「役立つ組織開発®」発売
~ 組織開発と人材開発の組み合わせ方 ~
目の前の効率を優先し、他社の導入事例や成功事例が付いたパッケージ化された制度、仕組み、知識・技術研修を入れても、事業戦略を実現するための組織開発は進まないことが明らかになっている。
安心感を得るための
「他社がやっているから」。
有能感を得るための
「トップクラスの企業がやっているから」。
身の丈に合わない手段が導入され、
自社の尖り・特徴・独自価値が薄れ、
標準化・均質化が進み、利幅が減る。
利益を出すため、経費の削減と
目標数字の引き上げが行われる。
1%の有能な社員は事前に離れ、
残った社員は疲弊しつづける。
安心感を得るための
「他社がやっているから」。
有能感を得るための
「トップクラスの企業がやっているから」。
身の丈に合わない手段が導入され、
自社の尖り・特徴・独自価値が薄れ、
標準化・均質化が進み、利幅が減る。
利益を出すため、経費の削減と
目標数字の引き上げが行われる。
1%の有能な社員は事前に離れ、
残った社員は疲弊しつづける。
組織開発をする際に、
観察しておく必要がある
3つの人材カテゴリー:
- 1. 高速処理する機械に近づいた人材
上から言われたこと
取引先やお客様から言われた事を
より速くよりミスなく処理できる人材。
特定領域の目の前の効率を最優先に、
目の前の効果をつくることができる。
そのような人材は直属の上司からは
使い勝手が良いため「優秀」だと
評価がされやすい傾向にある。
先々の効率と効果を想定せず、
高速処理する機械に近づいた人材。
- 2.各セクションの2番3番手の人材
「優秀ではないとも思っていない」
各職場、各チームの2番手、3番手
以下、中間のボリュームゾーンの人材。
職務をまじめに従順に処理できる人材。
上手く行かない状態に入る機会がない、
入った場合は他責思考が意図せず発動、
もしくはその機会を他者にふり回避し、
得意な領域以外の経験が不足している。
その結果「知っている」と「できる」
の境界線が曖昧になっている人材。
- 3.ビジネス知識が豊かな人材
「知識が不足している」と言う。
書籍を読む、ネットを観る、
オンラインの場に参加する。
自己学習し知識を増やしていく。
知識が自分の有能感を高める手段、
もしくは「理解できた」達成感を
得る手段に意図せずなっている人材。
仕事に必要な知識は、本来、
特定の相手の具体的な問題を
解決する手段なのにも関わらず。
知識を具体的な問題解決に
「使う」ことができていない。
知識があるからと言って、
問題解決ができるわけではない。
問題解決ができていると言っても、
問題には難易度がある。
「発生した問題の解決ができる」
「設定した問題の解決ができる」
同じ問題解決でも必要な
思考と経験には雲泥の差がある。
- 事業戦略を実現するために、
・今の事実を観察、
・成り行きを想定、
・目的とそこに至る問題を設定、
・設定した問題の解決を進める
仕事を共に進めることで、
信頼関係が深まっていく。
このような目先の処理対処ができず、
継続・連続した思考と経験が必要な
目先では非効率な関わりが発生する
環境をつくることが組織開発です。
組織は効率を追求するための装置。
その中で、目先の非効率を進めるため、
周囲から冷たい目、冷たい反応を受ける。
誰でも取り組めるものではない。
例えば、
ミーティングを実施したかを報告させる仕組みを入れる。機能しないため、ミーティングのやり方を研修する。このような小手先のハウツーで目先を効率的に対処することが組織開発ではない。また、目標設定、コミュニケーション、ハラスメントなどのパッケージ化された知識・ハウツー研修を入れるのも同様。一時、職場の人と人との関係は良くなるが、共働し相手の問題を解決する関係性ができていないため、結局、悪化する。
共働し問題を解決する過程で、相手のことがわかり、関わり方が変わり、相手を信頼する関係が深まっていく。一緒に仕事をしていくことでしか、相手の価値観、考え、思考パターンは把握できない。人事プロファイルをつくっても、何度更新しても、そこには関わる中で得た肌感覚は反映できない。
そもそも、関係をつくるパッケージ化された効率的なハウツー・知識を、自分の職場と一緒に働く人達に合わせて変えていくことは、冒頭の3つのカテゴリーの人材は実施できない。その理由は、冒頭の3つのカテゴリーの人材に共通するのは「相手の立場から思考できない」ため。組織の中で、言われたことをやる習慣が付けばつくほど、相手のことを考えなくなる。「自分はやった。上手く行かないのは(次工程の)〇〇さんが悪い」のようになっていませんか。相手のことを考えなくなるため「お客様のために」「〇〇ファースト」などのスローガンが掲げられる。しかし、スローガンでは人の思考と行動は変わらない。組織開発は小手先の効率的な知識・ハウツーでは実現できない。
組織開発を進める際に、特に冒頭の3つのカテゴリーに該当する人材の思考と行動を変えていくのが人材開発。3つのカテゴリーの人材は、組織内部の関係性を機能不全にする傾向があるため。組織開発でつくり変えた関係性を、より良くしていくために必要不可欠です。
研修で知識を与えても、人間の思考と行動は変わらないことを共通認識において進める。中途半端な知識は、組織のパフォーマンスを下げる阻害要因にしかならないため。知識を「おぼえた」「わかった」で達成感を得ていては、事業戦略の実現はできません。共に働く過程で「原因がわかった」「目的が観えた」「設定すべき問題がわかった」「解決できた」で達成感を得ていく重要性を「経験」から気づいていける思考と行動を開発する。
組織開発、人材開発の目的は、新たな事業戦略の実現。新たな事業戦略の実現は、自社に価値を見出してくれるであろう特定の相手の問題を、他社には無い効率的かつ効果的な独自の方法で解決すること。既存のオペレーションをより良く回す、他社をベンチマークする、のであれば事業戦略は必要ない。組織開発も人材開発も必要ない。人材育成で十分機能する。
事業戦略の実現に必要な具体的な思考と行動が、「自分に不足している」ことに「気がつく」経験ができる環境をつくることが、組織開発と人材開発の出発点です。言葉で伝えても、何度も何度も伝えても、危機感を与えても「自分に不足している」ことに「気がつく」ことは無いです。実際にやってみることで得られる肌感覚を得てもらわないと、腹には落ちない。ロープレではない。「気がつく」ためには「経験」が必要です。経験が無い相手に、経験がある人の言葉の正確な解釈はできないため。
【会社概要】
社名:リクエスト株式会社
URL:https://requestgroup.jp
代表者:代表取締役 甲畑智康
URL:https://requestgroup.jp/profile
著書:「教える技術 外国人と働く編(かんき出版)」
「現場を上手にまとめる介護リーダーの8つの技術(中央法規出版)」など
【研究機関】
ABA(応用行動分析学)オペレーションズ研究センター
(ABA Operations Research®)
スマートクリエイティブマネジメント総合研究所
(smart creative management®)
公共行動研究室
(Behavior Based Public Policy)
【担当】:末光
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問合フォーム: https://requestgroup.jp/request
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