◆関西大学化学生命工学部・石川正司教授が研究代表者として、革新的GX技術創出事業(GteX)に採択◆
低環境負荷・高特性リチウム硫黄電池開発を始動 ~ 軽量特性による電力網の強化や新たな移動体の実現で社会に貢献 ~
*GX=グリーントランスフォーメーション
【本件のポイント】
・日本のGHG削減・経済波及効果に対して量的貢献が見込める低環境負荷・高特性リチウム硫黄電池の開発
・硫黄正極研究の第一人者である石川正司教授が、チームリーダー(研究代表者)として採択
・国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の革新的GX技術創出事業(GteX)でカーボンニュートラルを目指す
■ 研究開発目標・取り組み内容
本研究では、電解液などのソフトな電解質を用いた常温作動型リチウム硫黄電池を開発し、現行リチウム電池のおよそ倍のエネルギー密度と長寿命化を目指します。
本電池は理論上、最軽量な密閉型蓄電池であり、今まで難しいとされていたビルの屋上や家庭など様々な場所での電力貯蔵が可能に。これにより再生可能電力導入を促し、温室効果ガス低減に寄与します。また、正極には希少金属がほぼ不要で、製造時に環境負荷が低いのも魅力であり、本事業にて開発を加速します。
■ 研究開発チーム体制
本学化学生命工学部の石川正司チームリーダーのもと、「硫黄正極材料グループ」・「硫黄対応ソフト電解質 グループ」・「リチウムマネージメントグループ」・「新規材料プロセスグループ」・「実証フルセル技術グループ」の5グループに分かれ研究を実施。本チームは、石川チームリーダーを始め、この分野で最も活発な国公私立大学や国立研究開発法人研究所から集まった精鋭研究者15名によって構成されています。
■ 革新的GX技術創出事業(GteX)の概要
本事業は、文部科学省の令和4年度第2次補正予算で整備する基金をもとに、日本の将来の産業成長と、2050年カーボンニュートラルを達成する上で重要な技術領域において、分野や組織を横断した全国のトップ研究者の連携体制を構築し、革新的GX技術の創出に向けた研究開発を推進する事業です。
GXの実現につながる革新的技術を創出するために、単に要素技術の基礎研究のみならず、研究の縦割りを打破し、様々な研究室・研究者が集結。研究開発目標達成に向けた「チーム」として、一気通貫で統合的に研究開発を行う体制を構築し、大学・国研等のトップレベルの研究者がオールジャパンの統合的なチームで行う長期的な研究開発が対象となります。
■ 関西大学カーボンニュートラル研究センターの概要
2022年10月1日に、カーボンニュートラル社会の実現への貢献および関連研究についての情報発信の強化を目的に設立された研究センター。従来のカーボンニュートラル研究は理工系分野からのアプローチが主軸でしたが、同センターは理工系の教員のみならず、社会科学・人文科学系の教員を多く配置し、文理融合の研究体制を構築しています。教育・研究機関の特性を活かした人材輩出と新技術の創出によって、多角的に地球環境の保全に貢献する機関として社会から認知される存在となることを目指しています。
【本研究に関するお問い合わせ先】
関西大学化学生命工学部教授 石川 正司
E-mail: masaishi@kansai-u.ac.jp
TEL :06-6368-0952
▼本件の詳細▼
関西大学プレスリリース
https://www.kansai-u.ac.jp/ja/assets/pdf/about/pr/press_release/2023/No33.pdf
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▼発信元▼
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