IGS、非認知能力の可視化ツール「Ai GROW Lite」を全国1万2千校が導入する内田洋行の学習eポータルと連携
主に公立小学校・中学校へ提供するために開発、6月3日より販売開始
Institution for a Global Society株式会社(本社・東京都渋谷区、代表取締役社長 福原 正大、以下「IGS」)は、非認知能力の可視化ツール「Ai GROW Lite(アイ・グロー・ライト)」を開発し、株式会社内田洋行(本社・東京都中央区、代表取締役社長 大久保 昇、以下「内田洋行」)が全国1万2千校以上に導入する学習eポータル「L-Gate(エルゲート)」の専売製品として連携します。内田洋行は6月3日より全国で販売開始します。
提供背景と目的
学習指導要領で求められる3つの柱のうち、特に「思考力、判断力、表現力」と「学びに向かう力、人間性」には、「非認知能力」が含まれるため、従来の学力を測るテストでは評価が難しく、課題とされています。さらに、児童・生徒一人ひとりの心理状態や特性を把握し、ケアが必要な可能性のある児童・生徒を早期発見し、早期支援につなげる取り組みが求められています。
これらのニーズに応え、さらに全国の公立小学校・中学校を中心に提供しやすくするため、通常の「Ai GROW」から計測項目をしぼり、先生向けの管理画面の機能を一部制限することで、よりお求めやすい価格帯にした「Ai GROW Lite」を開発しました。非認知能力や学習に影響を与える特性、心理状態の可視化が可能です。「Ai GROW Lite」と連携する学習eポータル「L-Gate」の特長には、「デジタル・エコシステム」の実現に向けて各社が開発するデジタルコンテンツ・ツールとの連携機能があり、「L-Gate」からシングルサインオンでご利用いただく事が出来ます。
「Ai GROW Lite」とは
■測定項目と技術
「Ai GROW Lite」では、非認知能力や学習に影響を与える特性、心理状態を可視化するため、1億3千万件以上(※1)の評価件数を誇るIGSの評価技術を活用し、①「主体性・多様性・協働性」・「思考力・判断力・表現力」の6つの能力、②「特性(気質)」・「心理的安全性」・「グロースマインドセット(※2)」が測定可能です。
※1 IGSの企業向け能力可視化ツール「GROW360」、学校向け能力可視化ツール「Ai GROW」の合計評価件数(2024年3月末時点)
※2 グロースマインドセット:自己肯定感、自己効力感
①「主体性・多様性・協働性」・「思考力・判断力・表現力」の測り方【特許技術】
児童・生徒の自己評価に加え、児童・生徒同士が評価をする「相互評価」で測定します。非認知能力を含む能力に関するルーブリック評価(※3)に基づき、生徒は4段階のアンケートに回答します。
人が人を評価するうえで生じやすい、忖度や性格の甘辛などの不要な評価の偏りをAI(人工知能)が補正することで、児童・生徒の能力をより公正に可視化することができます。(特許第6589257号)
※3 ルーブリック:パフォーマンスの質を段階的に評価するための評価基準であり、成功の度合いを示す数値的な尺度と、それぞれの尺度に見られるパフォーマンスの特徴を示した記述語から成る評価基準表のこと
②「特性(気質)」・「心理的安全性」・「グロースマインドセット」の測り方【特許技術】
気質や心理状態は、先生や周りからの期待に寄せた意図的な回答をする可能性もあるため、質問形式ではなく、「IAT(Implicit Association Test)」(※4)で測ります。IAT技術はもともと人種差別などの潜在的な態度を測る場面などに活用される、脳科学に準拠した測定手法です。脳内の概念の結びつきの強さを測ることで、潜在的な態度を露わにすることができます。
IGSは情報端末でのIATについて国際特許(特許6161097号)を取得しています。児童・生徒が情報端末で回答後、すぐに結果が先生の手元でわかるため、「今の児童・生徒の状況」を即座に把握することができます。
※4 社会心理学の分野において心的表象と対象物及び対象概念との潜在的な関連の強さを測る手法として、アンソニー・グリーンワルド、 デビー・マギー、ジョーダン・シュワルツによって1998年に開発されました。IATは社会心理学の分野で幅広く用いられ、病床心理学、認知心理学、開発心理学の領域にも広がっています。
■測定結果のイメージ
「主体性・多様性・協働性」と「思考力・判断力・表現力」、および「特性(気質)」については、児童・生徒は個人レポートで、先生は管理画面で確認できます。また、「グロースマインドセット」と「心理的安全性」については、先生のみが管理画面で把握することができます。
■価格
通常の「Ai GROW」から測定項目をしぼり、先生向けの管理画面の機能を一部制限することで、よりお求めやすい価格にしております。
※児童・生徒一人あたりの年間利用金額。年間何度でも受検可能。先生は無料。
・定価:1,200円(税別)
■販売会社および販売に関する問い合わせ先
株式会社内田洋行
学びのコンテンツ&プロダクト企画部 吉田茂喜・谷口栄治
TEL. 03(5634)6638 FAX. 03(5634)6751
両社コメント
■株式会社内田洋行 学びのコンテンツ&プロダクト企画部 部長 青木栄太
「IGS様には、弊社が推進するデジタル・エコシステムの構築にご賛同頂きましたこと大変嬉しく思います。『Ai GROW Lite』を通じ、学校での非認知領域の評価を支援し、さらには児童・生徒の心理状態を把握することで、いじめや不登校といった深刻な問題の早期発見に役立てて頂けることを願っております。『L-Gate』と『Ai GROW Lite』の連携により全国の多くの学校で活用され、教育の質の向上に貢献できれば幸いです。」
■Institution for a Global Society株式会社 取締役 COO 中里忍
「IGSは、教育の質を向上させ、児童・生徒の潜在能力を最大限に引き出すことを目指して『Ai GROW』を展開しており、これまでに全国350校以上の学校で利用されています。今回、内田洋行様と連携し、『L-Gate』を介して教育委員会から求められる児童や学級の客観的な評価を可能にできると考えています。これにより、教育者が児童・生徒の学習プロセスを細かく把握し、より適切な支援を行うための仕組みの構築に貢献できることを嬉しく思います。」
APPENDIX
■「L-Gate」とは
内田洋行では、教育データの可視化と活用のための標準化を促進するため、「一般社団法人日本1EdTech協会(日本IMS)」の設立に参画し、日本での国際技術標準に準拠したデータ連携の普及活動に協力し、自社のアプリケーションの標準化対応を図るとともに、各社の持つデジタルコンテンツ・ツールと広く連携を進めるために学習用eポータル「L-Gate」を開発しました。学習者が端末を日常的に使う中から、児童・生徒毎に最適化された学習に役立てるスタディログの活用を通じてデジタル教育エコシステムの実現を目指しています。「L-Gate」は1Ed Tech 協会が定める国際技術標準を採用し、他社デジタルコンテンツ・ツール等との相互運用性を高めています。
・「L-gate」サイト:https://www.info.l-gate.net/
■「Ai GROW」とは
児童・生徒同士の評価にAIの補正を加え、非認知能力を含む25種類もの能力を公正に評価するツールです。2019年4月にリリース以降、国内外の小学校・中学校・高等学校350校以上、42都道府県への導入を進めています。
・「Ai GROW」サービスサイト: https://www.aigrow.jp/aigrow
■株式会社内田洋行 会社概要
全国学力・学習状況調査を2008年より受託し、初等中等教育での学力調査のシステム構築や集計・分析等を行っています。2019年「英語『話すこと』調査」では、100万人のスピーキングテストとして世界最大の調査を受託しました。2022年「文部科学省CBTシステムMEXCBTの開発・運営等事業」では、コンピュータ利用型テスト(CBT)として、ICTの学力評価に関する研究や学習者端末から児童・生徒毎のスタディログを収集し、それらを分析・活用することを目指しています。2023年には、CBTプラットフォーム「TAO」を開発しているルクセンブルクOAT社を完全子会社化しています。この「TAO」は、OECDの学習到達度調査(PISA調査)にも採用されています。
所在地:〒104-8282 東京都中央区新川2丁目4番7号
創業:1910年(明治43年)2月、資本金:50億円(2023年7月20日現在)
東証プライム市場上場、コーポレートサイト: https://www.uchida.co.jp/
■Institution for a Global Society(IGS)株式会社 会社概要
「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」を企業パーパスに掲げるHRTech/EdTech企業。2021年12月29日に東証マザーズ市場(現・グロース市場)に上場。
所在地:〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1-11-2 4F
設立:2010年5月
資本金:97百万円
事業内容:AIを活用した人材評価プラットフォームを企業や学校に提供
コーポレートサイト: https://www.i-globalsociety.com/
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