ファストドクター、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)後遺症の治療薬開発における分散型臨床試験(DCT)の運用支援を開始

「医療機関への来院が不要な在宅治験」の可能性を広げる

ファストドクター株式会社

ファストドクター株式会社(以下、ファストドクター)[本社:東京都港区、代表取締役:菊池 亮(医師)、水野敬志]は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症治療薬を研究・開発する治験実施医療機関に対し、分散型臨床試験(decentralized clinical trial;DCT)の運用支援を2023年2月より開始します。ファストドクターの豊富な在宅医療、オンライン診療(D to P with N含む)および患者と医療機関間をマッチングするオペレーション実績を活かし、治験実施医療機関とともに患者への負担が少なく生産性の高いDCT事業の新たな環境を目指します。
  • 臨床試験実施の背景と課題

 COVID-19罹患後の患者は、症状の軽重を問わず約30%に強い倦怠感やうつ症状などが持続する後遺症が生じており、QOLや社会復帰の問題が指摘されています。現在さまざまな研究が行われていますが、COVID-19後遺症の発生機序はいまだ不明な点が多く、治療法も確立していません。
 軽症患者でもCOVID-19後遺症が生じていること、ワクチン普及後も感染者数自体は増加していることからCOVID-19後遺症に苦しむ患者が増えており、早期の治療法の確立が望まれます。一方で発生機序の解明や治療薬の開発については、COVID-19患者は発症後7~10日で療養期間終了となることや、療養期間中の来院が困難なことから、継続した診療や経過観察の方法が課題となっていました。
  

  • DCT(分散型治験:decentralized clinical trial)について

 DCTは在宅治験、オンライン治験などとも呼ばれ、デジタル技術を活用することで患者は医療機関へ通院することなく、自宅などで治験を実施する方法です。
 DCTのメリットとしては、従来の臨床試験に関する行為を分散化させ、前述のように患者が定期的に医療機関へ来院せずに臨床試験に参加できること、リクルートメント効率を含めた治験コストの削減などが挙げられます。
  

  • DCTの課題に対するファストドクターの運用支援

 一方で、DCTの運用には複数の課題を残しています。DCTに対する認知・経験不足、規制内容の未整理のほか、分散型という特性から、治験参加希望者の初期スクリーニング、迅速な処方薬の宅配といった遠隔でのオペレーションを行う必要がありました。また、COVID-19後遺症治療薬開発のための臨床試験データの取得には、定期的な血液検査・バイタルの測定が不可欠です。
 そこで今回、在宅医療、オンライン診療(D to P with N含む)の経験が豊富なファストドクターは、COVID-19の後遺症治療薬を研究・開発する治験実施医療機関にパートナーとして選定され、DCTの運用支援を行うことといたしました。
 
 今回のDCTの運用支援の概要は、以下の通りです。
 ・治験参加希望者の初期スクリーニング
 ・訪問看護師に医師の遠隔医療支援(D to P with N)
  −患者への治験説明、同意取得サポート
  −血液検査
  −バイタル測定
 ・処方薬の宅配
 ・全体のオペレーション設計と采配

  

 DCTは患者の負担が少なく、居住地にこだわらない治験を可能にすることから、本邦での治験事業推進が期待できます。ファストドクターは医療アクセスへの課題解決を理念として活動しており、全国で年間約45万件の患者に対する診療支援実績と機動力の高いオペレーション能力を有し、治験患者のマッチングからオペレーションまでを一貫して行うことで、今後も本邦におけるDCTを支援していきます。
 
 ・参考文献
 1)広島県ホームページ:新型コロナ後遺症(罹患後症状)の 実態調査結果と相談・診療体制について. 2022.
 [https://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/471349.pdf
 2)日本製薬工業協会医薬品評価委員会臨床評価部会タスクフォース3:医療機関への来院に依存しない臨床試験手法の活用に向けた検討-日本での導入の手引き-. 2021. p1-4.
 3)黑川友哉:分散型臨床試験(治験)における訪問看護の可能性. NsPace. 2022.
 [https://www.ns-pace.com/article/a8100/


※医療相談を含む医療行為はファストドクターが提携する医療機関所属の医師によって行われ、 ファストドクターが医療行為を行うものではありません。
 
 ファストドクター株式会社
 ファストドクターは2016年の創業以来、新しい医療の選択肢を社会に提示する存在として、祖業である患者向けサービス(医療相談、救急往診、オンライン診療、訪問看護等)を始めとして、医療機関向けサービス(在宅医を対象にした往診代行事業)、自治体向け事業(地域の医療課題解決のための医療体制構築支援)等、先進的かつ包括的な医療サービスを展開してまいりました。2022年からはテクノロジーを活用した医療DX事業の本格化や大学と協同し医療データの研究・活用などヘルステック企業としての活動の幅を広げています。
 
 所在地:〒108-0014 東京都港区芝4丁目5-10 EDGE芝四丁目ビル3F
 設立:2016年8月
 代表者:菊池 亮(医師)・水野 敬志
 URL:https://www.fastdoctor.co.jp/
 
 【本件に関するお問合せ】 
 ファストドクター株式会社 広報 田島めぐみ
 E-mail:pr@fastdoctor.jp Tel: 090-7843-9782

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会社概要

ファストドクター株式会社

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URL
https://fastdoctor.jp/corporate/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都渋谷区恵比寿4丁目20-3
電話番号
03-6387-3499
代表者名
菊池亮、水野敬志
上場
未上場
資本金
1億7458万円
設立
2016年07月