ElevationSpace、プレシリーズBラウンドで11億円の資金調達を実施。累計調達額は37億円に

日本初の民間主導による再突入衛星「あおば」の打ち上げと事業加速に向け、開発体制を拡大

株式会社ElevationSpace

日本が世界に誇る小型衛星による再突入技術を軸に、宇宙から地球への輸送サービスを開発する株式会社ElevationSpace(代表取締役CEO:小林稜平、読み:エレベーションスペース、以下「ElevationSpace」)は、プレシリーズBラウンドにおいて、既存投資家含む8社を引受先とする第三者割当増資に加え、金融機関等からの融資により総額11億円の資金調達を実施しました。これにより、2021年2月創業以来の累計調達額は37億円に達しました。

◼️ 資金調達の背景

ElevationSpaceは、「軌道上のヒト・モノをつなぐ交通網を構築する」というビジョンのもと、宇宙から地球への新たな輸送サービスの実現に取り組んでいます。現在、宇宙環境利用・回収プラットフォーム「ELS-R」および有人拠点からの高頻度物資回収サービス「ELS-RS」の事業化を進めており、その第一歩として、日本初の民間主導による再突入衛星「あおば」の打上げを2026年後半以降に計画しています。

シリーズA資金調達以降、当社は組織規模を50名超へと拡大し、開発体制を大きく強化してまいりました。「あおば」のエンジニアリングモデル(EM)の完成と各種環境試験の完了、福島工場を含む開発環境の整備、さらに豊田自動織機との大気圏再突入システム用耐熱材料の共同開発など、技術面・体制面ともに着実な前進を遂げています。また、当社の参画するNeSTRAが提案する火星着陸機開発および地球低軌道上からの大気圏再突入実証プロジェクトが宇宙戦略基金事業に採択されるなど、挑戦的な取り組みも具体化しています。

今回の資金調達を受け、現在進行中の「ELS-R」や「ELS-RS」の事業・開発体制を大幅に強化し、「あおば」のフライトモデル(FM)製造、そして宇宙戦略基金の獲得を含む「ELS-RS」本格開発と事業化を加速してまいります。これらを通じて、宇宙から地球への新たな輸送インフラの確立に向け、着実に歩みを進めてまいります。

本ラウンドを機に、将来的には東北、九州、山陰をはじめ国内の地域企業様や銀行様とも連携しながら、新産業創出に向けて共に育み、未来志向の成長を加速してまいります。また、海外向けサービスや開発体制構築も進めていく所存です。

▼ 関連プレスリリース
ElevationSpace、2030年代の有人宇宙輸送実現に向けVisionを刷新(2025年7月29日)

https://elevation-space.com/posts/news_20250729

新たに福島工場を開設し、稼働を開始しました(2025年3月27日)

https://elevation-space.com/posts/news_20250327

ElevationSpaceと豊田自動織機、大気圏再突入システム用耐熱材料の共同開発を開始(2025年4月16日)

https://elevation-space.com/posts/news_20250416

ElevationSpaceが技術参画のNeSTRA、JAXAの宇宙戦略基金を受託(2025年4月24日)

https://elevation-space.com/posts/news_20250424

■ 資金調達概要

調達金額:11億円

調達方法:第三者割当増資、融資

引受先一覧(順不同):

  • Beyond Next Ventures3号投資事業有限責任組合
    無限責任組合員 Beyond Next Ventures株式会社

  • Genesia Venture Fund 3号投資事業有限責任組合
    無限責任組合員 株式会社ジェネシア・ベンチャーズ

  • THVP-2号投資事業有限責任組合
    無限責任組合員 東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社

  • FFGベンチャー4号投資事業有限責任組合
    無限責任組合員 株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ

  • みらい創造二号投資事業有限責任組合
    無限責任組合員 株式会社みらい創造インベストメンツ

  • Z Venture Capital株式会社

  • ごうぎんご縁結び1号ファンド
    無限責任組合員 ごうぎんキャピタル株式会社

  • 新日本空調株式会社

融資(順不同):

  • JA三井リース株式会社 他

ElevationSpace 代表取締役CEO 小林 稜平のコメント

この度の資金調達にご協力くださった皆さま、ElevationSpaceの事業に共感し新たにご参画いただいた投資家・金融機関の皆さまに、心より感謝申し上げます。

当社は2021年の創業以降、「誰も宇宙で生活できる世界を創り、人の未来を豊かにする」というミッションの下、日本が世界に誇る再突入・回収技術をベースとした宇宙から地球への輸送サービスの開発に取り組んでまいりました。現在、初号機「あおば」のフライトモデル製造に向けた地上試験・詳細設計、ならびにサービス化に向けた事業共創に取り組んでおり、今回の資金調達はこれらを力強く加速させるものになります。

引き続き、素晴らしい仲間と株主の皆さま、いつも支えてくださっている関係者の皆さまと共に、地域、日本、そして地球全体の人の未来を豊かにするために挑戦し続けてまいります。

■ 各社からのコメント

Beyond Next Ventures株式会社 代表取締役社長/マネージングパートナー 伊藤 毅 様
Beyond Next Ventures株式会社 投資部門 蔭山 裕行 様
ElevationSpace社が開発を進める物資回収サービスは、将来の宇宙産業において打上げサービスと並び不可欠な輸送インフラとなると考えています。技術の総合格闘技とも言える同社の事業は模倣が極めて難しく、グローバルの宇宙産業において独自の優位性を築く可能性を強く感じています。

Beyond Next Venturesは、2024年の初回出資以来、リード投資家として同社の挑戦に伴走してきました。機体開発の着実な進展や、官民双方に広がる需要の開拓に加え、この度、新たにCFOとして今久保氏が参画するなど経営体制も一層強化されました。これらを踏まえ、我々は同社のさらなる成長と飛躍を確信し、追加出資を行いました。今後も、同社が描くビジョンの実現に向けて、全力で支援を続けてまいります。

株式会社ジェネシア・ベンチャーズ Investment Manager 曽我部 崇 様

我々ジェネシア・ベンチャーズは、このたびElevationSpaceへの3回目の投資を実行いたしました。小型人工衛星を用いた打上げ・回収・再利用プラットフォームを構築し、低価格かつ高頻度での宇宙実験・製造環境を提供する同社は、宇宙利用の形を大きく変革する存在です。前回ラウンド以降、再突入技術の実証に向けた技術開発の進展や、防衛・官公庁との関係深化など、事業の信頼性と広がりを確実に高めてきました。宇宙インフラの整備は人類の持続的発展に不可欠であり、同社が有する独自技術と組織力は、その中心的役割を担いうると確信しています。我々も引き続き伴走し、世界に誇る宇宙産業の創出に向けて全力で支援してまいります。

東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社 投資部長 長浜 勉 様

本ラウンドもElevationSpace社の資金調達に参加させていただきましたこと大変うれしく思います。THVPとしては2022年2023年に続き3回目の投資となります。ElevationSpace社が有する「再突入・回収技術」は世界に誇れる技術であり、「宇宙と地球をつなぐ”新しい帰り道”をつくる」が実現した将来は、宇宙と地球、宇宙拠点間の往復までもが可能となり、宇宙の輸送インフラ企業への発展が期待されます。この度の資金調達で、ElevationSpace社が描く宇宙環境利用の新時代に向けてさらに前進されることを願っております。ElevationSpace社は東北大学発の宇宙スタートアップであり、ElevationSpace社が東北から世界に向けて大きく羽ばたく企業となりますよう、THVPは今後も支援をさせていただきます。

株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ インベストメントマネージャー 大原 未流斗 様

前回ラウンドに続き、ElevationSpace様へ追加出資できたことを大変嬉しく思います。CEO小林さんを中心としたチームは、「軌道上のヒト・モノをつなぐ交通網を構築する」という壮大なビジョンの実現に向けて、着実に開発と事業化を進められています。日本初となる民間再突入衛星「あおば」の挑戦は、日本国内にとどまらずグローバルに大きなポテンシャルを秘めています。また、九州には人工衛星を製造可能な地域企業が集積しており、将来的な製造拠点や地域企業との連携においても高い親和性が期待されます。FFGグループとしてもそのような連携を実現する橋渡し役を担いながら、今回ご出資いただいた株主の皆様と一層協力しながら、全力で伴走してまいります。

株式会社みらい創造インベストメンツ 取締役/共同創業者 金子 大介 様

エレベーションスペース社への出資は、弊社として今回が二度目となります。初回投資以降、技術開発の進展はもとより、官需を含む事業領域の拡大や組織体制の強化など、着実な成長を遂げており、今後ますますの発展が期待できる体制となってきております。強みである「再突入技術」をさらに磨き上げ、宇宙から地球への輸送サービス企業として、確固たる地位を築いていかれることを心より楽しみにしております。

Z Venture Capital株式会社 パートナー 湯田 将紀 様

宇宙事業は難易度が高く、時間のかかる領域だと思いますが、面談の帰りにふと小林さんからいただいた「長い付き合いになればと思っております。」という何気ない一言が強く印象に残り、応援することを決めました。ElevationSpaceのこれからの挑戦を心から楽しみにしています。

ごうぎんキャピタル株式会社 代表取締役 井田 修一 様

当社は国内で唯一宇宙から持ち帰る帰り便としてのサービスを技術開発しています。当社技術が実現することで物資を高頻度で往還させることができ、様々な用途で利用が見込まれる点に将来性を感じ、この度出資させていただきました。宇宙に物を運び、宇宙空間を利用、そして地上に戻すという宇宙環境利用プラットフォームを完成させ、日本の宇宙産業ひいては日本全体の競争力向上に貢献することを期待しています。山陰合同銀行グループ一体となって、当社の更なる成長に向けたサポートを行って参ります。

新日本空調株式会社 常務執行役員未来戦略推進担当 宮下 公一 様

新日本空調は、日本における空調のパイオニアとして様々な世界初・日本初の案件に積極果敢にチャレンジしてきたDNAを引き継ぎ、宇宙領域への新たな挑戦を始めました。「誰もが宇宙で生活できる世界を創り、人の未来を豊かにする」というミッションの下、最先端の技術で難易度の高い事業開発に挑むElevationSpace社の取組みに深く共感し、協業の可能性も見据えて出資をいたしました。今後、誰もが宇宙で生活できる世界の実現に向け、両社で緊密に連携して取り組んでいきたいと考えています。

融資:

JA三井リース株式会社 営業第二本部 ICTソリューション部長 小西 知宏 様

国際宇宙ステーションの運用終了が2030年に迫る中、宇宙産業は大きな盛り上がりを見せています。打ち上げ手段としてのロケット技術が急速に進化する一方で、帰還技術は依然として発展途上にあり、その商業化に挑戦するElevationSpaceは、宇宙と地上をつなぐ架け橋となる存在です。

ElevationSpaceが掲げる「誰もが宇宙で生活できる世界を創り、人の未来を豊かにする」というミッションの実現に向けて、大きな一歩を踏み出す今、カプセルの再突入技術が社会実装される未来を見据え、弊社としてもその挑戦を共に歩むパートナーとして、今後の事業成長を力強く後押ししてまいります。


■ ElevationSpace概要

ElevationSpaceは「軌道上のヒト・モノをつなぐ交通網を構築する」をビジョンに掲げ、日本が世界に誇る小型衛星による再突入技術を軸に宇宙から地球への輸送サービス開発に取り組んでいるスタートアップ企業です。東北大学やJAXAと連携し、宇宙の微小重力環境で研究開発・製造された物資を地球に運ぶ小型宇宙機の開発に取り組んでいます。

これまで基礎科学的な実験から産業利用まで幅広く利用されてきた国際宇宙ステーション(ISS)は、構造寿命などの関係から2030年末に運用を終了することが決定しており、宇宙環境利用の”場”の継続的な確保が課題になっています。ElevationSpaceは「ポストISS時代」を見据え、フリーフライヤー型の軌道上実証・回収衛星「ELS-R(読み:イーエルエスアール)」や、宇宙ステーションからの高頻度回収カプセル「ELS-RS(読み:イーエルエスアールエス)」の提供を目指しています。「ELS-R」は、無重力環境を生かした実験や実証を、無人の小型衛星で行い、それを地球に帰還させてお客様のもとに返す国内初のサービスです。

会社名   :株式会社ElevationSpace(英文表記:ElevationSpace Inc.)

所在地   :〒980-0013 宮城県仙台市青葉区花京院2-1-65

       いちご花京院ビル9階

設立    :2021年2月

代表者   :代表取締役CEO 小林稜平

ホームページ:https://elevation-space.com/

事業内容  :宇宙環境利用・回収プラットフォーム事業、有人拠点からの高頻度物資輸送事業、
       Co-Creation 事業

「ELS-R」サービスのイメージがわかるコンセプトムービー

https://youtu.be/_2m_GXSDvdI

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会社概要

株式会社ElevationSpace

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URL
https://elevation-space.com/
業種
製造業
本社所在地
宮城県仙台市青葉区花京院2-1-65 いちご花京院ビル9階
電話番号
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代表者名
小林稜平
上場
未上場
資本金
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設立
2021年02月