能登のボランティアが“行きやすくなる”。町野町に日額1,500円で泊まれる滞在拠点を開設
宿泊不足で参加しづらかったボランティア活動を支える、復興従事者向けの滞在環境。個人・企業・NPO・NGOが利用可能。
能登半島地震の復興現場では、いまも継続的な人手が必要とされています。
その一方で、現地には宿泊施設が少なく、「支援に行きたいのに泊まる場所がない」という状況が多くのボランティア参加を妨げてきました。
こうした課題に対応するため、輪島市農林水産課(運営主体)と一般社団法人日本モバイル建築協会(運営代行)は、2024年7月、町野町に復興従事者向けの“日額1,500円(税別)で宿泊できる滞在拠点”を整備。全国の個人・企業・大学・NPO・NGOなど、町野町支援ボランティアとして登録された方々に開放しています。

■ 背景:宿泊不足が復興を妨げてきた
能登地域では、家屋整理や技術支援、高齢者支援、農林業支援など多様な活動が求められています。
しかし宿泊環境は限られており、金沢から片道約3時間で日帰りが難しいことも重なり、「泊まれないために支援を断念する」ケースが多く見られました。
■ 滞在拠点の特徴
① 日額1,500円(税別)で宿泊可能
月額利用は45,000円(税別)。長期・短期のどちらにも対応。
② 利用対象:町野町支援ボランティアとして登録された個人・団体
個人・企業・大学・NPO・NGO等、
復興活動に携わる全ての従事者が対象。
※観光・商用利用は不可。
③ リネン・寝具なし(持参制)
旅館業ではないため、毛布や寝袋、洗面用品などは持参が必要。
④ 輪島まで約40分・珠洲まで約1時間
主要支援エリアに近く、現場での作業効率が向上。
⑤ 自己完結型の施設
簡易キッチン、共同スペースを備え、ボランティア活動に適した最低限の設備を整備。


■ 概要
名称:町野町 ボランティアベース
開設:2025年7月
所在地:石川県輪島市町野町
宿泊費:日額1,500円(税別)/月額45,000円(税別)
運営主体:輪島市農林水産課
運営代行:一般社団法人日本モバイル建築協会
対象:町野町支援ボランティアとして登録された個人・団体
詳細案内:
https://mobakyo.or.jp/archives/5836
申込ページ:
https://sites.google.com/view/team-machino-wajima


■ 運営代行コメント
一般社団法人日本モバイル建築協会 代表理事 長坂 俊成
「復興は短期で終わるものではなく、継続的に人の力が必要になります。現地で活動したくても“泊まれない”という課題を解消することが、この地域を前に進める大きな力になると考えています。行政と連携し、今後も実装的な支援を続けていきます。」
■ 今後の展開
協会では、以下の取り組みも視野に入れています
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技術系ボランティアの受け入れ強化
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企業・大学の受け入れ支援、コーディネート
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長期滞在者向けサポートの拡充
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社会的備蓄としてのモバイル建築の検証・活用
一般社団法人 日本モバイル建築協会について
モバイル建築協会は、社会的備蓄としての建築の普及と、オフサイト建築の利活用推進を目的に設立されました。地域工務店や事業者とのネットワークを広げながら、住宅不足の解消や災害対応、地域活性化に資する建築の研究・提言・普及活動を行っています。
本件に関するお問い合わせ先
一般社団法人モバイル建築協会
住所:東京都千代田区内神田2-12-1
公式サイト:https://mobakyo.or.jp/
問い合わせフォーム:https://mobakyo.or.jp/contact
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