AGEST、電気通信大学との共同研究による画像認識モデルの信頼性向上技術「AdaSniper」の特許を取得

先端品質テクノロジーを活用してソフトウェアの品質・安全性向上を支援する株式会社AGEST(本社: 東京都文京区、代表取締役 社長執行役員 CEO: 二宮 康真、以下、「AGEST」)は、電気通信大学との共同研究により開発した、画像認識モデルの信頼性を高める新技術「AdaSniper」について、この度、特許を取得したことをお知らせいたします。
■特許取得の背景
近年、自動運転や医療診断など、高度な安全性が求められるAIシステムの社会実装が急速に進んでいます。一方で、従来のテストでは発見が困難なAIの「隠れた弱点」を特定することが、人命や社会の信頼を担保する上で重要な課題となっていました。
当社は、この社会的な課題を解決すべく、電気通信大学と共同研究を推進し、AIが誤認識パターンを自ら学習し、系統的な故障を自動で効率的に見つけ出す革新的な新技術「AdaSniper」を開発しました。
この「AdaSniper」技術は、画像解析ソフトウェアのテスト手法を根本から革新し、AI搭載システムの安全性と信頼性を飛躍的に高めます。その独自性と画期性が認められ、この度、特許取得に至りました。
■特許の概要
・特許権者 :株式会社AGEST
・特許番号 :特許第7765671号
・登録日 :2025年10月14日
今回特許を取得した「AdaSniper」は、AIが「画像をどう間違えたか」という誤認識の傾向を学習し、その間違いやすいパターンを自動で、かつ効率的に見つけ出す画期的な技術です。これにより、画像認識モデルの隠れた弱点(系統的故障)を効率的に特定し、その信頼性を飛躍的に高めることを可能にします。
この技術は自動走行車、医療、農業など、AIが搭載された重要システムの安全性と信頼性の向上に大きく貢献します。
<本技術の主な特長>
1.LLMを活用した適応的かつ自動的な検出
LLMが誤認識先クラス情報を基に、誤認識を引き起こしやすいテスト条件を自動的に生成し、探索を行います。これにより、これまで手作業で行っていたテストの負担を大幅に軽減し、より効率的な検証を実現します。
2.効率的なテストバリエーションの確保
基本画像をベースに画像情報を人工的に改変し、AIを用いて画像解析ソフトウェアが間違いやすいと思われるバリエーションを集中的に作成することで、テストに必要な量とバリエーションを効率的に確保します。
3.誤認識への対応
誤認識が発生しやすい特定の条件(系統的故障)を効率的に特定し、テスト対象の画像認識モデルの弱点を網羅的に検出します。
4.幅広い応用可能性
自動走行車のテストにおけるソフトウェアを例にその有効性が示されていますが、画像解析ソフトウェアを使用するあらゆる分野(医療、農業など)への応用が可能です。
評価実験では、AdaSniperがベースライン手法と比較して、探索が進むにつれてより効率的に系統的故障を検出できることが確認されました。
今後も電気通信大学をはじめとする教育・研究機関との連携を深め、社会課題の解決へ向けて技術開発を積極的に推進してまいります。
また、AGESTのミッションである「SAVE the DIGITAL WORLD」の実現を目指してまいります。
以上
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【AGESTについて】
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