SL技術の粋を集めた蒸気機関車1/10スケールが返礼品に登場!
福島市ふるさと納税年末リリース第9弾
福島市にある鉄道車両メーカー「協三工業株式会社」(以下、協三工業)。昭和15年の創業以来、鉄道車両や橋梁、特殊なクレーンなどの製造を行っています。約70年前から、鉄道会社やテーマパーク等に向けたSLや鉄道車両を手掛け、現在でもSLを製造できる国内唯一の企業と言われています。
そんな協三工業のSL製造技術を結集させた6トン蒸気機関車の10分の1スケールモデルが、福島市ふるさと納税の返礼品に登場しました!
そんな協三工業のSL製造技術を結集させた6トン蒸気機関車の10分の1スケールモデルが、福島市ふるさと納税の返礼品に登場しました!
■6トン蒸気機関車のミニサイズ模型が返礼品に
こちらが6トン蒸気機関車の10分の1スケールモデルの実物。外側の車両部分は実際のSLと同じ製造方法で造られています。運転席内の細かいパーツは3Dプリンタで再現されているそう。重さは約20キロほどで、全長約50㎝×高さ約25㎝(土台は含めません)。大人が手に持てるくらいのサイズなんだそうです。
こちらは現在製造中の5分の1スケールの模型。重さは約70~80キロ、全長約100㎝×高さ約50㎝です。(土台は含めません)5分の1スケールの模型も今後福島市へのふるさと納税返礼品のラインナップに加わる予定です。
■今年の福島市技能功労者表彰の表彰式で感じた手応え
加藤社長は、福島市のふるさと納税返礼品事業に参加しようと思ったきっかけの1つとして、今年11月に行われた福島市技能功労者表彰の表彰式でのエピソードを話してくれました。
加藤社長:
ありがたいことに弊社の社員の技術力が認められ、技能功労者表彰の表彰式に参加させていただくことになりました。通常、表彰式へは手がけた製品や作品などを持参するのですが、弊社の場合は鉄道車両やクレーンなど大きなものばかりで持参することができません。そこで、エントランスに展示していた10分の1スケールのSL車両を持って行ったのです。すると、思いのほか評判になりました。「飾れるサイズのSL模型は意外と需要があるのでは?」と手応えを感じました。
■溶接技術競技会の日本一がお二人も!長年培われてきた高い技術力
今回は、部外者立ち入り禁止・写真撮影禁止の工場内を特別に見せてもらうことができました。なんとこの工場では、全国溶接技術競技会で過去に日本一を獲られた方がお二人働いているそうです!
安斎常務:
弊社の工場で造っているものは、電気機関車や大型クレーンなど、ほとんどが特殊な技術を必要とする製造物。外注しようとしても「うちではできない」と断られてしまいます。成功ばかりではありませんでしたが、そのおかげでノウハウや技術力が蓄積されています。
協三工業の製造した鉄道車両やSLは、現在も全国の鉄道や公園、テーマパークなどで運行しています。もしかしたらあなたも一度は見たり乗ったりしたことがあるかも!?
■2013年の6トンSL製造で奇跡的に受け継がれた技術
協三工業は1991年(平成3年)にテーマパーク向けの蒸気機関車を製造したのを最後に、SLの製造を一時はストップしていました。そして東日本震災後の2011年(平成23年)12月、栃木県の那珂川清流鉄道保存会より、「6トンSLを造ってくれないか?」という依頼を受けます。
受注するかどうかを社内で話し合ったところ、
「社長、無理ですよ!設備はあっても、当時SL製造に関わっていた人達は皆退職してしまいました」
といった具合に、消極的な意見がほとんどでした。
ですが、加藤社長はこうも考えていました。
「今SLを造らなければ、SL技術が途絶えてしまう!」
SL製造の依頼をしてくださった方からもこんなメッセージが。
「震災や原発の被害で気持ちが沈んでるから、福島の人たちを元気づけるためにもやったらいいよ!」
そこで加藤社長は、当時若手のエースだった金子さんに「こういう話があるけどどうだ?」と持ちかけます。
金子さん「社長、おれやっち!(やりたい!)」
加藤社長「よっしゃ!」
こうして、社内の一大プロジェクトが始動。丸1年に及ぶSL製造がスタートしました。
SL製造に関して、当時の技術を知る人は一人もいなかったため、退職した職員に助っ人を依頼。超ハイレベル技術者たちが7人集結し、その中でも中心的人物が当時81才の工藤義章(よしあき)さんでした。1年間、毎日欠かさず足を運んで技術指導をしてくれたそうです。
加藤社長:
プロジェクト始動後に初めて工場を訪れた工藤さんは、普通の81才のおじいちゃんでした。「無理せず、座っていてくださいね」なんて椅子を用意したぐらいです。でも1カ月経つころには生き生きしだして、背筋はビシッと伸びて、目がらんらんとしていました!「技術者ってスゴイなぁ。昔取った杵柄だなぁ」と感心したものです。工藤さんがいなければSLは完成していませんでした。
作業も終盤、完成したSLを実際に走らせようと石炭を焚きましたが、最初は全く動かなかったそう。設計図通り造ったのにどうしても動かず、元技術者に電話をしてみると、「そこにバルブがあるだろう?触ってみろ」とのアドバイス。言われたとおりの場所を指先で優しくなでてみたら「動きました!」…なんて信じがたいエピソードもあったとのこと。
ディーゼル機関車や電気機関車は、設計図通りに造ればちゃんと動きます。でも蒸気機関車は、指先の感覚ひとつで動いたり止まったりする繊細な”生き物”のようなものなんだそうです。
■技術の継承を次世代へ!
こうして、約1年をかけて6トンSLが完成しました。影の立役者、助っ人の工藤さんは、SLの完成を見届けた後、約4年後にお亡くなりになったそうです。
加藤社長:
当時、SL製造に協力してくれた元職員はこの10年で次々と亡くなってしまいました。2011年が本当に、最後の最後のチャンスだったんです。その時に「やろう!」と決断していなければ、あらゆる技術が受け継がれないままでした。現在受注できているテーマパークSL用の新規ボイラー製造も受注できていなかったでしょう。
次世代に技術をどうやって伝えていくか。指先ひとつの感覚レベルの技術を継承していくのは容易いことではありません。加藤社長は、組織的問題として取り組みました。
「とにかくデータで全部残せ!」
先人たちの頭の中に入っていた作業は片っ端から書面や写真で残しファイリング。失敗したところも写真と動画で残しました。そうして先人たちの培ってきた技術を資産として大切に保存しています。
加藤社長:
それでも、ものづくりは「造ってナンボ」。造り続けないと残していけないものです。受注できなければそのうち指先の感覚は忘れてしまいます。ふるさと納税の返礼品として次の依頼をいただくことができれば、技術を次世代に受け継ぐチャンスも得ることができます。
最後に、SL担当の金子さんからメッセージをいただきました。
SL担当 金子さん:
SLはディーゼルや電気機関車などと違って手作業が多く、まともに動かないことも多い、奥の深い乗り物です。SLや鉄道ファンの方や、日本のSL技術を後世に残したいと思ってくださる方はもちろん、SLに興味がなかった方々にもSLのことを少しでも知ってもらえたら嬉しいです。
■本物のSLの受注製造も受付中!
協三工業では、ふるさと納税返礼品だけではなく、実際に線路を走らせることのできる6トン蒸気機関車の受注製造も受け付けています。SLや鉄道ファンの方、日本のSL技術を後世に残したい方、とにかく目立ちたい方などにおすすめです!
■返礼品情報紹介
①6トン蒸気機関車模型(1/10モデル) ※受注生産となります
≪寄付金額≫ 2,200,000円
≪寄付金額に含まれるもの≫SL模型(1/10モデル)、台座、送料
≪寄付サイト≫
(ふるさとチョイス)
https://www.furusato-tax.jp/product/detail/07201/21801621?copy_key=5483abab9f4d1409d55e865a30a4707e9fb1a46c
※その他、ふるなび、楽天ふるさと納税、さとふる、ANAでも受け付けています
②6トン蒸気機関車模型(1/5モデル)
今後、福島市観光ノート(https://www.f-kankou.jp/)等でお知らせします。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像