看護・介護・保育 女性ワーカーの職場ストレスを調査 改善の鍵はリラックス“方法”にあり

共通のストレス要因は「人命にかかわる緊張感」「人間関係」「体力的負担」 低ストレス者が積極的なのは「自然との触れ合い」「セルフケア」

政府の主導で働き方・休み方改革が進められていますが、あまたある職業の中でも、看護や介護、保育に関わる「福祉ワーカー」の環境改善は急務の一つです。オフラボが調査した女性の職業別「ストレスオフ指数」でも、看護師「-23.4」保育士「-28.6」介護士・介護補助「-35.9」と平均値を下回る結果でした。

●女性にとってストレスオフな職業TOP20を発表 “働き方・休み方”でストレスレベルに差も
https://mediplus-lab.jp/contents/detail/756

そこで今回は、女性「看護師」「介護士」「保育士」(以下、女性福祉ワーカー)の職場ストレスの詳細を分析。社会では給与を中心とした待遇が問題の軸となっていますが、ストレス視点から見ると、それだけが改善のソリューションとはいい切れない実情が見えてきました。

女性看護師・介護士・保育士のストレスレベル分布

■ 3職業全てで女性全体よりも高ストレス者が多く、低ストレス者が少ない結果に
全国14万人(男女各7万人)を対象に行っている「ココロの体力測定」の結果から、「看護師」「介護士」「保育士」に該当する女性を抽出。ストレスレベルを女性全体と比較したところ、3職業とも高ストレス者割合が多く、低ストレス者割合が少ないことがわかりました。


■ 精神的、肉体的、対人的。複数のストレスに囲まれがちな女性福祉ワーカー
女性福祉ワーカーが複数回答で答えた“職場ストレス要因”。単純割合と、その他女性有職者の回答割合との比較(倍率)の両方から、複合的に分析しました。

まず、女性福祉ワーカーが共通して強くストレスを感じている要因では、「人命にかかわる緊張感」と答えた割合が、その他女性有職者の4倍以上、看護師では6倍以上という結果に。「肉体的、体力的な負担」の回答割合は介護士がとりわけ多い傾向でした。「女性が多い職場の人間関係の難しさ」も、その他女性有職者の2倍前後という結果に。精神的、肉体的、対人的と複合的なストレスに取り囲まれている職場環境である傾向が見られます。
 

 

「福祉ワーカー」と「その他女性有識者」の職場のストレス比較①

※数値は「%」。()内は3職業と女性有職者を比較した倍率。※数値は「%」。()内は3職業と女性有職者を比較した倍率。

 



■ 保育士の“隠れストレス”に注目
続いて3職業で特徴的だった要因を見てみると、看護師・介護士は医療事故にもつながる「技術の未熟さへの不安」といった精神的ストレスが、その他女性有職者の5倍という結果に。介護士の「慢性的な人手不足」は、その他女性有職者の3倍。また回答割合は74.8と高いものでした。そして、あまり取り沙汰されることはありませんが、「話すことが多い為、のどが痛くなる」は、歌ったり、大きな声で呼びかけたりする保育士ならではの“隠れストレス”と言えるかもしれません。

その他、看護師の「仕事量の変更が大きい」、介護士の「不規則な勤務時間」といった自身の生活ペースを乱す要因は、シフトワーカーならではでしょう。

「福祉ワーカー」と「その他女性有識者」の職場のストレス比較②

※数値は「%」。()内は3職業と女性有職者を比較した倍率。※数値は「%」。()内は3職業と女性有職者を比較した倍率。



■ “働き方への意識”では「自分」や「休み」の優先順位の低さが浮き彫りに
“働き方への意識”についても聞きました。3職業それぞれの特徴を見出すため、その他女性有職者の回答割合との比較(倍率)の上位10項目で分析しました。

看護師は「休日も仕事のことを考えている」「残業・休日出勤は当然」など、勤務時間外業務がデフォルト化。介護士は「仕事を頼まれると断れない」「自分を偽って仕事をしている」と、自分を押し殺し、我慢して働いている傾向に。保育士は「仕事の達成感に充実を感じる」としながらも、「仕事を家に持ち帰る」「プライベートより仕事を優先」と、自身の時間へのしわ寄せがストレスになっていることが推測されます。

「福祉ワーカー」の働き方意識

 


オフラボでは、愛情ホルモン「オキシトシン」と看護・介護ストレスについても注目しています。女性福祉ワーカーの深い愛情や思いやりの気持ちが、自己犠牲を生んでいる可能性も考えられます。

●なぜ女性は介護・看護ストレスを抱え込んでしまうのか?オキシトシンのもう一つの側面
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■ 低ストレスな「福祉ワーカー」のリラックス方法は“自然と触れ合う”“セルフケア”
最後に、低ストレスだった福祉ワーカーがより実践しているリラックス行動を、高ストレス者と比較(倍率)したところ、大きく2つの特徴が見えました。

一つは、「森林浴」「アウトドア」「自然の音を聞く」など“自然と触れ合う”行動です。「自転車に乗る」「ウォーキング」は、ストレスを軽減する物質「セロトニン」の分泌を促すリズム運動でもあります。もう一つは「鏡を見る」「メイク直し」「フェイスマッサージ」などの“セルフケア”です。とりわけ“肌に触れる”行為がストレスオフに役立つことが近年の研究でわかってきました。

ストレスがあったとしても、職業への愛着や誇りがあれば、離職・転職は考えにくいもの。毎日をできる限りストレスオフに過ごすために。同じ職業でも、低ストレスに過ごしている人の行動に、高ストレス者の助けになるヒントがあるのではないでしょうか。

低ストレスな「福祉ワーカー」が積極的なリラックス行動(高ストレス者との比較)

 

※リラックス行動項目の()内は3職業と女性有職者を比較した倍率。※リラックス行動項目の()内は3職業と女性有職者を比較した倍率。


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【調査概要】
「ココロの体力測定2017」
方法|インターネット調査
期間|SCR調査 SCR調査 2017年2~3月⇒  本調査 2017年4月

(SCR調査)
対象|全国、20~69歳、14万人(男女各7万人)
項目|15問
分析データについて|厚生労働省の「ストレスチェック制度の健康状態項目」を基に独自加工して、点数化
集計データについて|集計したデータを、県・年齢を実際の人口でウエイト修正を行い活用

(本調査)
対象|全国、20~69歳、女性1800人、男性400人

(本レポート活用対象)
SCR調査データ(ストレスレベル、リラックス行動)
 全て女性、99の職種から一つを回答(当てはまるものがない含む)かつストレスレベルで分析
 看護師:914人(高ストレス172人、低ストレス92人)、介護士:957人(高ストレス194人、低ストレス93人)、保育士:549人(高ストレス93人、低ストレス50人)
本調査データ(職場ストレス、働き方・休み方意識)
 全て女性、看護師:103人、介護士:103人、保育士:103人

■ オフラボ運営会社
社 名   :株式会社メディプラス研究所
代表取締役 :恒吉明美
所在地   :〒150‐0013 東京都渋谷区恵比寿4-6-1 恵比寿MFビル2F(株式会社メディプラス内)
設 立   :2013年12月
URL   :https://mediplus-lab.jp
 
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