「就活生が求める候補者体験に関する実態調査」の分析結果を発表
就活生の約4割が「連絡の遅さ」で志望度低下。選考プロセスにおける「個」への向き合い方が採用成功の鍵に

企業の採用力強化を支援するHRクラウド株式会社(所在地:東京都千代田区 、代表取締役社長:中島悠揮 以下、当社)は、2026年卒業予定の学生173名を対象に、「就活生が求める候補者体験に関する実態調査」を実施しました。
候補者体験(Candidate Experience, CX)とは、広義には採用選考プロセスを通じて候補者が抱く一連の体験や企業への印象のことを指します。この候補者体験を向上させることは、人材獲得競争が激化する現代の採用市場において、候補者から「選ばれる」ために不可欠な要素となっています。
そこで本調査では、「①コミュニケーションの速度」「②使用するツール」「③画一的でない個別対応」の3つの接点から、選考過程における候補者体験が何で上がり何で下がるのかや、【選考の辞退】や【志望度の低下】に繋がった経験の有無についてアンケート調査を実施しました。
その結果、当社が調査した3つの接点のうち、最も多くの学生が辞退・志望度低下の理由として挙げたのは「企業からの連絡の遅さ」(39.6%)でした。次いで「企業側の理解不足」(35.5%)、「採用ツールの使いにくさ」(24.8%)と続き、これら三つの接点すべてにおいて、一定数の学生がネガティブな候補者体験をしている実態が明らかになりました。
また、使いやすい連絡手段として「LINE」がメールを上回る一方、8割以上の学生が「企業ごとの個別マイページ」を面倒だと感じている実態も判明しました。
これらの結果から、スピーディな対応、ストレスのない応募プロセス、そして候補者一人ひとりに向き合う「誠実な姿勢」が、今後の採用競争力を左右する鍵となることが示唆されます。
【サマリ】
Topic1:志望度低下の最大要因は「連絡の遅さ」(39.6%)
選考辞退・志望度低下の理由として、「企業の連絡の遅さ」(39.6%)が最多。次いで「企業側の理解不足」(35.5%)、「採用ツールの使いにくさ」(24.8%)が続く。(図表1)
Topic2:連絡の速さは「自分への関心の高さ」の指標
スピーディな連絡は、「きちんと個人に向き合ってくれている」という安心感や、「自分という人材が欲しいのだ」という企業側の真剣さの表れとして、候補者にポジティブに受け止められている。
Topic3:使いやすい連絡手段は「LINE」がトップ(47%)
候補者が最もコミュニケーションを取りやすいと感じる手段は「LINE」(47%)、「メール」(29%)を上回る結果に。(図表2)
一方、8割(80%)の学生が「企業ごとの個別マイページ」への登録・ログインを「面倒」だと回答。(図表3)
Topic4:「"私"を見てくれている」体験が志望度向上の鍵
「面接内容の深掘り」や「社内での情報連携が感じられること」、不合格者への丁寧なフィードバックなど、一人ひとりに向き合う「誠実な姿勢」が志望度向上に直結している。
調査の結果
Topic1:志望度低下の要因:「連絡の遅さ」が約4割でトップ
これまでの就職活動で、選考を辞退した、あるいは志望度が下がった経験の有無を理由別に尋ねたところ、「企業からの連絡の遅さ」が39.6%で最も多くなりました。次いで「企業側の理解不足」(35.5%)、「採用ツールの使いにくさ」(24.8%)が続く結果となりました。(図表1)
⇒ これらの結果は、多くの企業において、候補者視点でのコミュニケーションやプロセス設計が不十分である現状を示唆しています。特に連絡の遅さは、候補者のスケジュール管理に影響を与えるだけでなく、企業への不信感にも繋がりかねない重要な課題であると言えます。

Q:これまでの就職活動で、以下の項目が理由で【企業の選考を辞退した、あるいは志望度が下がった経験】があれば、はい / いいえ でお答えください。
Q1: 企業からの連絡(合否判定の連絡や各選考の案内、質問への回答など)が遅くて、企業の選考を辞退した、あるいは志望度が下がった経験がある。
Q2: 企業とのコミュニケーションにおいてツール(ナビサイト・採用マイページ・メール)が使いにくくて、企業の選考を辞退した、あるいは志望度が下がった経験がある。
Q3: 面接や面談のような『対面でのコミュニケーション』、もしくは選考案内・合否連絡・採用情報の発信のような『対面以外のコミュニケーション』で自分のことを理解してくれていないと感じ、企業の選考を辞退した、あるいは志望度が下がった経験がある。
Topic2:コミュニケーション速度と志望度の関係性
「連絡の遅さ」が原因で志望度が下がった経験があると回答した人に、スピーディな連絡の利点を尋ねたところ、以下のような声が寄せられました。
「きちんと個人に向き合ってくれている感じがする。入社後何かあった時の対応も早いのかなと感じる。」
「次の選考に進むための準備や対策を計画的に進められる。」
「自分という人材が欲しいのだという示しにもなる。」
「(連絡が)遅すぎると、社内の連携が悪いのではないか?ということを勘繰ってしまう。早いと逆に安心感につながった。」
⇒ 連絡の速さは、単に「スケジュールが組みやすい」(利便性)というだけでなく、「自分への関心の高さ」(誠実さ)や「社内体制の堅実さ」(安心感)を測る指標として、候補者に受け止められていることがわかります。
Topic3:コミュニケーションツールと志望度の関係性
「採用ツールの使いにくさ」が原因で志望度が下がった経験があると回答した人に、コミュニケーションが取りやすい手段を尋ねたところ、「LINE」が47%で最も多く、「メール」(29%)、「マイページ」(13%)を上回りました。(図表2)

さらに、就職活動における「企業ごとの個別マイページ」への登録・ログインについて尋ねたところ、「とても面倒だと思う」(52%)、「どちらかというと面倒と思う」(28%)を合わせ、8割(80%)の学生が「面倒」だと感じていることが判明しました。(図表3)

⇒ 候補者は、日常的に使い慣れた「LINE」のような手軽でスピーディな手段を求めている一方で、企業側が用意する「マイページ」が大きなストレス要因となっている実態が浮き彫りになりました。約4人に1人が「ツールの使いにくさ」で志望度を下げていることからも、応募プロセスの見直しは急務と言えます。
Topic4:「"私"を見てくれている」体験が志望度の関係性
「企業側の理解不足」が原因で志望度が下がった経験がある人に、逆に「この会社は"私"を見てくれているな」と感じ、志望度が上がった経験について尋ねたところ、以下のような声が寄せられました。
「面接自体は不合格だったが、FB(フィードバック)と今後の就活へのメッセージが書いてあった連絡をもらった。」
「履歴書や一次面接等で話した内容を深ぼる質問をしてもらったとき。」
「以前に面接で話した内容の共有が社内でなされていると感じた際や、前回の面接から更に深堀したいことを広げて話を進めてくれたとき。」
「1次2次面談の担当者が、2次面談後・最終選考前日・最終選考当日に電話でアドバイスと応援の言葉をくれた。」
⇒ 候補者が評価しているのは、①自社の利益だけを追求しない誠実な姿勢(不合格者へのFBなど)、②書類や会話の表面だけをなぞらない深い対話、③一貫性のある情報連携とフォロー、の3点に集約されます。テンプレート的な対応ではなく、一人の人間として向き合い、社内全体でその情報が共有されていると感じられた瞬間に、候補者の志望度は大きく向上することがわかります。
就活生が求める候補者体験に関する実態調査の全容をお求めの方は、下記よりお問合せください。
調査概要
調査名 : 就活生が求める候補者体験に関する実態調査
調査方法 : WEBアンケート
調査対象 : 2026年3月に卒業(修了)予定の大学3年生・4年生、大学院修士1年生・2年生
調査期間 : 2025年9月-10月
調査内容 : 候補者体験に関するアンケート
有効回答数: 173名
「採用一括かんりくん」について
当社が提供する自動化と候補者とのコミュニケーション最適化をサポートする採用管理システム(ATS )です。複数の求人媒体からの応募者情報を自動で取り込み一元管理できるほか、LINEを活用した候補者との円滑なコミュニケーション機能などを備え、採用業務の効率化と質の向上を支援します。
この度、新たに「採用AIエージェント」機能を搭載しました。採用プロセスを【集める】【自動化する】【惹きつける】の3ステップで再定義し、AIが採用担当者のパートナーとして採用活動の全フェーズを強力に支援します。
HRクラウド株式会社について
会社名 : HRクラウド株式会社
所在地 : 東京都千代田区紀尾井町3−6 紀尾井町パークビル7階
代表者 : 代表取締役社長 中島悠揮
設立 : 2014年4月2日
事業内容:クラウド型採用管理システム/採用AIエージェント「採用一括かんりくん」の開発・提供
、採用コンサルティング・採用代行サービス「採用代行かんりくん」の提供
https://www.career-cloud.asia/bpaas
【本件に関するお問い合わせ先】
企業名: HRクラウド株式会社
部署名: HRテック事業部 マーケティンググループ
担当者: PR 担当 市原萌花
TEL : 03-6261-5989
E-mail: mk@hr-cloud.co.jp
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