資源・素材学会において企画発表セッション:「JOGMECにおける自然力活用型坑廃水処理技術開発の進展」を開催
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:河野博文)は、9月9日、資源・素材関係学協会合同秋季大会「資源・素材2015(松山)」(主催:一般社団法人資源・素材学会、会場:愛媛大学)にて企画発表セッション「JOGMECにおける自然力活用型坑廃水処理技術開発の進展」を開催し、これまでの研究成果を発表しました。
JOGMECは、鉱害防止事業における坑廃水処理費用の大幅な削減が期待できる自然力活用型坑廃水処理(Passive Treatment)※1に関する調査研究に平成19年度から、取り組んでおり、現在、休廃止鉱山における現地実証試験の段階まで進展しています。
今般、国内での自然力活用型坑廃水処理技術導入に向けた様々な課題や知見について議論する場として、平成27年度資源・素材関係学協会合同秋季大会「資源・素材2015(松山)」(主催:一般社団法人資源・素材学会)において、「JOGMECにおける自然力活用型坑廃水処理技術開発の進展」と題する企画セッションを開催しました。係る企画セッションの開催は、24年度と26年度に続く3回目であり、今回は約60名の参加者を得ました。
JOGMECからは、JOGMECプロセス(米ぬかを栄養供給源とするバイオリアクター内で、硫酸還元菌の活性で坑廃水の溶存金属を固定化する)で1年以上浄化処理が継続している現地実証試験の成果、様々な菌による金属除去メカニズム、海外で実施した情報収集、炭鉱廃水処理の現地実証試験について報告を行いました。
また外部からは、産業技術総合研究所の堀主任研究員、北海道立総合研究機構の荻野主査、愛媛大学の榊原教授より、それぞれご講演いただき、最後の総合討論では、技術的課題の解決やJOGMECプロセスの改善・効率化、実導入に向けた方策について、聴講者から多数の意見が寄せられ、活発な議論が交わされました。
JOGMECは、鉱害防止に携わる行政や業界の負担軽減を図るべく、今後も自然力活用型坑廃水処理の実導入に向けた調査研究を推進してまいります。
※1:JOGMECの自然力活用型坑廃水処理の調査研究について
http://www.jogmec.go.jp/mp_control/technology_001.html?mid=pr_150915
■「JOGMECにおける自然力活用型坑廃水処理技術開発の進展」の概要
(1)日時:2015年9月9日(水)9:00~12:00
(2)会場:愛媛大学 城北キャンパス
(3)発表タイトル・発表者:
• 「企画者挨拶、趣旨説明」 JOGMEC 岨中真洋
• 「“自然力活用型”坑廃水処理(Passive Treatment)の実証試験」JOGMEC 濱井昂弥
• 「菌叢解析による「JOGMECプロセス」の金属除去メカニズムの推定」 JOGMEC 佐藤佑樹
• 「環境微生物の機能を活用した重金属汚染水処理の現状と展望」 産業技術総合研究所 堀知行
• 「“自然力活用型”坑廃水処理(passive treatment)に係る海外調査報告」 JOGMEC 林健太郎(講演:濱井昂弥)
• 「人工湿地による炭鉱廃水処理の現地実証試験」 JOGMEC 榎本勇一
• 「人工湿地による坑廃水処理の実用化に向けた取り組み -実用規模人工湿地による実証試験報告-」 北海道立総合研究機構 荻野激
• 「重金属に富む休廃止鉱山坑廃水のファイトレメディエーション」 愛媛大学 榊原正幸
• 「総合討論(実導入に向けた今後の課題)」 JOGMEC 酒田剛
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http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_06_000038.html?mid=pr_150915
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