【持続可能なテレワークとは?】ストレスを感じるテレワーカーが増加。長期化、一般化するが故の課題が浮き彫りに。
https://teleremo.net/
終息の見通しが立たないまま、早くも3年目を迎えたコロナ禍。緊急対応策として一気に普及したテレワークは、新たな働き方の一つとして定着しつつあります。
その一方で、テレワークが長期化、一般化してきた故の新たな問題点も生まれているようです。
今回はテレワークにまつわるストレスについて、2020年度と2021年度で調査結果を比較し、特に変化の大きかった項目についてその理由を考察しました。
はじめに、コロナ禍の終息後にどのような働き方を希望するのかについて、アンケート調査を実施しました。
■9割以上がコロナ禍後も引き続きテレワークを希望するも、男女ともにストレスを感じる割合は増加。
2021年の調査によると、テレワークを体験した方の実に9割以上の方が引き続きテレワークを希望していることがわかります。また、企業の側も、今後、全員が同時に出社することはないのを前提としたオフィスの縮小や、個人の座席を固定しないフリー・アドレス制の導入を進めるケースが増えています。
テレワークの普及はコロナ禍と関係なく、より一層加速していくものと考えられます。
一方で、テレワークになってストレスを感じたかどうかを調査し、2020年と2021年の数値を比較してみたところ、以下のような結果となりました。
・2020年度
・2021年度
2020年から2021年のあいだに「ストレスを感じている」「どちらかといえば、ストレスを感じている」と回答した人の割合は、男性は5%程度、女性は10%程度増加しました。
ストレスを感じる理由についても同様に2020年と2021年を比較し、割合が増加した項目について取り上げ、テレワークでストレスを感じる原因について考察します。
・2020年度
・2021年度
はじめに、「仕事とプライベートの区別ができない」という項目に関しては、2020年の調査で男性が53%、女性が54.6%であったものから、男女ともに5%以上回答が増加しています。
“場所”の違いによって否応なく切り分けられるオフィスワークと違い、テレワークは仕事とプライベートの区別が曖昧になりがちです。テレワークが始まった時点ではあった緊張感が、慣れてくるにつれてより曖昧になってしまったのではないかと考えられます。
また、「長時間労働になっている」の項目から、男性のみではありますが労働時間にまつわるストレスが増えていることが分かります。
テレワークにおける長時間労働は、「残業」だけにとどまりません。自宅であれば、一旦仕事を終えても、すぐに再開することができてしまいます。終業時間後、夕食や家事を済ませてからまた仕事に戻る、あるいは、早起きして始業時間前から仕事を始めるといった話もよく聞かれるようになりました。関連して、「時間内に収めよう」という意識が低下したことで、集中力、緊張感が削がれ、結果、こなしている作業量は変わらないのに、労働時間ばかりが長くなっていく悪循環に陥っていることもあります。
そして、同じく割合が増加した「上司、同僚とのコミュニケーションが取りづらい」という項目については、テレワークが長期化、一般化したことによって今まで以上に見過ごせない課題ではないでしょうか。
特に、新たな職場環境で働く人や、それを受け入れる会社の先輩・上司は、これまでと異なるコミュニケーション課題に直面しています。テレワークであっても、入社、退社といった人の出入りは通常通り存在します。テレワークの多い会社では、入社してから一度も上司や同僚と顔を合わせていない、逆に、誰にも会えないまま退職を迎えたといったことも珍しくありません。面識のない相手とコミュニケーションを取り、信頼関係を構築するのは、想像以上にハードルが高いものです。それまで対面で仕事をしていたチームでテレワークに移行するのと、最初からテレワークでスタートするのとでは、異なるノウハウが必要といえるでしょう。
■総括
コロナ対策の一環として急速に広まったテレワークですが、今や、単なる緊急対応策ではなく、新たな働き方の一つとして定着しつつあります。
一方、充分に検討されることなく、なし崩し的に決まってしまったルールや、いまだ明確なルールが存在せず“何となく”おこなわれている習慣が多数存在し、それらがストレスを生む原因となってしまっています。
しかし、この状況には会社、スタッフ双方の努力によって、改善していける余地が多くあるともいえるのではないでしょうか。まだ歴史の浅いテレワークに“正解”はありません。「ここが不満」、「こうして欲しい」といった要望を積極的に発信していくことこそ、お互いにストレスのないテレワークを実現する第一歩となるのではないでしょうか。上で挙げたような問題にもしっかりと向き合って、持続可能なテレワーク体制の構築が期待されます。
テレリモ総研では、今後も継続して意識調査を行ってまいります。
※テレリモ総研サイト内でも調査結果を基にしたコラムを公開中です。https://teleremo.net/?p=427
- 調査概要
調査期間:2021年9月27日~2021年9月30日
調査対象:全国20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1035名
調査方法:インターネット調査
- 著作権について
本リリースは、自由に転載いただくことができます。
本リリースの著作権は株式会社LASSICに帰属しますが、以下の利用条件を満たす方には利用権を許諾します。
*利用条件
(1) 情報の出典元として株式会社LASSICの名前を明記してください。
(2) 出典元として以下のURLへのリンクを設置してください。https://www.lassic.co.jp
(3) 調査結果データの加工・改変は許可しておりません。
(4) 当社が相応しくないと判断した場合には、転載の許可を取り消し、掲載の中止を求めることができます。
(5) 掲載内容をもとに、独自のコンテンツとして編集・執筆いただくことができます。
テレリモ総研では、人々が場所によって仕事内容や職種、勤務条件を左右されることなく活躍できる世界を実現すべく、テレワーク・リモートワークが働き方の選択肢の一つとして一般化することを目指し、多様な働き方に注目した情報をお届けしてまいります。
以上
- 株式会社LASSIC(ラシック)について
LASSICは2006年に鳥取県で創業し、『~鳥取発~ITで、地方創生』を経営理念に、ITを通じてポテンシャルや魅力に溢れた地方の活性化、地方創生の実現を目指している企業です。
東京に一極集中しているIT業界の経済活動を地方に分散させる“地方輸出”の仕組みづくりや、ITとアイデアで地方自治体の課題解決を支援する地域イノベーション支援事業、人や組織の状態を見える化し改善を支援する感情解析技術の研究開発などに取り組んでいます。
人々が心豊かに働ける環境を整えると同時に、社会に向けて新しい価値を発信し、日本全体の経済活動を盛り上げるべく、事業を推進しています。
■会社概要
東京本社: 〒108-0074 東京都港区高輪1-3-13 NBF高輪ビル 5F
鳥取本社: 〒680-0843 鳥取県鳥取市南吉方3-201-3
代 表 者 : 代表取締役社長 若山 幸司
設 立: 2006 年 12 月 26 日
資 本 金 : 9,968万円
事業内容: システムインテグレーション事業、Remogu(リモグ)事業(リモートワーク人材エージェント)、KnockMe!(ノックミー)、地域イノベーション支援事業、感情解析研究開発事業
拠 点: 鳥取、東京、姫路、那岐、米子
U R L : https://www.lassic.co.jp
Facebook: https://www.facebook.com/lassic.co.jp
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像