2024年展望セミナー「消費と流通の今を捉え、先を読む2023-2024」10/19(木)開催、後日オンディマンド配信
https://www.dei.or.jp/seminar/seminar_231019
本セミナーは、長年流通業界を見続けてきた理事の根本重之が、来期・中期計画、チャネル戦略についてお考えの皆様向けに、注目すべき動向をわかりやすく解説し、今後取り組むべき課題へのヒントを提言するもので、3年ぶりの開催となります。
セミナーは3部構成で、第Ⅰ部で今後の消費、流通を考えるための基礎情報を整理し、2024年およびその後を展望します。第Ⅱ部では大手小売業の新たな展開を取り上げ、今後の小売競争の指針を得るとともに、メーカーの取り組みのあり方に関する示唆抽出を試みます。第Ⅲ部では、あらためて2024年の小売競争、またメーカーのチャネル戦略、営業の課題についてまとめます。
今回は、当日の会場開催、ライブ配信に加え、その後8日間にわたり視聴可能なオンディマンド配信もご提供します。
■開催概要
●会場開催+Web同時配信:10月19日(木)13:30~17:00
-会場:MEETING SPACE AP市ヶ谷(千代田区五番町1-10)
(JR、地下鉄市ヶ谷駅2、3番出口徒歩1分)
●録画オンディマンド配信:10月26日(木)~11月2日(木)
-上記期間中、土日・祝日を含め、1回視聴が可能です。
●報告者:(公財)流通経済研究所 理事/拓殖大学名誉教授 根本重之
●参加費:1名様につき38,000円(消費税別)
・参加費は、会場参加、Web同時配信、録画オンディマンド配信共通です。いずれか1つをお選びください。
●参加対象:食品、日用品、医薬品などを扱うメーカー、卸売業、小売業およびそれら企業をサポートする専門分野の企業の方々
※一部ご参加をお受けできない業種がございますこと、あらかじめご了承ください。
■プログラム
Ⅰ.2024年を考えるための基礎情報(13:30-14:40)
●人口動態・・・2024年は50歳以上が総人口の半分を超える年
-この年、団塊ジュニアはすべて50歳以上、団塊の世代はすべて75歳以上に
-世代アプローチと年代アプローチ
●食品小売市場と小売業態構造の2040年予測・・・流研長期予測の概要
-2020年からの20年間、食品小売市場は年率平均0.64%で縮小する
-スーパー、CVS、DGS、生協、ECの食品小売シェアの現状と予測の概要
●物価と消費の状況
-消費者物価、家計消費、実収入、企業物価などの推移
-名目値、実質値の差が拡大するところで各社実績をどう見るか
●新型コロナ感染症はどうなるか
-感染状況と消費の関係性は弱まるが、影響なしとはならない
-名古屋工業大学平田晃正教授の予測・・・2023年末-24年年初は第10波
●インバウンド訪日客の状況
-中国人はまだだが、19年比75%水準に回復してきた訪日客数
●2024年のスケジュール
-各月の主なスケジュールと周年
-大きな制度の変化:4月の改正労働基準法施行・ 物流、建設業界などの2024年問題
-パリ2024オリンピック・パラリンピック
・ 箱モノは作らず、開会式はセーヌ川を各国選手団が160艘の船でパレード
・ 競技場内ではペットボトル飲料、肉は売らない模様
-九州のTSMC、北海道のラピダス
●生成AIを含むAIの普及
Ⅱ.2024年に向けた小売競争戦略とメーカーの小売チャネル評価の視点(14:50―16:20)
●成長し、好業績を続けるのは出店と改装を続けるチェーン
-オーケー・・・首都圏での新立地への出店と関西市場進出
・ 23年、札ノ辻、銀座3丁目、立川高島屋SC、24年日本橋久松町、柏高島屋ステーションモールなど
・ 24年11月想定の関西1号店東大阪市高井田開店
-コストコが出店アクセルを踏み込む・・・沖縄はじめ5店出店計画
-コスモス薬品の出店は続く など
●首都圏トップの2社はそれぞれ強い
-首都圏・関東有力8社の全店・既存店売上高の状況
-ヤオコー・・・横綱相撲あるいは超優等生の展開
・ グロッサリーに加え生鮮の価格競争力も強化、惣菜は本格的なSPA化
・ QⅢには年度の売上・利益計画を超過達成、QⅣは翌年度の増収増益の準備
-ベルク・・・標準化の伝統の上に立ち、新しいこと、面白いことをどんどんやる
・ SMに来ない若い客を順次呼び込む斬新な販促展開
・ 最近はヤオコーと至近で競合する既存店を新業態クルベに改装なども
●地域に根差し、独自のビジネスモデルを磨くチェーンに注目
-SMで最高水準の業績を上げ続けるハローズ
・ 天井が高い600坪標準店、24時間営業などのビジネスモデルをブレずに磨く
・ 安さにこだわり、相乗積を重視-人口減が最も厳しい東北で生き残る体制構築を進める薬王堂
・ 販促を固定し、店舗への指示を減らすとコストが下がり、店のレベルが上がり、売上も増える
・ 物流コストでの競争優位を確立するため、日雑ルートに食品の物流を統合
●激動期を迎えたドラッグストア業界
-ココカラFの収益力を1年半で大きく高めたマツココ&Co.
・ 圧倒的に高い粗利率、食品非依存、利益志向の経営で連結営業利益率6.5%に
・ ID統合を果たし、OMOリテーラー路線を先駆ける
-同じアクティビストに株主提案を受けることになったツルハとクスリのアオキ
・ どちらもイオンが株をもつ
・ アオキは、業績回復、400坪の中型店ドラッグ&フード業態の構築もできた可能性
-踊り場を越えて次のビジネスモデル構築に進むウエルシア
・ 地域No.1の健康ステーションを目指し、たばこの販売もやめる
・ 松本社長はイオンの執行役ヘルス&ウエルネス担当を兼職
●大手3社揃って業績回復のコンビニ・・・なかでもファミマが健闘
-21年3月以降だと既存店売上高前年同月比増減率で対セブン25勝4敗で走るファミマ
・ 競争劣位にあることを十分認識したコミュニケーション戦略
・ 認知率が低ければそこにチャンス、まず認知率を高める仕掛けを十分にして攻める
●ID-POS、アプリ活用が業績を動かす
-22年度下期からの販促改革で既存店売上高前期比増減率を劇的に改善したスギ薬局
・ チラシ効率化、販促のアプリシフトで客数大幅減だが、それ以上の客単価大幅増実現
・ 消費者の購買履歴を踏まえたオファーは素朴なものでも効く模様
-SMでもID-POS活用の好事例が出始めた
・ 強いチェーンは社長がID-POSデータを読んでいる
・ ローカルチェーンも離反防止などで成果
●プライベート・ブランドの進化も業績を動かす
-セブンプレミアム、トップバリュ、CGC商品、コープ商品はそれぞれ進化しているか
-進化型1:ドンキの「情熱価格」
-進化型2:マツココ&Co.の「matsukiyo」・「matsukiyo LAB」
●EC、ネットスーパーの新たな動向
-新型コロナによる行動制限終了後も伸び続けるEC・・・全体、食料品、化粧品、医薬品の動向
-全国翌日納品体制を整えるアマゾン
-店舗起点、小商圏型のサンシモデルが収益力を高めている模様
-センター起点、大商圏型のイオン、グリーンビーンズをどう見るか など
Ⅲ.まとめと提言・・・2024年、2020年代後半に向けて考える(16:30-17:00)
●常に人口動態を見据え、今、何をすべきか考える
-人口減による既存店、既存商品の前年割れ常態化への対応
-当面Z世代を追うことも重要だが、高齢層、中年層を開拓し、LTVを高めることも
●物価の先行きは見通しがたいが、急性インフレ収束後は慢性インフレが基本シナリオ
-物価上昇過程でやるべきことをやっておく
-そして原材料価格下落への準備も
●認知、選好獲得力を十分に高め、勝てるプロモーションの準備を
-時を味方に・・・イベント、マクロ動向などに合わせた企画をこれまでとは違うレベルで
-上位企業、競合企業に負けない力強いメッセージを
-小さな顧客セグメントに刺さり、新規顧客を獲得できる企画も
●POS、表計算だけの時代を終わらせ、新たな力を現場につける
-RPA、ローコード、ノーコード、生成AIなどを取り入れ、従業員の力をつける
-ID-POS活用を進める・・・新規顧客獲得、ランクアップ、離脱防止などの基本的なことを行う
●小売業はPB、オリジナル商品を進化させたい
-進化させ、競争力を強化しないと陳腐化する
-PBのマーケティング、デザイン面での進化も
●メーカーは、小売段階の業績格差の拡大、M&Aの進行も踏まえ、チャネル政策、営業政策を再検討
-人口減による市場の縮小に耐えられないチェーンが出てくる
-勝ち組への取引依存度が上昇するリスクにも注意
-ECを使ったオリジナル・チャネルの強化も課題 など
※今後新たに発生する動向等を取り入れて考えてまいりますので、上記プログラムには一定の変更が生ずる可能性がありますこと、ご了解下さい。
■詳細・お申し込みはこちらから
https://www.dei.or.jp/seminar/seminar_231019
■お問い合わせはこちらへ
公益財団法人 流通経済研究所
担当:松坂、後藤
住所:〒102-0074 東京都千代田区九段南4-8-21 山脇ビル10階
電話:03-5213-4532