製造業DXの全体最適へ「MzX研究会」が始動
-食品製造業7社とSMDガイドラインの社会実装を推進-
株式会社日本能率協会コンサルティング(本社:東京都港区・代表取締役社長:大谷羊平、以下JMAC)は、日本の製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるため、2026年1月30日「ものづくりトランスフォーメーション(MzX)研究会」(主催:一般社団法人日本能率協会、企画・運営:JMAC)を発足させ、第1回会合を開催いたしました。
本研究会は、経済産業省およびNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が発案しJMACが執筆を担当した「スマートマニュファクチャリング構築ガイドライン(SMDガイドライン)」をベースにした議論の場として発足いたしました。
製造業の現場で散見される「部分最適」なデジタル化に留まらず、企業全体の競争力を高める「全体最適」なプロセス革新の実現を目的とし、JMAC企画・主導のもと、研究会発足の初年度となる本会は食品製造業7社を中心に、エンジニアリングチェーン・プロダクションチェーン・サプライチェーンの再構築に向けた議論を産官学連携により進めて参ります。

MzX研究会の概要と設立背景
【設立の背景】
製造業において「インダストリー4.0」や「DX」という言葉が浸透する一方で、多くの取り組みが特定工程の改善など「部分最適」に留まり、ビジネス全体としての成果創出に至らない課題が根強く存在しています。また、深刻な人手不足や原材料高騰といった厳しい環境下、デジタル技術を活用した製造システムの再構築が急務となっています。 こうした状況を打破すべく、真の経営成果につながる個社の取り組みを後押しし、引いては産業界全体への実践モデルを提供すべく、共通課題解決を目指す議論の場として本研究会を発足いたしました。
【研究会の特徴と構成】
本研究会は、企業内活動を単機能ではなく、部門横断的な「付加価値の連鎖(チェーン)」として捉える点を重視しています。スマートマニュファクチャリング構築ガイドラインで提唱した以下の3つのチェーンに基づく分科会を設置し、多角的な視点からものづくりトランスフォーメーションの「あるべき姿」を構想していきます。

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エンジニアリングチェーン(EC) |
製品・工程設計を中心とした、技術と情報をものづくり各機 能へ訴求する連鎖。 |
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プロダクションチェーン(PC) |
自社の製造リソース(人、設備、工法、ノウハウ)を活用し、原材料を商品に仕上げる工程連鎖。 |
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サプライチェーン(SC) |
最終需要者への商品供給に向けた、調達から納入までの「もの」を中心とした業務連鎖。 |
初年度のフォーカス産業と運営体制
研究会発足の初年度は、「食品製造業」を中心とした構成で始動をしています。 食品業界は、マーケティングと連動した短期間での新商品投入や装置産業特有の制約に加え、国内人口減少に伴う需要減への対応が求められる領域といえます。スピーディーかつ効率的な供給体制構築に向け、デジタル化によるブレークスルーが期待されるため、MzX研究会発足初年度となる本会の重点テーマとして選定をいたしました。
【初年度参画企業(7社)】(五十音順)
味の素株式会社、カゴメ株式会社、キユーピー株式会社、株式会社京樽
敷島製パン株式会社(Pasco)、フジッコ株式会社、株式会社明治
【運営・推進体制】
本研究会は、主催は一般社団法人日本能率協会(JMA)、企画・運営は、株式会社日本能率協会コンサルティング(JMAC)の体制で進めて参ります。
JMAは本研究会と同時に創設・発表をされた「ものづくりトランスフォーメーション(MzX)賞」(※)を主催しており、本研究会の議論がMzX賞へのチャレンジを後押しし、産業界への新たな提言に寄与することを目指しています。
※ものづくりトランスフォーメーション賞(MzX賞):一般社団法人日本能率協会(以下、JMA)が創設。2026年1月より応募開始、2027年2月に受賞者発表(参考リリース)
各分科会の運営においては、SMDガイドラインの執筆やDX支援実績を持つJMACコンサルタントがリードし、議論のファシリテーションおよび専門的知見の提供を担当をいたします。 また、オブザーバーとして経済産業省、NEDO、東京大学の専門家が参加し、産官学が連携して製造現場の実態に即した議論を展開する体制を構築しております。
【研究会スケジュール】
期間:2026年1月~2026年11月
隔月全6回/各分科会ごとに実施 (6回目は3分科会合同)
第1回会合の討議概要(2026年1月30日開催)
第1回会合では、参画各社による自社の課題共有と初期議論を実施をいたしました。初回のゴールは、各社のビジネス特性に起因するボトルネックを構造的に理解し、次フェーズ以降で深掘りすべき「共通課題」を抽出することに設定をいたしました。
エンジニアリングチェーン(EC)分科会

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テーマ |
研究所から企画、量産移行までのあるべき姿とデジタル技術適用 |
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課題認識 |
食品業界においてこれまで十分に論じられてこなかった領域。原料の個体差による品質判断の属人化、R&D(研究開発)部門と製造現場間での情報の断絶。 |
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解決の方向性 |
デジタルツイン活用による工程シミュレーション、生成AIを用いた「現場知」の資産化、PLM(製品情報管理)システムの構築などが提示された。 |
プロダクションチェーン(PC)分科会

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テーマ |
スマートファクトリー化における共通変革シナリオと解決策の具体化 |
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課題認識 |
地方拠点や夜勤帯における人材確保の困難さ。自動化投資における費用対効果(ROI)判断の難しさ。 |
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解決の方向性 |
まずは「工場の紙の塊」からの脱却。現場帳票のデジタル化推進、KPIと原価を一元管理する仕組みづくりによる、人のスキルに依存しない製造体制の構築。 |
サプライチェーン(SC)分科会

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テーマ |
スマートサプライチェーン構築に向けた課題整理と改革のポイント |
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課題認識 |
デジタル化の遅れ。ベテラン担当者の「経験と勘(KKD)」に依存した需要予測からの脱却。 |
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解決の方向性 |
トラックドライバー不足等の構造課題(いわゆる「物流2024年問題」を含む)ネットワーク再設計。拠点集約や他社との共同配送を含む物流構造の変革や、組織の役割分担の見直し。 |
今後の取り組みと展望
MzX研究会は、2026年11月まで隔月で全6回の会合を予定しており、最終回は3分科会合同での実施を予定しています。
次回以降は、初回に抽出された共通課題をもとに、重点課題領域の特定やデジタル活用課題の深掘りを行います。最終的には食品製造業界としてのデジタルの「あるべき姿」を描き出し、その解決の方向性についての提言をまとめていく予定です。
JMACは本活動を通じて、各社の実践知を体系化することで、SMDガイドライン自体の進化を促すとともに、単なるIT導入に留まらない真の「ものづくりトランスフォーメーション」のモデル確立を支援し、日本の製造業の競争力強化に貢献してまいります。
《株式会社日本能率協会コンサルティング 概要》

JMAC日本能率協会コンサルティング (JMAC)
所在地 :〒105-0011 東京都港区芝公園3-1-22
日本能率協会ビル7階
TEL: 03-4531-4300(代表) FAX: 03-4531-4301
創 立 :1980年4月1日(創業1942年)
資本金 :2億5千万
社員数 :約370名
業務内容:
経営コンサルティング業。戦略、マーケティング&セールス、R&D、生産、TPM、サプライチェーン、組織・人事、BPR、ITビジネスなど、クロスファンクショナルなコンサルティングサービスを展開。
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