日本アルコン、6月の「白内障啓発月間」に向け、「アルコン白内障調査」の結果¹を発表

日本アルコン株式会社

・調査対象10か国で、71%の患者様が白内障手術後生活の質が向上したと回答。多焦点眼内レンズを選択した患者様においては81%とより高い傾向に
・白内障手術後、「ずっと」「頻繁に」眼鏡をかけている患者様は、減少
・国内外の50歳以上の生活者に視力が重要視され、白内障手術への投資意欲も高い一方で、日本人の白内障治療に関する理解度は、調査対象10か国の平均と比較し低い傾向に

日本アルコン株式会社(本社: 東京都港区、代表取締役社長:ステファン・アイゲンマン、以下「日本アルコン」)は、日本、ブラジル、中国、スペイン、イタリア、韓国、インド、アメリカ、ドイツおよびオーストラリアの10か国において実施した「白内障」に関する意識調査「アルコン白内障調査」(以下「本調査」)¹における日本の調査結果を、6月の「白内障啓発月間」に向け、発表しました。


白内障は、水晶体の濁りにより、視力に影響を与える眼疾患です。白内障が進行すると、水晶体が徐々に濁り、光を通す量が少なくなるため、見えにくくなります。白内障は治療可能な疾患です²。白内障は、濁った水晶体を取り除き、眼内レンズを挿入することで治療します。白内障手術は最も多く実施されている外科手術の一つであり、手術の成功率も非常に高く、大多数の患者様は術後に視力が改善します³。


日本では、多焦点眼内レンズを使用した白内障手術が、2020年4月より選定療養制度の適用対象となり、手術費用の一部が保険適応となったことで、多焦点眼内レンズを使用した白内障手術が選択しやすくなりました。日本アルコンでは、白内障の症状や治療について紹介する患者様向けサイト「わかる!白内障」( https://www.cataract-iol.jp/ )を公開しています。


本調査は、急速に高齢化が進む日本における白内障に関する見識を評価することを目的としています。本調査の対象者は、過去5年以内に白内障の診断を受けた50歳以上の白内障手術前後の患者様と、白内障と診断されず手術も受けていないグループを含む50歳以上の一般生活者です。


本調査の結果につきましては、以下をご覧ください。


「視力」は、加齢に関連する問題を考える上で重要な項目として、対象10か国すべての国でトップ3項目にランクイン。10市場平均では、2番目に重要視される結果に

「記憶力」「視力」「動きやすさ」などの一般的に加齢に関連する項目の自身にとっての重要度を聞いたところ、対象10か国すべての国でトップ3項目にランクインし(図1)、対象10か国の総合では、「視力」は、首位の「記憶力」と1ポイント差で2番目に重要視されていることがわかりました(図2)。日本においては、首位の「動きやすさ」、次点の「記憶力」に次ぐ、3番目に重要視されている項目として評価されました(図1)。また、回答者の属性別にみると、白内障の患者様に加え、まだ白内障診断を受けていない対象者においても、視力は重要視されていることがわかります(図3)。


(図1)

(図2)

(図3)


白内障手術への投資意欲は、日本においても10か国総合でも、9項目首位

「アンチエイジングのためのスキンケアや注射」、「脳を刺激する活動」、「白内障手術」など、若返りにつながると確信できるなら、お金を使うことを考える可能性がどの程度あるか尋ねたところ、日本においても、10か国総合においても「白内障手術」が首位となり(図4および5)、対象の国のすべてで3位以内にランクインしました。50代以上の多くが、白内障を身近な問題として捉えていることが明るみになる結果となりました。


(図4)

(図5)

日本人の白内障手術についての理解度や眼内レンズの選択肢についての認知は低いことが明るみに

白内障の有病率や調査対象者が視力の重要性を高く評価する調査結果にもかかわらず、白内障治療用の眼内レンズ(IOL)をインプラントする白内障手術を認知しているのは、50歳以上の日本人のわずか44%でした。さらに、患者様それぞれのニーズに即して、多焦点レンズや乱視用など数種類の眼内レンズから、インプラントする眼内レンズを選ぶことができることを知っている50歳以上の日本人の割合も半数以下(42%)となり、10か国平均と比較しても低い結果にとどまりました(図6)。
なお、白内障治療についての情報源として選ばれたのは、日本においても対象10か国総合においても「眼科医」が圧倒的首位となりました(図7)。この結果から、多くの人が、白内障罹患の際には、信頼のおける眼科医から白内障手術についての知識を得たいと考えていることがわかります。


(図6)


(図7)

白内障患者様が術後楽しみたいことトップ3は、国内外で、「読書」「電子機器の使用」「運転」

白内障治療の手術前の患者様に、白内障手術後に楽しみたいことを尋ねたところ、10か国総合では、1位「読書」、2位「電子機器の使用」、3位「運転」が上位に、国内でも、同様に「読書」と「電子機器の使用」が並んで同率1位に、「運転」が3位(図8)という結果となりました。


(図8)


多くの患者様が白内障手術後、生活の質や視力が向上したと回答。多焦点眼内レンズを選択した患者様では、その傾向がより高い結果に
白内障手術後の患者様の多くが、手術後の生活の質(日本の患者様の72%、調査対象10か国総合の77%)および視力(日本の患者様、調査対象10か国総合のそれぞれ87%)が向上したと回答(図9)しました。また、10か国総合のデータでは、多焦点眼内レンズを選択した患者様において手術後の生活の質が向上したと回答する割合(81%)が、単焦点眼内レンズを選択した患者様(74%)と比較し、高くなりました(図10)。


(図9)


(図10)


国内外で、白内障手術後「ずっと」または「頻繁に」眼鏡をかけている患者様は減少する結果に
白内障手術後の患者様に、白内障手術前後でどのような頻度で眼鏡をかけている(いた)か尋ねたところ、「ずっと」または「頻繁に」眼鏡をかけていると回答する患者様は、日本では術前が81%に対し術後が59%、対象10か国では術前が81%に対し、術後が45%と、白内障手術前後で大幅に減少する結果となりました(図11)。


(図11)


対象10か国のほとんどで、「術後に眼鏡が不要になる可能性のある眼内レンズに前向きにお金を払う」と回答する患者様が、「レンズを選ぶ際、費用は重要な要素である」と回答する患者様の割合を超える結果に

白内障患者様に、「術後に眼鏡が不要になる可能性のあるレンズに前向きにお金を払う」および「レンズを選ぶ際、費用は重要な要素である」ということにどの程度同意するかを尋ねたところ、対象10か国のうちほとんどで、「術後に眼鏡が不要になる可能性のあるレンズに前向きにお金を払う」(対象10か国総合では患者様の71%が同意)と回答する患者様が、「レンズを選ぶ際、費用は重要な要素である」(対象10か国総合では患者様の53%が同意)と回答する患者様を超える結果となりました(図12)。


(図12)


調査概要

調査方法:10分間のオンライン定量調査

対象期間:2023年3月~4月

対象人数:合計7,331人(白内障患者様:1,826人、白内障と診断されていない方:5,505人、10か国)

*日本 701人、ブラジル 700人、中国 701人、スペイン 575人、イタリア 701人、韓国 575人、インド 600人、アメリカ 1500人、ドイツ 702人、オーストラリア 575人

対象者:

1.白内障患者様 過去5年以内に白内障と診断された50歳以上の方のうち白内障手術前の方と白内障手術後の方(単焦点眼内レンズのインプラント手術を受けた方、多焦点眼内レンズのインプラント手術を受けた方)

2.白内障と診断されていない50歳以上の方

3.50歳以上の一般生活者 (白内障と診断された人と白内障と診断されていない方の両方)

*一般生活者データは、各国の50歳以上の白内障患者(手術前および手術後)の割合を表すように荷重処理されています。


医師のコメント:東京歯科大学水道橋病院 名誉教授・特任教授 ビッセン宮島弘子先生

今まで3万件以上の白内障手術を執刀させていただき、多くの患者様から視力が回復したことへの喜びの声をきいています。一方、見え方に不自由を感じていても眼科専門医の診察を受けない方、白内障と診断されても手術は怖いと考えている方が多いことを残念に思います。白内障は加齢現象なので、誰でも年齢を重ねれば経験することで、手術は2-3mmの傷口から濁った水晶体をとりだし、人工の水晶体(眼内レンズ)に取りかえる非常に完成度が高く安全なものです。さらに、眼内レンズの種類によって、今までの近視、遠視、乱視、さらに老眼が治せるのです。特に、選定療養として承認されている多焦点眼内レンズは、遠くから近くまで見えるレンズ設計になっており、眼鏡に頼らない生活の質の向上が望めます。費用は保険適用の白内障手術費に高機能レンズの差額分が自己負担として加わります。白内障手術は一生に一度、見え方を選択できる機会でもありますので、自分が手術後に望む生活スタイルにあった眼内レンズを眼科専門医と相談して選択することが重要です。


白内障治療に使用する眼内レンズの選択肢について:日本アルコン株式会社 代表取締役社長ステファン・アイゲンマン

白内障になると、白濁した水晶体の代わりに眼内レンズを挿入しますが、眼内レンズはあらかじめ設定した距離に焦点が合うようになっています。眼内レンズは、合わせる焦点の数によって、単焦点レンズ、2焦点レンズ、3焦点レンズ(3焦点自然視覚レンズ)、焦点深度拡張型自然視覚レンズ※などの種類に分類されます。


アルコンでは1,600人以上の従業員が研究開発に携わり、現在、100以上もの開発プロジェクトが進行しています。研究開発への投資は業界最高レベルで、2023年には8億2800万ドル以上の投資を行いました。「人々により良い視界を」もたらすため、白内障治療用眼内レンズにおいても、患者様の多様なニーズに対応した製品を展開してまいります。


※焦点深度拡張型レンズは焦点深度を拡張することで遠方から実用的な近方距離(細かい字を読む場合等に近方用の眼鏡が必要になる可能性があります。)まで切れ目なく見え、老眼になる前の自然な見え方に近いことから「焦点深度拡張型自然視覚レンズ」とも呼ばれています。




About Alcon

アルコンでは、全世界の国の人々の視力回復をサポートしています。75年以上の歴史を持つアイケアのグローバルリーダーとして、人々の視力を向上させ、生活を改善するための幅広い製品ポートフォリオを提供しています。白内障、緑内障、網膜疾患、屈折異常などの症状を抱える140カ国以上の2億6千万人以上の人々の生活に、当社の外科手術とビジョンケア製品が関わっています。25,000人以上の従業員が、革新的な製品、アイケア専門家とのパートナーシップ、質の高いアイケアへのアクセスを促進するプログラムを通じて、生活の質を高めています。

詳細はhttps://www.alcon.co.jp/をご覧ください。


References

1.    Alcon Data on File, 2023 Alcon Cataract Survey

2.    Centers for Disease Control and Prevention, Vision Health Initiative. Accessed June 2, 2022. https://www.cdc.gov/visionhealth/basics/ced/index.html

3.    National Institute for Health and Care Excellence, Cataracts in Adults: Management. Accessed June 2022.

すべての画像


ビジネスカテゴリ
医薬・製薬医療・病院
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

日本アルコン株式会社

4フォロワー

RSS
URL
http://www.alcon.co.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都港区虎ノ門1丁目23番1号 虎ノ門ヒルズ森タワー
電話番号
03-6899-5000
代表者名
ステファン・アイゲンマン(Stephan Eigenmann)
上場
海外市場
資本金
5億円
設立
1973年06月