レベル4を見据えた業界初の取り組み　セブン-イレブンの商品を自動運転トラックで輸送する実証を開始

地域で回収した使用済み食用油をもとにしたバイオ燃料の活用で環境配慮も

株式会社T2

2025年12月1日 13時00分

株式会社セブン-イレブン・ジャパン（東京都千代田区、代表取締役社長：阿久津知洋、以下「SEJ」）、三井物産流通グループ株式会社（東京都港区、代表取締役社長：柴田幸介：以下「MRG」）および株式会社T2（東京都千代田区、代表取締役CEO：熊部雅友、以下「T2」）の3社は共同で、コンビニエンスストア・スーパー業界で初めて*¹となる自動運転トラックを用いた長距離輸送の実証を、関東ー関西間の高速道路一部区間で開始します。

本実証では、地域で回収した使用済み食用油をもとにしたバイオ燃料を店舗配送車に試験導入するSEJの「サーキュラーエコノミー」の取り組み*²を拡大し、自動運転トラックの燃料に初めて*³活用します。これにより、人手不足対策と環境配慮の両面から持続可能な物流体制の構築が可能かを検証します。

社会全体におけるドライバー不足の深刻化を受けて、高速道路を通じた長距離輸送で商品を安定的に供給する輸送力をいかに確保するかが大きな課題となる中、3社は、セブン‐イレブンで販売されるプライベートブランド「セブンプレミアム」の商品をMRGが輸送する際、2027年度にレベル4*⁴自動運転トラックによる幹線輸送サービスの開始を目指すT2の自動運転トラックを導入すべく検討してきました。

この第一歩として、T2が本年7月より始めた商用運行*⁵で使用しているレベル2*⁶自動運転トラックを用い、MRGの埼玉県の物流拠点から兵庫県の拠点まで「セブンプレミアム」の商品を輸送する実証を以下のとおり行います。

期間	2025年12月1日から2026年4月までの計3回
区間	MRG埼玉第二センター（埼玉県新座市）からMRG関西センター（兵庫県尼崎市）までを結ぶ高速道路の一部区間（レベル2自動運転*⁷区間：東名高速道路・綾瀬スマートICー名神高速道路・尼崎IC）
役割	・SEJ：実証テーマの設定および対象商品の提供・MRG：物流拠点の提供、積込み・荷卸し、運行スケジュール管理、輸送前後のオペレーションを含む物流の統括・T2：自動運転トラックの提供、走行データの収集・分析、技術検証
積載物	「セブンプレミアム」の常温商品（傘、カップみそ汁、キッチンペーパー、ソフトパックティッシュなど）
検証内容	・自動運転トラックによる長距離走行の実現性・自動運転導入時の配送所要時間・自動運転を組み込んだ運行オペレーションの有効性

向かって左からセブン-イレブン・ジャパン執行役員 QC・物流管理本部長山口繁、三井物産流通グループ代表取締役社長柴田幸介、T2 代表取締役 CEO 熊部雅友

さらに、本実証では、地域の学校給食や一般家庭などから回収した使用済みの食用油をもとにしたバイオ燃料を軽油に混合した「B5軽油」を店舗配送車に試験導入するSEJの「サーキュラーエコノミー」の取り組みを拡大し、自動運転トラックの燃料として活用します。

レベル4に向けてT2が設置を進める「切替拠点」*⁸（高速道路での自動運転と一般道での有人運転を切り替えるためにドライバーがトラックに乗り降りする拠点）の敷地内にB5軽油などの給油スポットを設置しやすく、長距離輸送で燃料を使用することでCO₂排出削減に一定の貢献が可能となるT2の自動運転トラックの特性を踏まえて、環境に配慮した輸送を実現できるかも3社で検証します。

*¹ T2調べ（25年12月）。国内でコンビニエンスストア・スーパー事業を営む企業の取り組みとして
*² 本件に関するリリース：https://www.sej.co.jp/company/news_release/news/2024/202412021400.html
*³ SEJ/T2調べ（25年12月）。地域で回収した使用済み食用油をもとにしたバイオ燃料の自動運転トラックへの活用事例として
*⁴ 特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態
*⁵ 本件に関するリリース：https://t2.auto/news/2025/0701.pdf
*⁶ ドライバーの監視のもとに行われる特定条件下での高機能自動運転

*⁷ 安全確保が必要な状況や料金所、工事区間などではドライバーが一時的に運転操作
*⁸ 本件に関するリリース：https://t2.auto/news/2025/1030_c.pdf