【“単なる犠牲者ではない”ー見過ごされてきた声】外務大臣によるイスラエル・パレスチナ訪問の中で、報道されにくいガザの若者たちの和平へ思いを日本のNGOが中継イベントを通じて報告。

パレスチナ和平の対話や交渉に若者を組み込み、パレスチナ内部の分断を乗り越えた団結を目指すアプローチを続ける日本発の国際NGOに届いた「ガザの若者たちの生の声」。

NPO法人アクセプト・インターナショナル

2025年11月に行われたパレスチナ若手リーダー2名と代表・永井による、日本と中継したオンライン対話セッションの様子

アフリカや中東で紛争解決に取り組んできたNPO法人アクセプト・インターナショナル(東京都中央区、代表理事:永井陽右)は、2023年10月7日のパレスチナにおける情勢悪化以降、ガザ地区での緊急人道支援を行っています。命を守る給水支援に加え、水が不足する場面で悪化しがちな衛生環境に関する啓発活動も実施し、これまでにガザ北部の避難民キャンプの計1万4千人以上に支援を届けてきました。

安全な飲み水が手に入りづらいガザ地区での給水支援
水の少ない環境での衛生啓発の実施

また、パレスチナの主要政党や市民社会といった異なる政党・組織の若手リーダーたちが、それぞれの主義主張を超えて対話し、団結して新たなアプローチを見出すための対話会合を、中東各国やオンラインなどで継続的に開催しています。

パレスチナ若手リーダーたちによる対話会合とは

パレスチナ・イスラエル間の和平に関しては、1993年のオスロ合意をはじめとしてこれまでも取り組みがなされてきました。しかし、こうした和平に向けた対話や交渉は主に年長の政治指導者が主導してきており、女性を含む若者、そして重要な紛争当事者や組織が排除されてきました。その後オスロ合意は破綻しパレスチナ内部の分断や不信も深まるなど、有効かつ持続的なパレスチナ和平への見通しは立っていない状況が続いていました。各国政府や国際社会においてパレスチナ問題が語られる際、パレスチナの人々、特にガザの人々や若者たちがいないことも往々にしてありますが、現場の声を聞かずして本質的な解決はなし得ません。

そこでアクセプト・インターナショナルは、これまで政治に参加できていなかった組織を含め、パレスチナの主要政党や市民社会などから若手リーダーを呼び込み、対話の場を構築してきました。こうした場づくりを通じた分断の修復、そして真に統合された若者主導の新たなアプローチの構築を「新たな和平プロセス」と呼び、活動を継続しています。

2025年8月には様々な調整を経て広島東京に彼ら彼女らを招聘しました。参加者は、戦争による荒廃から立ち上がり過去の反省を踏まえて平和国家として歩む試行錯誤を重ねた日本の経験から学び、そして政治的立場の違いや地理的分断を超えて直接考えを伝え合うことで互いへの理解を深める中で、「東京宣言」の採択という集大成を成し遂げました。

中東某国で4月初旬に実施した対話会合
日本での対話会合中に訪問した広島平和記念公園での献花

現地中継によるオンライン対話セッション

11月のセッションで参加者から寄せられた数々の質問に答える3人(左よりカヤード、バトゥール、永井)

また2025年11月・12月には、パレスチナ和平の実現に向けて奮闘する若手リーダーを迎え、代表・永井とのオンライン対話セッションを中東某国からの現地中継で開催しました。日頃よりアクセプト・インターナショナルをご支援いただいているアンバサダーだけでなく、一般参加者も視聴したこれらのセッションでは、200名を超える方がリアルタイムで参加し、登壇者たちにとっても日本の支援者の存在を近くに感じることのできる機会となりました。

2025年11月の日本との中継セッション

エルサレムで若者のエンパワーメントに従事しているバトゥールと、ヨルダン川西岸出身で主にパレスチナの若者を対象にした平和活動に従事しているカヤードが下記のように語りかけました。

  • 対話なしにジェノサイドを止めることはできません。私たちが今どのような問題に直面しているかを把握するためにも対話が必要であり、それを経て初めて、今ある問題に対して団結して立ち向かうことができます」(バトゥール)

  • 対話の不足がパレスチナ内部の分断と暴力を生み出していると思います。対話によってパレスチナの人々が社会的な連帯を強め、立ち上がっていくことができるはずです」(カヤード)

  • 「それぞれが安心して話すことのできる対話の場が必要です。こうした場があることで、パレスチナの人々が声を上げる勇気を持つことができると思います」(バトゥール)

  • 私たちは彼ら(イスラエル)との対話の準備ができています。彼らが対話のテーブルについてさえくれれば、私たちはいつでも対話ができます」(カヤード)

  • 「パレスチナは国際社会の一員として、(日本の)皆さんとともに手を取り合って平和な社会を築いていくつもりです。どのような形であっても皆様からのサポートはパレスチナの人々にとって、そして暴力にさらされているすべての人々にとっての希望になります」(カヤード)

彼らの言葉からは、パレスチナ・ガザ地区の中でさえも対話が難しい状況であり、そのための環境が強く求められていることが伝わってきました。

2025年12月の日本との中継セッション

12月のセッションの様子(左より永井、ネビーン)

ガザで3人の娘とともに暮らし、アクセプト・インターナショナルの現地職員として働くネビーンが登壇しました。彼女は長らくガザで人道支援に従事しており、当法人が主催している新たな和平プロセスに向けた対話会合にも参加してきました。代表・永井との対話を通して、ネビーンは自分の思いとパレスチナの現状について語りました。

  • 「人々は今生き残っていることに幸せを感じているのです。状況は依然として厳しいですが、それでも停戦により爆撃が止み、移動できる範囲が少しずつ広がっているという事実が私たちにとっては何よりも重要です」

  • イスラエル側との間で和平に向けた対話を実現する方法はきっとどこかにあると信じています。また、私は彼らとの対話を通じて『イスラエルの若者とパレスチナの若者は実はそこまで変わらないのではないか』と思えるようになるはずです。私たちが目指しているのは彼らとの和解、そして共存の道なのです」

  • 「真実とは常に様々な立場の人々の思惑によって歪められるものだということです。だからこそ、現地の人々の声にできる限り耳を傾けてほしいのです

また残念ながら参加することが叶わなかったもう一人の若手リーダーであるアハマドは、ビデオメッセージを通じて思いを伝えました。

  • ガザは単なる地図上に記された場所ではありません。人間性の試練の場であり、過酷な状況下で人間の意志とレジリエンスが試されています」

  • パレスチナの若者たちは平和と正義を求めて努力を続けています。この地で生きる私たちは尊厳をもって生きるに値すると信じているからです」

  • 「日本の皆さんは戦争の惨禍を経験され、瓦礫の中から希望が生まれることを学ばれました。日本の復興の姿を通してごくささやかな人道支援であっても人の人生を変えるのだということを私たちは学んでいます

  • 「皆さんからのご支援は私たちにとって単に金銭的なものではありません。子供たちへの希望のメッセージであり家を失った女性たちへの励ましであり平和と正義を追い求めるパレスチナの若者たちの原動力なのです」

ガザ市内でのオンライン会合

19〜33歳の若者が参加
対話機会への参加を喜ぶ声も

また同じく停戦後の別の日には約45名の若者がガザ市内からオンラインで参加する会合を行い、これまで国際社会や年長の政治指導者が主導してきた和平プロセスにおいて見過ごされてきた声、そして未来に向けたアイデアを数多く聞くことができました。

  • 「ガザでは誰もが人道支援と食べ物を必要としているとメディアが報じることで、子どもやお年寄り、女性たちが持つ夢や記憶がかき消されています。正直、メディアのそうした言説を聞くと笑ってしまいます。面白いからではなく失望するからです。私たちは夢や目標を持つ人間なのです」(文学専攻の大学生・女性)

  • 若者たちが自由に考えを話し、よりよい解決策を考えるための安全な場を整えてほしいと思っています。私たちは犠牲者であるだけでなく、パレスチナにおいて解決策を見出していくパートナーです」(ITエンジニア・男性)

  • 「ひとつのメッセージをつくるためにも、ガザだけでなく、ヨルダン川西岸、エルサレム、そしてパレスチナ域外の若者たちも参加するプラットフォームが必要です」(若者支援組織のメンバー・女性)

今後へ向けて

以上のように直接現場の声に触れることでアクセプト・インターナショナルがこれまで実施してきたこと、そしてこれから広げようとしている対話の場の重要性を改めて認識しました。

こうした声に耳を傾けるだけでなく、今後はさらに主要国の元首相や大臣クラス、パレスチナ自治政府やパレスチナ解放機構の関係者といった政治リーダーとも交渉・対話を行い、政府レベルの意思決定の動きに接続・統合させていきながら、引き続き善き第三者として、本質的な和平の実現に貢献していきます。

停戦について好意的な評価も一部でなされていますが、苦境の中で現場を生きる人々にとってはここからが正念場です。そして日本をはじめとした国際社会がパレスチナへの関心を持ち続け、行動することを多くの人が望んでいます。

ガザ人道支援・新たな和平構築に向けた寄付キャンペーン

アクセプト・インターナショナル(東京都中央区、代表理事:永井陽右)は、人道危機が続くガザ地区への支援拡大と根本的な和平の実現に向けた対話促進のため、2026年1月31日まで、4,000万円を目標として掲げた寄付キャンペーンを実施しています。

キャンペーン特設サイトでは、5,000円・10,000円・50,000円の寄付があればできることや、現地で奮闘する若者の声に加え、代表・永井陽右からのメッセージ等を掲載しています。

市民社会から寄付を募る理由

寄付は助成金や委託金と異なり、緊急かつ柔軟な活用が可能な資金です。目まぐるしく変わる現地の情勢に向き合いながら活動を展開する上では、必要不可欠な財源となります。また、寄付は政府の意向に左右されない独立した資金であるからこそ、さまざまな制約を超えて、現地で本当に必要とされる活動ができるようにもなります。

これまで生み出してきた確かな成果を踏まえ、今ここでより多くの皆様からご寄付をいただくことで、さらなるインパクトに繋げていきます。


当法人への取材について

アクセプト・インターナショナルは、ソマリアイエメンパレスチナなど、世界のテロ・紛争の現状などについて、日本の報道機関向けの取材に加え、メディアの方を含む一般の方々に対して国内で定期的にオンライン・オフラインのイベント(直近のイベント一覧はこちら)を開催しております。また、現場での活動の画像・動画のご提供、スタッフへのインタビューなどもご相談いただけます。お気軽にお問い合わせください。

ご寄付のお願い

アクセプト・インターナショナルの取り組みは、皆様からの温かいご寄付で成り立っています。毎月1,500円からのご寄付をいただくアクセプト・アンバサダー(詳細はこちら)はもちろん、単発でのご寄付(詳細はこちら)やふるさと納税を通じたご寄付(詳細はこちら)も受け付けております。日本発で前例を創るため、ぜひ皆様のご協力をお願いいたします。

NPO法人アクセプト・インターナショナル

国内外で憎しみの連鎖といった負の連鎖をほどくことを目指して、2011年の創設以来、ニーズが非常に高いにも関わらず見捨てられてきた地域・分野・対象者に対して取り組みを実施してきました。海外では、紛争に加担した若者が平和の担い手となるための支援や、世界中の紛争当事者が暴力から離脱するための国際規範の制定に向けた働きかけを行っています。また、日本国内においては特に取り残されがちなイスラム教徒を中心とした在日外国人への相談支援や、犯罪に巻き込まれた特に深刻な少年・少女への包括的な支援を展開しています。

組織概要
名称:NPO法人アクセプト・インターナショナル(NGO Accept International)
住所:東京都中央区日本橋堀留町1丁目5-7 YOUビル 6A
設立:2017年4月(前身団体・日本ソマリア青年機構は2011年9月設立)
代表理事:永井 陽右
主な活動国:ソマリア、イエメン、ケニア、インドネシア、コロンビア、パレスチナ、日本
公式サイト:https://accept-int.org/
代表メールアドレス:info@accept-int.org
代表電話:03-4500-8161

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会社概要

URL
https://accept-int.org
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都中央区日本橋堀留町1丁目5-7 YOUビル 6A
電話番号
03-4500-8161
代表者名
永井陽右
上場
未上場
資本金
-
設立
2017年04月