伊藤忠商事とIdeinが資本業務提携、エッジAI/IoT技術を軸にDX事業を共創
第一弾・ファミリーマート店内デジタルサイネージ事業への導入を足掛かりに小売業のほか幅広い業界に水平展開
- 本提携の背景
少子高齢化が進む日本は様々な業種で人材不足に悩まされています。その対策のひとつとして、AI/IoTを使ったサービスに関心が高まっており、市場の高い成長が見込まれています。
しかし、AI/IoT導入にはクラウドにアップロードされるデータへのセキュリティ対策やデータ量の増加に伴うコストアップ、プライバシーへの配慮など様々な課題があります。そのような背景において、利用者や現場に近い場所に設置した機器でデータを処理し、不必要なデータは取得せず分析を可能にするエッジAIに注目が集まっています。
Ideinは、安価な汎用デバイスであるRaspberry PiによるエッジAI解析を可能にする高い技術力を持つスタートアップ企業です。2020年には、その技術力を活用し、AI/IoT開発・運用プラットフォーム「Actcast」を開発しました。利用者は「Actcast」を通じて安価なデバイスによる画像や音声の高度な解析が可能となり、DX等システムの導入・運用コストを大幅に削減することが可能です。これまでに大手小売や通信キャリア、鉄道等に「Actcast」を通じたエッジAIサービスを提供しており、2021年には国内シェアNo.1 (※1) を獲得しました。
両社はこれまで、伊藤忠商事グループ最大の消費者基盤である株式会社ファミリーマート(以下「ファミリーマート」)と、伊藤忠商事とファミリーマートの合弁会社である株式会社ゲート・ワン(以下「ゲート・ワン」)と共同で、ActcastのAIカメラを活用した顧客行動分析等の開発を共同で推進してまいりました。
具体的には、伊藤忠商事グループで推進してきた全国34都道府県・合計3,000店のファミリーマートの店内にデジタルサイネージ・メディア「FamilyMartVision」を設置 (※2) する事業において、Actcastを搭載したAIカメラを一部採用することによりプライバシーに配慮した広告効果測定の基盤を構築しております。
(※1) デロイト トーマツ ミック経済研究所 『エッジAIコンピューティング市場の実態と将来展望 2022年度版』(https://mic-r.co.jp/mr/02530/) 「エッジAIプラットフォームのベンダシェア(台数)」の調査結果に基づく
(※2) ファミリーマート ニュースリリース(2022年6月27日発表):ファミリーマート店舗に設置する店内のデジタルサイネージが 3,000店に設置完了 ~地域別配信など、可能性が益々広がる新たなメディア事業~
https://www.family.co.jp/company/news_releases/2022/20220627_01.html
- 本提携による今後の展望
両社がファミリーマート、ゲート・ワンと共同で既に取り組んでいる、AIカメラを活用した顧客行動分析等の開発においては、今後、「FamilyMartVision」をモデルにパッケージサービス化し、スーパーマーケットやドラッグストア等の小売事業者や、小売以外の他業態に展開していく予定です。
また、本提携を契機として、今後はIdeinの高い技術力と伊藤忠商事の事業基盤や広範なネットワークを活かし、流通業やサービス業、不動産業や製造業、社会インフラなどの各分野に最適なエッジAIサービスを提供することを目指してまいります。
- 両社コメント
◆伊藤忠商事株式会社 第8カンパニー GM 中元 寛 氏
この度のIdein様との資本業務提携、大変喜ばしく存じます。Idein様とは、デジタルサイネージ・メディアの実証実験段階から2年超に亘り共同で開発を進めており、「Actcast」については弊社も初期ユーザーとして活用して参りました。AIの社会実装が進む中、プライバシー保護やセキュリティ対策等からクラウド型からエッジ型に移行する流れがありますが、高い開発力や現場実装力を持ち、エッジAI国内最大手であるIdein様に高い期待を寄せております。今後は伊藤忠グループの広範なネットワークを活用し、「マーケット・イン」の発想によるエッジAIモデルのユースケースの共同開発・グループ内外への展開に取り組んでまいります。
◆Idein株式会社 代表取締役 / CEO 中村晃一
Idein株式会社はこの度の資本業務提携を大変光栄に感じております。当社はエッジAIプラットフォーム「Actcast」の2020年ローンチ時に策定した5か年計画のもと、戦略的に小売業界における実績を積み上げてまいりました。エッジデバイスの商用導入の累計台数は15,000台を超える規模にまで伸長し、名実ともに国内シェアNo.1エッジAIプラットフォームに成長いたしました。今後は大規模運用の実績・ノウハウと、伊藤忠商事様の保有する広範なネットワークを活用し、更なる成長を目指します。また、Actcastのプラットフォームを通じて国内外のパートナー企業とともに伊藤忠グループのDXを加速し、新たな事業共創に取り組んでまいります。
【設立日】 1949年12月1日
【代表者】 代表取締役社長COO 石井 敬太
【所在地】 東京都港区北青山2-5-1
【事業内容】 繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、住生活、情報、金融の各分野において、国内、輸出入および三国間取引を行うほか、国内外における事業投資など、幅広いビジネスを展開。
コーポレートサイト: https://www.itochu.co.jp/ja/
■Idein株式会社 概要
安価な汎用デバイス上での深層学習推論の高速化を実現した、世界にも類を見ない高い技術力を有するスタートアップです。当該技術を用いたエッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」を開発し、実用的なAI/IoTシステムを開発・導入・活用する開発者及び事業会社へのサービス提供を行っております。今後もパートナー企業と共に、AI/IoTシステムの普及に貢献してまいります。「実世界のあらゆる情報をソフトウェアで扱えるようにする」をミッションに掲げ、日本国内では経済産業省 J-Startup選定をはじめ、日本経済新聞社 NEXTユニコーン企業にも選ばれています。英Arm社のAI Partnerや、米NVIDIA社のInception Program Partnerになるなど、海外でも高く評価いただいています。
【設立日】 2015年4月7日
【代表者】 代表取締役 中村 晃一
【所在地】 東京都千代田区神田神保町1-4-13
【事業内容】 Actcast事業(エッジAIプラットフォームの開発・運営)、受託開発事業(次世代自動車開発での協業等)
コーポレートサイト: https://www.idein.jp
https://prtimes.jp/a/?f=d26271-20221223-bb77e92f346be2f7825864658d0540d3.pdf
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