<大学×お寺×ベンチャーの産学“寺”連携プロジェクト>低迷する「お寺」活性化にむけたマーケティングを学生が考案、若者の目線で、新たな付加価値を見出すプレゼンを正傳寺で実施
「人生を見直すお葬式体験」など“第三の居場所”として、お寺と人を結ぶキッカケを創る
東洋学園大学(学校法人東洋学園 本部:文京区本郷 理事長:愛知太郎)現代経営学部の本庄加代子准教授(専門分野:マーケティング戦略・プロジェクトマネジメント)と同学部2年の田中陽太さんと髙野亜美さんが、7月25日(木)に東京都港区で開催された正傳寺・お寺ステイ・大学との産学連携プロジェクトの共同記者説明会において、低迷するお寺市場の活性化を狙ったマーケティング施策のプレゼンテーションを行いました。
■大学でのマーケティングの学びをお寺活性化に活かし、企画提案
現在、本庄加代子准教授が担当する科目「企画・プレゼンテーション技法」では、(株)シェアウィング※1が展開している「お寺ステイ」と「松流山 正傳寺※2」との産学連携プロジェクトを進めています。
受講生を代表して登壇した田中さんと髙野さんは、30人以上の記者の前でお寺との産学連携に取り組む意義を話しました。
提案では、正傳寺ならではの縁起物を中心的なコンセプトに基軸にした物語を紡ぐための様々な企画を提案。若年層に身近に呼んでもらえるための愛称提案をはじめ、人生を見直す棺桶ワークを行う葬式体験マナー講座、また縁起物で勝ち運を運ぶ、むかでの名前を由来とした、朝茶のビジネスパーソンへの提供。むかで茶を当てる闘茶と呼ばれる利き茶体験などを提案しました。これらは、短期的な収益化を狙うものではなく、あくまで人々の認知、人とお寺を結びつけるキッカケとなることを狙いとしています。
こうした取り組みに対して田中さんは、「日本文化として貴重な資産であるものの、衰退しつつあるお寺の活性化は、大学で学んだ“価値はあるが、売れないものを売る”というマーケティング力が試される貴重な機会。学問を実際に使う、良いきっかけです」と話しました。
このプレゼンを受けて住職の田村完浩氏は、「若い人たちがお寺のことを考えてくれるのは非常に嬉しい。お寺業界は伝統的であるがゆえに保守的なところもあり、伝統と革新のバランスは難しいが、新しいものは取り入れて、お寺を活性化していきたい。」とコメントしました。
■お寺市場を創るには、一大学、一寺だけにこだわらず、広い視点での取組みが重要
本取り組み全体を通して、本庄加代子准教授は「お寺という非営利組織にマーケティング視点を重ねる社会的意義を感じた。マーケティングには洞察力が重要。例えば、葬儀マナーやお寺のしきたりは、大人でも自信のないもの。大人として言葉にならない無意識や恥ずかしさを、大学生の先入観のない観察力をもって形づくることができた。受講した全学生にとっては、マーケティングの面白さとその先の企画立案の難しさを体感できる良いきかっけとなった。今後のお寺市場活性化には、まずは目先の収益を意識しすぎず、お寺市場を多くのお寺で盛り上げ、市場を創造していくことが重要であると考える。大学側も、本学だけではなく、多くの大学でこのような取組みが実施されるようになれば、社会的価値もより高まると考える。」と述べています。
記者会見終了後、記者から若者のお寺に対する印象を聞かれた学生達は、「これまでは近寄りがたい、神聖なイメージだったが、このプロジェクトを通じて、お寺をもっと身近に感じることができた。心が洗われる感じがする。」(髙野さん)、「お寺は法事やお葬式でしか行くことがなかったが、近所の若者が落ち着きたい時の居場所として、気楽に立ち寄れる場所になれると思う。」(田中さん)、と語りました。
※1:(株)シェアウィングによるお寺ステイ https://oterastay.com/
※2:松流山 正傳寺 http://www.shoudenji.jp/
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