三重県・明和町で斎宮奉納薪能・観世流「野宮」を公演
~源氏物語と縁のある斎王・斎宮をテーマにした演目~
持続可能な観光地域づくりに取り組む一般社団法人 明和観光商社(三重県明和町・以下、明和観光商社)は、2024年11月4日(月・祝)・さいくう平安の杜(明和町斎宮)で無形文化財保持者・観世喜正による斎宮奉納薪能を開催します。
明和町に縁のある能演目「野宮」
演目は、旅の僧侶が嵯峨野(現・京都)にある伊勢斎宮の野宮跡(※1)を訪れ、光源氏への恋の妄執を抱いたまま亡霊となった六条の御息所に出会うストーリーです。
かつて、伊勢神宮に仕えるために歴代の斎王(※2)が暮らした宮殿跡の国指定史跡・斎宮跡が今も眠る明和町の地で、2024年の大河ドラマの題材にもなった源氏物語が交錯する能演目「野宮」を通して、明和町の斎宮をはじめとした歴史文化を伝統文化の側面から体験していただけます。
※1 かつて伊勢神宮に仕えた皇女・斎王が、京都から斎宮(※2)に下るまでに精進潔斎のために籠った仮の宮のこと。
※2 飛鳥時代から南北朝時代の約660年間、天皇に代わって伊勢神宮に仕えた未婚の皇女。京都から斎宮(明和町斎宮)に住まい、年に3回神宮に参拝することが最も大切な務めとされていた。
「源氏物語」をはじめとした歴史文学にも関わりの深い斎宮・斎王
葵上を呪い殺した怨霊のイメージが強い六条の御息所ですが、能演目「野宮」の中では教養溢れる聡明な女性として描かれています。その教養深い六条の御息所の娘として、源氏物語に登場する斎宮女御(斎王退任後、冷泉帝の女御となった秋好中宮)のモデルは歴史上の斎王・徽子女王です。徽子女王は、重明親王の娘で村上天皇の女御になり、三十六歌仙の一人として活躍し、文芸サロンを生んだ教養溢れる女性でした。
このように斎宮・斎王は源氏物語をはじめ日本の歴史文学に深く関わりがあり、伊勢物語、万葉集、更級日記、栄花物語等にも登場します。
明和町の持続可能な観光地域づくりを推進
斎宮は能や源氏物語をはじめとした多くの伝統文化の中に登場するほど、多くの魅力的な皇女が住まわれた場所です。約660年間、皇女の住む都のような機能を持ち、栄えてきたとされています。現在も斎宮跡の発掘作業は続き、その広さは137haにも及びます。しかしながら、その広大さゆえの活用方法や歴史的な価値を含めたプロモーション不足が課題となっています。
そういった課題に対し、明和観光商社は様々な側面から明和町の歴史文化に根差した企画を行い、持続可能な観光地域づくりを推し進め明和町の魅力を発信して参ります。
【開催概要】
日 時 :2024年11月4日(祝・月)
時 間 :18:30 開場
19:00 開演
あらすじ: 金春善竹の作で、成仏できず輪廻の世界を漂い続ける六条御息所の霊が、光源氏との思い出の地である嵯峨野の野宮の旧跡で、懐旧の思いにひたる。
出演者:
狂言「棒縛」(ぼうしばり)
井上松次郎 ほか
半能「野宮」(ののみや)
シテ 六条御息所 観世喜正
ワキ 旅僧 橋本宰
笛 竹市 学
小鼓 後藤嘉津幸
大鼓 河村眞之介
チケット:1枚 5,000円 (自由席)
申 込 先 :https://takiginou2024.peatix.com/
【注意事項】
※対象年齢 中学生以上
※公演1週間前のキャンセルは返金対応不可
【関連イベント】
国史跡斎宮跡 平安絵巻 プロジェクションマッピング 2024
日時:2024年11月2日(土)・3日(日) 18:00〜21:00
会場: さいくう平安の杜(三重県多気郡明和町斎宮2800)
入場料:500円
斎宮文化芸術祭 2024 SAIKU CULTURAL ART FESTIVAL 2024
斎宮文化芸術祭は、三重県明和町の歴史的・文化的な遺産である国指定史跡「斎宮跡」を舞台に、地域の文化や芸術を発信する国際芸術祭です。
古代の斎宮が持つ豊かな歴史や風土を背景に、現代のアートや伝統芸能、音楽など多彩なプログラムを展開します。また、地元の伝統文化や工芸、アーティストによる創作活動を紹介し、斎宮の歴史と現代アートが融合するユニークな体験を提供します。
プログラムは
・アート芸術を視覚的に体験する「芸術プログラム」
・十二単着付け体験や作品造りを通して学ぶ「文化体験プログラム」
・斎王が最も隆盛を誇った平安時代をモチーフとした食の体験ができる「食のプログラム」
をお楽しみ頂けます。
一般社団法人明和観光商社について
明和観光商社は三重県明和町の観光資源や地域資源をより効果的に連携させた観光施策を推進する中心的存在として観光地域づくりや、ふるさと納税支援などに取り組む観光庁に登録されている地域DMO&地域商社です。
代表理事:千田良仁
住所:三重県多気郡明和町斎宮3039-2
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