国内ファシリティドッグ育成事業から、新たに2チーム誕生、導入病院は4箇所に

11年の運営実績をもつ認定NPO法人シャイン・オン・キッズ(東京都中央区日本橋本町三丁目3番6号 ワカ末ビル7階、理事長 キンバリ・フォーサイス)は2019年度よりファシリティドッグ国内育成事業に着手し、この度、新たに2組のファシリティドッグ・チームが誕生しました。これまで、ファシリティドッグ・プログラムを国内3病院に導入してきましたが、今回の新チームが加わり、ファシリティドッグ導入病院は4病院となりました。

Please see below for the English Press Release.
https://prtimes.jp/a/?f=d23199-20210624-6817.pdf
ファシリティドッグとは、こども病院などの特定の施設に所属し、スタッフの一員として活動する犬のことです。当法人では、小児がんなど重い病気で入院する患者の治療を支えるために、犬を扱う専門職 “ハンドラー”になるための研修を修了した看護師を、ファシリティドッグとペアで病院に派遣する事業を展開しています。

小児がんをはじめとした重い病気がある子どもたちの治療には、身体的にも精神的にも負担がかかる検査や処置を必要とします。また長期に入院生活を送っている子どもが少なくなく、子どもたちとご家族のサポートには、感染対策のみならず、高度な専門性が、ファシリティドッグとハンドラー双方に求められます。

当法人では、2019年度に開始したファシリティドッグ国内育成事業で、候補犬を2頭育てました。また並行して、それぞれの候補犬にペアリングする看護師を2名、新たに採用しました。この度、候補犬とハンドラー候補の看護師を対象に、米国アシスタンス・ドッグス・インターナショナル(Assistance Dogs International: ADI)の制度に則って、研修と適性審査を次の通り実施しました。

参考 : 2019年12月リリース「日本初!NPO法人シャイン・オン・キッズが国際基準に準拠したファシリティドッグ国内育成事業を開始」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000023199.html

タイ(左:ゴールデン・レトリバー種オス、2019年2月23日うまれ)マサ(右:ラブラドール・レトリバー種オス、2019年3月7日うまれ)。本育成事業で最終トレーニングを実施した国立成育医療研究センター内「もみじの家」で撮影。タイ(左:ゴールデン・レトリバー種オス、2019年2月23日うまれ)マサ(右:ラブラドール・レトリバー種オス、2019年3月7日うまれ)。本育成事業で最終トレーニングを実施した国立成育医療研究センター内「もみじの家」で撮影。

1. ハンドラー研修概要
アシスタンス・ドッグス・インターナショナル(ADI)の標準カリキュラムに沿って、1ヶ月に渡り約80時間の過程(実技、座学、テスト、他)を実施しました。本カリキュラムは、ボニー・バーゲン博士が作成し、歴20年のハンドラー育成実績のあるアシスタンス・ドッグズ・ハワイをはじめ、各国の補助犬育成団体で教材として活用されています。犬のハンドリング技術指導は全て、ADI認証を持つ補助犬育成団体での実務経験を持つ、専属ドッグトレーナーであるマリーナ・ロドリゲス氏が務め、通訳は鈴木弥生氏が担当しました。

実施にあたり、臨床コンサルタントとしてケイト・ドール氏の協力を得ました。同氏は現在、介助犬育成人材を輩出するバーゲン大学のクリニカル・ディレクターであり、アシスタンス・ドッグス・オブ・ハワイ/ノースウェストのディレクターでもあります。日本初のファシリティドッグ、ベイリーの育成にも関わりがあります。
本来は4月の来日を予定していましたが、新型コロナウィルス感染症による渡航制限で延期となりました。このため計画を急遽変更し、研修期間中のコンサルテーションはオンラインで実施し、各種業務は当法人職員で分担しました:医療職指導は森田(看護師、ハンドラー歴11年)、鈴木(看護師、ハンドラー歴6年)、実地調整は村田(Ph.D.)が務めました。

【教材】Assistance Dogs of Hawaii “BASICS & ABC’s of the Smartest Dog Training”
(翻訳 鈴木弥生、監訳 村田夏子)、独自教材
【講師】マリーナ・ロドリゲス、ケイト・ドール、鈴木弥生(通訳)森田優子、鈴木恵子、大橋真友子、村田夏子

ケイト・ドール氏が座学講師を務めた様子。仔犬が生後わずか5.5週齢でも SIT(お座り) を学べるなど、実際の動画やエビデンスを交えながら、犬の発達・行動学をわかりやすく解説したケイト・ドール氏が座学講師を務めた様子。仔犬が生後わずか5.5週齢でも SIT(お座り) を学べるなど、実際の動画やエビデンスを交えながら、犬の発達・行動学をわかりやすく解説した

 

国立成育医療研究センター内「もみじの家」で会議室とベッドを借用し、実地研修を行う様子。犬のハンドリング技術指導をマリーナ・ロドリゲス氏が、医療職指導を森田が務める様子。通訳の鈴木弥生氏を患者役に、また犬の負荷を軽減するためにぬいぐるみを代用してロールプレイ国立成育医療研究センター内「もみじの家」で会議室とベッドを借用し、実地研修を行う様子。犬のハンドリング技術指導をマリーナ・ロドリゲス氏が、医療職指導を森田が務める様子。通訳の鈴木弥生氏を患者役に、また犬の負荷を軽減するためにぬいぐるみを代用してロールプレイ

当法人の事業は「ハンドラーを看護師がフルタイムで務める」点でユニークなため、本研修から新たに現役ハンドラーによる講義も本格的に行った。大橋(画面真ん中:看護師、ハンドラー歴2年)が中心となり、看護師である強みの生かし方、心掛けなどについて指南した。当法人の事業は「ハンドラーを看護師がフルタイムで務める」点でユニークなため、本研修から新たに現役ハンドラーによる講義も本格的に行った。大橋(画面真ん中:看護師、ハンドラー歴2年)が中心となり、看護師である強みの生かし方、心掛けなどについて指南した。

2. 適性審査
ハンドラーの適性審査は従来通り、アシスタンス・ドッグス・オブ・ハワイの方法に準じて行った。ファシリティドッグの適性審査については、トライアル事業として初の取り組みであることから、客観性担保のためアドバイザリーボードの山本真理子氏(Ph.D.、帝京科学大学アニマルサイエンス学科 講師)にも評価を依頼した。

ファシリティドッグの適性試験
【方法】Assistance Dogs International “Public Access Test”
【評価】森田優子(プログラム・リーダー、ハンドラー)
    山本真理子(アドバイザリー・ボードメンバー、介在動物学Ph.D.)

静岡県立こども病院内でのパブリックアクセステスト(公共の場に同伴するためのテスト)。ロドリゲス氏の指示下で実施し、森田(左)が採点している様子。ファシリティドッグが、様々な医療機器が往来する廊下でもコントロールされた状態が保てるか、など14項目を評価した。静岡県立こども病院内でのパブリックアクセステスト(公共の場に同伴するためのテスト)。ロドリゲス氏の指示下で実施し、森田(左)が採点している様子。ファシリティドッグが、様々な医療機器が往来する廊下でもコントロールされた状態が保てるか、など14項目を評価した。

山本真理子氏コメント:
パブリックアクセステストでは、刺激の多い環境や臨機応変な対応が求められる状況におけるハンドラーと犬の行動を評価する場面がありますが、タイとマサ&ハンドラーの2チームはどちらも落ち着いて行動できていました。テスト中に専属トレーナーであるロドリゲス氏がそばにいても、タイとマサの集中は新しいハンドラーに注がれ、1ヵ月という限られたハンドラー研修の中で、ハンドラーとの関係性が構築されていることが確認できました。犬とハンドラーの関係性の構築と、両者の状況に応じた適切な行動から、内容の濃い充実したハンドラー研修であったことが伝わってきました。

ハンドラーの適性試験
【方法】Assistance Dogs of Hawaii ”Working Final Exam – HOSPITAL FACILITY DOG”
【評価】国立成育医療研究センター分 森田優子(プログラム・リーダー、ハンドラー)
    静岡県立こども病院分    鈴木恵子(ハンドラー)
    マリーナ・ロドリゲス(専属ドッグトレーナー) 

静岡県立こども病院内でハンドラーの適性試験を行う様子。病棟入る前の清拭手順、安全に配慮した歩行、患者対応は適切か、など約30項目を評価した。静岡県立こども病院内でハンドラーの適性試験を行う様子。病棟入る前の清拭手順、安全に配慮した歩行、患者対応は適切か、など約30項目を評価した。

 

3.本事業を進めるにあたり、以下のご支援を頂きました

「歯の妖精TOOTH FAIRY(トゥースフェアリー)」プロジェクト
公益社団法人日本歯科医師会協力のもと、日本財団が進める社会貢献プロジェクトです。歯科医院で治療上撤去した冠(かんむり)などの金属をご寄付いただき、リサイクルした資金で、国内外で難病や貧困と闘う子どもたちの支援に活用しています。寄付による支援に加え、障害や難病のある子どもたちに対し、ボランティア歯科医師による口腔ケアの啓発活動も行っています。
当法人は2015年度より計6ヵ年に渡って継続的なご支援をいただき、ファシリティドッグ・プログラムの新規病院導入・普及啓発に活用しています。

公益財団法人森村豊明会 公益事業
大正3(1914)年に財団法人としての認可を受け、日本における民間助成財団の草分けとして設立・登記されました。実際の活動は明治34(1901)年まで遡ります。1世紀あまりにわたり教育・医療・社会福祉など多方面への継続的な助成を行っています。
当法人は今年度の静岡県立こども病院の後任チーム導入にあたり、ご支援をいただきました。

YOKOHAMAまごころ基金
横浜ゴム株式会社と従業員の方々による社会貢献基金です。寄付を希望する従業員の方々が会員となり、集まった資金を環境保全や人権擁護などに取り組むNPO、NGOなどへの資金援助や重大な災害への義援金として拠出することを目的に2016年5月に設立されました。
当法人は2019年度よりご支援をいただき、今年度は静岡県立こども病院のファシリティドッグ・チーム引継ぎに必要な費用の一部をご支援いただきました。

個人支援者 240名や多数の企業や慈善団体等からのご支援
育成事業の安定的な運営をめざして新設した寄付窓口「育成応援プラス」にお申し込みいただいた11名のサポーターをはじめ、事業先般を継続的にご支援くださる229名のサポーター、その他たくさんの個人支援者のご寄付を活用しました。
「育成応援プラス」は年間1口10,000円をご寄付いただくと、現役犬用に5,000円、育成中の候補犬用に5,000円をご支援いただける仕組みです。ファシリティドッグ1頭の育成に、車両購入等の初期投資を含めて500万円以上必要となるため、1,000名のサポーター獲得を目指しています。
そのほか、複数の国内外の企業、慈善団体からの寄付、さらにチャリティイベント参加者の皆様からの支援もいただきました。

新たに誕生したファシリティドッグ・チームのうち、1チームは、国立成育医療研究センターに7月より本格導入します。詳細については、7月1日記者会見を病院と共催する予定です。
もう1チームは、静岡県立こども病院の活動を引き継ぐ後任チームとして導入します。詳細は9月上旬に発表予定です。

国内初のファシリティドッグ育成に挑戦するにあたり、静岡県立こども病院、神奈川県立こども医療センター、東京都立小児総合医療センター、そして獣医師や使役犬分野専門家によるアドバイザリー・ボードの皆さまに大きなご協力をいただきました。
そして、新ファシリティドッグ導入のためにご尽力くださった国立成育医療研究センター、静岡県立こども病院の皆さま、ご寄付やボランティアで支えてくださった、たくさんの皆さまに、心より感謝申し上げます。
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