FREDsenseとPFAS濃度測定用モバイル分析キット「FRED-PFAS™」の 水処理装置への実装と普及に関する協業を推進
栗田工業株式会社(本社:東京都中野区、社長:江尻 裕彦、以下「クリタ」または「当社」)は、FREDsense Technologies Corp.(本社:カナダ アルバータ州カルガリー、CEO:David Lloyd、以下「FREDsense」)と協業し、同社が開発したPFAS濃度測定用モバイル分析キット「FRED-PFAS™」(以下「本キット」)の、クリタグループが提供する水処理装置内への導入を通じた普及を目指します。
PFASとは、人工的に作られた有機フッ素化合物の総称で、水や油をはじく効果や高い耐薬品性・耐熱性から、工業用から消費者向けまでさまざまな製品に使われています。しかしながら、PFASの一部は、発がん性や子どもの成長への影響などの有害性が指摘されていることから、近年欧米を中心に水質規制・製造規制の厳格化が進んでおり、日本においても2026年度から、PFASのなかでも特に有害性が指摘されているPFOAおよびPFOSに対し、水道水水質基準化と定期的な検査の義務化が予定されています。
これらを背景に、さまざまな産業において、工場等における用水や排水のモニタリングとして、PFAS濃度を現場で迅速に測定することへのニーズが高まっています。クリタグループでは、PFASへの対応を水と環境に係る社会課題の一つと認識し、事業領域におけるPFASの影響等に係る多面的な情報の収集・分析および対応の検討と、お客様に対するPFASの分析、処理、および処理材の廃棄に係る、技術的な知見にもとづく課題解決を支援しています。
この一環で、当社は、FREDsenseと協力し、本キットを用いた実排水をサンプルとしたPFAS濃度測定を通じ、分析精度の正確性の調査、ならびに、キット自体の堅牢性や操作性、潜在的な用途の可能性などの分析や検討を実施してきました。その結果、簡易な操作で実排水における高い分析精度を示すことを実証するとともに、従来はサンプル輸送や前処理を含めて2~3週間程度を要していた分析結果が、本キットを用いることにより数時間で入手可能になることを確認しました。
今後は、FREDsenseと協業しながら、これまでの分析結果や検討を踏まえつつ、クリタが有する水処理に係る知見や経験、さまざまな業界の専門知識などを組み合わせることにより、本キットのクリタグループが提供する水処理装置内への実装と市場への普及を目指していきます。
クリタグループは、創立以来培ってきた水に関する知を駆使して、お客様と社会に新たな価値を提供する技術、製品・サービスや、ビジネスモデルを創出し、水と環境に関する社会課題の解決を通じた持続可能な社会実現への貢献を引き続き目指してまいります。
<参考写真>

<参考リンク>
FREDsense Technologies Corp.ホームページ https://fredsense.com/ ※英語のみ
注) FRED-PFAS™はFREDsense Technologies Corp.の商標です。
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