資生堂の研究所S/PARK オリジナルブランド『S/PARK フレグランス』商品開発における「香りの言語化実証実験」にて香りと言葉を変換するAI「KAORIUM(カオリウム)」が貢献
資生堂グローバルイノベーションセンター「S/PARK(エスパーク)」は、横浜・みなとみらいにある「お客さまとの共創」をテーマにした、“美のひらめき”を感じ未来のイノベーションや新しい価値づくりを目指す美の複合体験施設。今回発売される『S/PARK(エスパーク) フレグランス ベイサイド カメリア』は、「S/PARK」にて研究員が、企画から開発、製造、販売までを完結させた完全オリジナルブランドの第一弾となる商品です。
『S/PARK フレグランス ベイサイド カメリア』
「S/PARK」でしか出会えない、研究員発オリジナル化粧品。「Born in the Dreams of Researchers」をコンセプトに、研究員の夢やイマジネーションがつまった商品の、企画、開発、製造、販売のすべてを研究員自らがS/PARK 内で行っています。
容量 :30mL
価格 :3300円(税込み)
発売日 :4月28日
発売場所 :S/PARK(エスパーク)
URL :https://spark.shiseido.co.jp/topics/4269/
資生堂・商品開発で「お客さまとの共創」を活性化!
AI「KAORIUM」を活用した実証実験
「S/PARK」が掲げるテーマ「お客さまとの共創」のひとつの取り組みとして、KAORIUM を用いた「香りの言語化実証実験」を2022年7月~10月の3カ月間にわたり実施。「S/PARK」に、資生堂の香料に合わせてカスタマイズされた香り体験デバイス「KAORIUM」を設置し、KAORIUM を用いて開発途中のプロトタイプ香料を、来場された一般のお客さまに嗅いでいただき、お客さまの香りの感じ方データを収集、集まったデータを商品開発の参考に活用いただきました。
【実証実験の内容】
資生堂が開発した20種類の香料を一般のお客さまに嗅いでいただく
※20種類のなかに開発途中のプロトタイプ香料を複数候補搭載
お客さまが香料に対して感じた『香り表現言葉』を収集
収集したデータをビジュアル化し、プロトタイプ香料が開発者の設計意図と相違ないかを確認
《 KAORIUM で紐づけされた「香り表現言語」》
品のある、透明感のある、洗練された、みずみずしい、清潔な など
3ヵ月の実証実験の期間中に、1500人を超える方にご来場いただき、多くのデータを収集することができました。
「KAORIUM は研究員とお客さまをつなぐきっかけに!」資生堂・研究員からいただいた嬉しいコメント
資生堂ブランド価値開発研究所所属 /
『S/PARK フレグランス ベイサイド カメリア』開発メンバー 幸島柚里さま
「S/PARK」におけるKAORIUM 体験は、研究員とお客さまをつなぐきっかけの場を与えてくれたと思います。通常の商品開発であれば、プロトタイプができてからテストをするまでにタイムラグがあり、開発しながら同時にお客さまの声をいただくことが難しいのですが、3ヶ月間KAORIUM を用いた実証実験を行なっていたので、開発と並行しリアルタイムに研究員がお客さまの感想を収集・確認できました。これは、システムとして新しいと感じます。社内でも「このようにタイムリーにお客さまの声を収集できるのはすごく新しい!」というコメントがありました。
今回の香りの開発は最初にコンセプトを決めるのも、解釈するのも、形にするのも私たち研究員という状態の中で、実際にKAORIUM を通じてお客さまに香りを嗅いでいただいて、お客さまに感じて頂いた印象が狙っているものと合っているとわかることがとても自信になりました。
今後も研究開発にとどまらず 、マーケティング的な視点であったり、お客さまとのタッチポイントを増やす視点でも、KAORIUM を活用できたら素敵だなと思っております。
資生堂グローバルイノベーションセンター「S/PARK(エスパーク)」とは
株式会社資生堂の研究施設。「S/PARK」には、多くの人が集まる「資生堂のパーク(公園)」と、イノベーションが次々とうまれる「スパークする研究所」という2 つの意味を込めています。また「都市型オープンラボ」として、国内外の最先端研究機関や異業種などから集約した多様な知見、情報、技術を融合させて最適な価値をつくることで、国や業界を超えたイノベーションを実現します。基礎・基盤研究を担う日本の「S/PARK」を中心に、現地のニーズに合わせた価値開発を行っている海外の研究所をつなげる「ハブ&スポーク体制」により、世界中のお客さま・技術情報の一元化と、世界中に向けた価値の発信を実現します。これらの全く新しい発想に加え、充実した研究設備や働きやすい環境を整備することで研究員の発想力を高めていきます。
香りと言葉を変換するAI システム「KAORIUM」とは
KAORIUM は、セントマティックが開発した香りと言葉を相互に変換するAI システムです。最先端のテクノロジーによって、曖昧で捉えにくい香りの印象を言葉で可視化したり、ある言葉に紐づく香りを導き出したりすることを可能にします。また、言葉を意識しながら香りを深く味わう体験は左右両脳を活性化し(※1)、私たちのまだ見ぬ感性への気付きをもたらします。香りと言葉をつなぐ今までにない体験が生み出す価値は、フレグランスの世界にとどまらず、感性教育、飲食体験、購買体験など様々な分野に新しいビジネスチャンスを生み出すものとして、その可能性に大きな期待が寄せられています。
(※1)参照元:「注意が脳での嗅覚処理に及ぼす影響 ―脳波計測により匂い呈示後1秒以内の脳活動の変化を検出―」https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics_20190322-1.html
香りと言葉の変換システム「KAORIUM」のコンセプトモデル
「KAORIUM」のコンセプトイメージ
【SCENTMATIC 株式会社】
セントマティックは、香りを言語化するAI システムを用いて、あらゆるものに“情緒的な体験価値”をプラスできる香りの共創型の香りのビジネスデザイン集団として2019年に設立しました。五感の中でも最も未知な領域であった「嗅覚」に着目し、香りを言語化するAI ツール「KAORIUM」を開発しています。これまで「香り」という概念は個人の感覚の違いにより他者へのイメージの伝達が難しく、明確な指標というものが存在しませんでした。KAORIUM の登場により様々なビジネス上での”香り”の活用が期待できます。セントマティックが取り組むのは「嗅覚のデジタライゼーション」。それは、香りと言葉による「香りの体験」によって人の感性を進化させ、あらゆる業界のビジネスに革新をもたらします。
代表者:代表取締役 栗栖俊治
所在地:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿4丁目22番7号 6階
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