第19回公共建築賞・特別賞2件受賞
株式会社久米設計(本社所在地:東京都江東区潮見2-1-22)は、当社が設計した「国立アイヌ民族博物館」「嘉麻市庁舎」の2件が第19回公共建築賞・特別賞を同時に受賞したことをお知らせします。
公共建築賞とは
https://www.pbaweb.jp/pb_date/award/
公共建築賞とは、
優れた公共建築を表彰することにより公共建築の総合的な水準の向上に寄与することを目的とし、当協会の創立20周年を記念して、昭和63年より建設省(現:国土交通省)及び全国知事会等のご後援を得て、一年おきに開催しているものです。
国立アイヌ民族博物館
地区:北海道

【設計者コメント】
「我が国の貴重な文化」であるアイヌ文化を復興・発展させるとともに、先住民族の尊厳を尊重し「差別のない多様で豊かな文化を持つ活力ある社会」を築いていくという国家プロジェクトである「ウポポイ(民族共生象徴空間)」の中核施設となる博物館、という大きな使命を持つ建物の設計に携わり、公共建築賞・特別賞を受賞できましたこと、大変光栄に思っております。
その使命を幅広い多くの方々に引き継ぎ、永きにわたり発展していくことを願っています。建築主、施工者、そして関係者の皆様と志を一つにしてプロジェクトを成し遂げられたこと、深く感謝申し上げます。
【建築概要】
名称:国立アイヌ民族博物館
所在地:北海道白老郡白老町若草町2-3-1
建築主:国土交通省北海道開発局
設計:株式会社久米設計
施工者:竹中・田中特定建設工事共同企業体/竹中工務店/田中組(建築)
日立プラントサービス(空調/給排水)
末廣屋電機(電気)
延床面積:8,618㎡
階数:地上3階
構造:S/SRC
竣工:2019年12月
受賞:公共建築賞/グッドデザイン賞/日本建築学会作品選集/日本建築家協会優秀建築選/優良工事等表彰
【設計コンセプト】
アイヌ文化の創造と発展の新たな核となる博物館
北海道白老町では、アイヌ文化復興などのナショナルセンターとして、民族共生象徴空間の整備が進められてきた。その中心施設のひとつが、国立アイヌ民族博物館である。 設計にあたっては、景観と調和しながら、国立博物館としての品格をもち、自然とともに生活を営んできたアイヌの歴史、文化を尊重する建物とすることが求められた。 その実現のため、この地を取り巻く自然林の稜線と連続する建物形状によって、周辺の豊かな自然と調和させるとともに、展示室前には、ポロト(湖) に開くパノラミックロビーを設け、象徴空間全体が感じられる計画としている。また、2階に展示、収蔵空間をまとめ、高床の「倉(アイヌ語で『プ』)」となる構成とし、それを二重外郭構造で包むことで、寒冷地での博物館としての機能を強化している。
【デザインストーリー】
始まりの場所 アイヌの歴史や文化を伝え、つなぐ、ここから始まり進化する博物館
https://www.kumesekkei.co.jp/designstory/national_ainu_museum.html
嘉麻市庁舎
地区:九州・沖縄

【設計者コメント】
このたびは、第19回公共建築賞「特別賞」という名誉ある賞を賜り、大変光栄に思っております。この嘉麻市庁舎は、2016年の熊本地震直後の事業といった時代背景もあり、安全安心な市民の拠り所となる庁舎を、設計から完成に至るまで継続的に市民の意見を取り入れ、市民に愛着を持ってもらう工夫を随所に採り入れながら実現することが出来ました。遠賀川の恵みや盆地特有の環境を最大限に活かしつつ合理的な建築のあり方を追求したこの公共空間が、地域環境・地域社会に貢献し続け、今後も地域の皆様に長く愛され、利用される施設となることを願っております。最後に建築主、施工者、関係者の皆様と志を一つにしてプロジェクトを成し遂げられたことに、深く感謝申し上げます。
【建築概要】
名称:嘉麻市庁舎
所在地:福岡県嘉麻市岩崎1180-1
建築主:嘉麻市(福岡県)
設計:株式会社久米設計
施工者: 株式会社淺沼組
延床面積:9,652㎡
階数:地上6階
構造:RC/一部S
竣工:2020年3月
受賞:公共建築賞/グッドデザイン賞/日経ニューオフィス賞/空気調和・衛生工学会振興賞/JSCA賞/ウッドデザイン賞/SDGs建築賞/福岡県美しいまちづくり建築賞/福岡県木造・木質化建築賞/建築九州賞/日本免震構造協会賞/コンクリート工学会賞/照明普及賞/照明デザイン賞SDA賞/日本建築学会作品選集/日本建築学会作品選集新人賞
【設計コンセプト】
遠賀川の畔に佇む「矩形」の市庁舎
福岡県の中央に位置(筑豊地方)する嘉麻市には、北部九州最大の川である遠賀川の源流がある。遠賀川の恵みを享受することで、古来より稲作文化が形成、近代からは石炭産業が発達した。周囲が山林で囲まれた嘉穂盆地内に位置し、季節・時間によって風向きが変化する盆地特有の風環境である。2016年4月の熊本地震を受け、九州内で実質的に最初に公告された市庁舎のプロポーザルが嘉麻市新庁舎計画であった。また、合併特例債活用期限の2020年3月竣工が求められていたため、自然的要因(熊本地震)と社会的要因(合併特例債)の狭間で計画を進める点も大きな特徴であった。以上のような背景から、遠賀川の恵みや盆地特有の環境を最大限に生かしつつ、安心・安全性確保とイニシャルコスト縮減を両立した合理的なデザインを追求した。時代背景・地域環境に対して純粋に応答することが、この市庁舎建築の姿勢としてふさわしいと考えた。
【デザインストーリー】
自然と共生し自然を活かす環境建築
https://www.kumesekkei.co.jp/designstory/kama_city_hall_me.html
【会社概要】
株式会社久米設計
「豊かさ」を拓く。私たちは「豊かさ」とは何かを真剣に考える多様な個性の集合体です。地域・人を大切に、未来を見据えた新たな価値を創造していきます。
1932年の創設以来、数多くの都市、建築の設計を手掛けてきました。技術とデザインの融合を追求し、人と社会への貢献を目指す企業です。本社を東京都江東区潮見に構え、社員数約650名(約450名の資格を有する専門家)を擁し、国内外の幅広いプロジェクトに取り組んでおります。持続可能な社会の実現へ、技術とデザインで貢献してまいります。
URL:https://www.kumesekkei.co.jp/
所在地:東京都江東区潮見2-1-22
取締役社長 井上宏
【久米設計Instagram】
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