【三井物産】シンガポールの航空サービス大手SATSとアジアで食品製造・食品卸事業を展開
三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀 健一、以下「三井物産」)は、シンガポールを本拠とする航空サービス大手SATS Ltd.(以下「SATS」)と設立する合弁会社を通じ、SATS傘下の食品製造・食品卸企業への出資による事業参画に合意しました。
三井物産は2023年4月にSATSとアジア域内外での食品製造・販売流通における協業を目的とした戦略提携契約(MOU)を締結しました。アジアでは冷凍食品をはじめとする即食性の高い食品の需要が増加しており、今後も市場の拡大が見込めることから、シンガポールに設ける合弁会社を通じて食品製造・食品卸事業を手掛けるSATS傘下のインド、タイ、中国、シンガポールの子会社に事業参画することにしました。三井物産の合弁会社への出資額は約40億円、出資比率は15%となります。SATSの中核事業は機内食製造ですが、三井物産との協業で機内食以外の食品製造・販売事業の強化、拡大を目指します。
世界人口の約半数である43億人の人口を占めるアジアでは、中間所得層の増加に伴い「食の高度化・多様化」が進行し、即食性の高い食品に対する需要が拡大しています。また、アジア各国ではコロナを契機に、消費者の食に対する衛生・健康意識が向上し、より安全で美味しい食品への需要、レンジアップのみで喫食できる冷凍食品などの手軽に食べられる付加価値の高い食品への需要が高まっています。この傾向は今後も経済成長に伴い、加速していく見込みで、アジアは将来的にも有望な消費市場と注目しています。
SATSは世界27か国215拠点以上で航空貨物ターミナルオペレーション及び機内食製造事業を展開しています。アジアの玄関口であるシンガポール・チャンギ空港では、シンガポール航空を中心に機内食を供給しており、多種多様なメニュー提供、高い衛生管理、効率的な製造と需給管理による欠品させない・余らせないオペレーション力がSATSの強みです。地域に根ざした食習慣やハラルなど、宗教対応への知見も豊富であり、多様な食ジャンルもカバーしているSATSのメニュー開発は今では一週間800レシピにも上ります。高い冷蔵・冷凍技術も活かし、一日約12万食もの機内食を製造しています。また、2023年4月にフランスを本拠とする航空貨物大手Worldwide Flight Services を買収し、SATSの事業展開領域はアジアに加え、欧州・北米など世界へと広がっています。
三井物産は、食品原材料や包材のグローバル調達力、冷蔵・冷凍物流効率化の推進や流通網の拡大、マーケティングによってSATS子会社で開発・製造する商品の品質向上を加速し、インドや中国を中心としたアジアでの付加価値食品市場に本格参入します。
三井物産は中期経営計画2026において、Wellness Ecosystem Creationを攻め筋のひとつとして定め、健康に資する食の提供により、多様化する消費者のライフスタイルの質向上への貢献を目指しています。本出資参画を通じ、食・ニュートリション領域での事業群の付加価値拡大に取り組み、アジアでの「食」を通じた健康やウェルビーイングの向上を通じ、人々のより豊かな暮らしづくりの実現を目指します。
会社概要
会社名 |
SATS Ltd. |
所在地 |
シンガポール |
設立年 |
1972年 |
代表者 |
ケリー・モック(社長兼CEO) |
従業員数 |
約49,000人(連結ベース) |
事業概要 |
フードソリューション事業(機内食、非機内食の製造・流通) |
ウェブサイトURL |
【お問い合わせ先】
三井物産 広報部
TEL:080-5912-0321
FAX:03-3285-9819
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