or.jp/recontact/
<報道関係者お問い合わせ先>
一般社団法人日本リカバリー協会 広報事務局
担当:柴山 TEL:070‐1389‐0172
メール:shibayama@netamoto.co.jp
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