Autodesk社と協力し日本を含む世界4か国の3Dプリンタ展に出展
~Autodeskソフトウェア × Mimaki 3Dプリンタで創るフルカラーの世界を提案~
コンセプト
1.メディア&エンターテイメント業界に向け「キャラクターの商品化における関係者との意思疎通」の提案
カナダ・Nilian Studios社によるゲームやアニメーションのフィギュア製作。AutodeskソフトウェアとMimaki 「3DUJ-553」を活用した、オリジナルフィギュアの製作やプレゼンテーションへの応用。
2.設計・製造業界に向け「設計技術の可視化による最適案の導出」の提案
米・Autodesk社ボストンテクノロジーセンターによるプロダクトデザイン模型製作。レーシングカーチーム・Stewart-Haas Racing用に設計したブレーキペダルの内部構造をMimaki「3DUJ-553」による3D造形で可視化。
3.建築・土木エンジニアリング業界に向け「建設工事計画の可視化による関係者との合意形成」の提案
日本・復建調査設計株式会社による建築・土木設計の模型製作。AutodeskのBIM/CIMを利用した3Dデータ統合管理やDX(デジタルトランスフォーメーション)推進によって建設業界が抱える課題の解決を推進。住民や関係者との合意形成に、Mimaki 「3DUJ-553」を用いた土木模型を活用。
出展する展示会場
・北米:RAPID+TCT 2023(米・シカゴ) :2023年5月2日~4日
・欧州:Rapid Tech 3D(独・エアフルト) :2023年5月9日~11日
・日本:EDIX東京(日本・東京) :2023年5月10日~12日
・欧州:TCT 3SIXTY 2023(英・バーミンガム) :2023年6月7日~8日
・日本:次世代3Dプリンタ展/日本ものづくりワールド(日本・東京):2023年6月22日~24日
図1.2023年春に出展予定の展示会
当社では、引き続き「新しさと違い」を経営ビジョンに掲げ、常に新たな技術革新を目指し、お客様に新たな価値を創出する開発型企業として邁進してまいります。
◎3つのコンセプトの活用事例
1.メディア&エンターテイメント業界:ゲーム、アニメーションのフィギュア製作
Nilian Studiosはゲームやアニメの名シーンを切り取り、キャラクターを現実世界に呼び出しました!
<AutodeskソフトウェアとMimaki 3DUJ-553を活用し、オリジナルフィギュア製作やプレゼンテーションに応用します>
【3DUJ-553活用事例:Nilian Studios(カナダ・オンタリオ州)】
Nilian Studiosはアニメーション、ゲーム制作会社です。同社は、見る人を魅了する高品質な2D、3Dアニメーション、コンセプトデザインの制作や、オリジナルのゲームIP開発も行っています。そんな同社ではAutodesk「Maya」と「3ds Max」を導入し、アニメーションの構想段階のアニマティックから、3Dモデリング、テクスチャマッピング、リギング、アニメーション、最終的なレンダリングまで制作工程のあらゆる場面で使用しています。
今回、同社は「3DUJ-553」を活用しゲームやアニメの作中で動き回るキャラクターをフルカラー3Dプリントし、フィギュア製作しました。(図2.3.4)
従来、このようなフィギュアを小ロット製作するためには、粘土を手作業で成形する方法や、3Dモデルデータを単色の3Dプリンタで造形する方法があり、いずれにしても後工程で手作業による着色も必要です。もしくは、大量生産されているフィギュアの製作方法と同様に、高額な金型/着色工程の生産ラインが必要となり、そのための初期投資費用を回収するためには、一般的には数千個以上の大量生産をする必要があり、完成するまでには数カ月間の納期も必要になります。
Mimaki 3DUJシリーズは、3Dモデルの複雑な形状と色をそのまま再現できることが大きな特長であり、他の生産方法では困難である小ロット生産を合理的なコスト、納期で行うことができます。
Nilian StudiosのデザイナーAli Chenari氏は、デザインしたキャラクターが3Dプリントされたものを見た時の感想を語ります。「自分がデザインしたキャラクターが現実世界に形になり、とてもうれしいです。これは単なる1つのコレクションフィギュアとしての価値だけではなく、私たちのようなアニメーションスタジオではキャラクターを商品化する際に関係者と意思疎通を図るための手段や、プロデューサーに新しい作品の企画提案をする際にも有効活用できるでしょう。また、3DモデルキャラクターのNFTアートでも3Dプリンタで小ロット生産できると、データと実物を組み合わせて提案できることは魅力的だと感じます」
「社内でも、キャラクターデザインの初期段階で1度3Dプリントし、実際に手に取りながら眺めてみることで、キャラクターデザインを完成させるために迅速で正確な検討手段になり得ると感じました。そうすると、近い将来には、多くの企業が3Dプリンタを所有する世の中になるでしょう」
Mimakiグローバルマーケティング部門の横関は、3Dプリンタを購入することが難しい個人の3次元コンピュータグラフィックス(以下3DCG)デザイナーに対してもフルカラー3Dプリンタの活用を提案します。「3DUJシリーズは、すでに世界各地の3Dプリント出力サービス会社にも導入されています。それらのサービスを活用することで、お客様のデザインを1つだけ形にすることも可能で、コレクションやプレゼンテーションなどの目的で実際に活用できるチャンスは広がっています」
図2.Nilian Studiosが制作した、ゲーム「DarkGlamor」のトレーラー映像
図3.「DarkGlamor」の3Dモデル(左:3DCGモデル、右:3Dプリントモデル)
図4.アニメキャラクターの3Dモデル(左:3DCGモデル、右:3Dプリントモデル)
2.設計、製造業界:プロダクトデザイン模型製作(設計の可視化模型)
Stewart-Haas RacingはAutodeskと提携し、Fusion360のジェネレーティブデザイン技術で加速させる!
<Autodeskは設計したブレーキペダルの内部構造をMimaki 3DUJ-553により可視化することを実現しました>
【3DUJ-553導入事例:Autodesk ボストンテクノロジ―センター】
カーレースチームは、より多くのレースに勝利するために、車の安全性、パフォーマンス、軽量化を改良するために常に新しい設計・生産技術を模索しています。
そしてStewart-Haas RacingはAutodeskとの提携により、トップドライバー「コールカスター氏」が乗るフォード「マスタング」の最も重要な部品の1つであるブレーキペダルの軽量化をFusion360の「ジェネレーティブデザイン」機能により実現しました。
ジェネレーティブデザインとは、人工知能を活用した設計検討プロセス技術です。設計者は、設計目標とともに機能、空間条件、材料、製造方法、コストなどのパラメーターを設定すると、Fusion360は可能性のある解決策を導きながら、その設計案を素早く生成します。そして、ソフトウェアはテストプロセスを反復しながら「どの設計案が成功し、失敗するのか」を学習しながら最適案を導き出すことができます。(図5)
結果として、新たに設計したブレーキペダルは、Fusion360で3Dプリントするためのサポート材構造の設定やスライス処理まで行われた後に、金属材料の3Dプリンタで製造され、ドライブコース3000周相当のブレーキ動作に耐えることを条件に、重量を32%削減し、剛性も50%向上させることができました。(図6)
今回、Autodeskは、ボストンのテクノロジーセンターに設置しているMimaki 3DUJ-553で、上記のブレーキペダルについて、複雑な内部構造を可視化するための模型を製作しました。そして、3Dプリント用のデータはMimaki 3DUJシリーズに対応したNetfabb Premiumにより作成されました。(図7)
Autodeskによると「もちろんソフトウェアの画面でもモデルを断面表示し、3Dビューで透過させて見せることもできます。しかし実物の模型をクリアと色でパーツを分けながら見やすい状態で作ることができると、構造を理解するためにとても役に立ちます」
Mimakiグローバルマーケティング部門のMatthewは、展望について語ります。「今後、設計開発の現場では、Fusion360のようなソフトウェアにより、今まで人々の頭脳では考えることが難しかった複雑な形状により、様々な機能目標を達成することができるようになるでしょう。そのようなときには、今回のように”設計構造の可視化模型”があれば、設計者だけではなく、社内や社外に向けたプレゼンテーションなど周囲の人々にも正しく理解を得られるようになり、プロジェクトを実現させるためにフルカラー3Dプリンタは貢献できることでしょう」
図5.ジェネレーティブデザインによるブレーキペダル設計案
図6.設計案の中から実際に採用されたブレーキペダル
図7.Mimaki 3DUJ-553で製作された「設計技術の可視化模型」
(左:3Dプリントモデル、右:Netfabb Premium画面)
3.建築、土木エンジニアリング業界:建築、土木設計の模型製作
復建調査設計株式会社は、BIM/CIMによる3Dデータ統合管理、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進により建設業界が抱える課題解決に取り組みます。
<Mimaki 3DUJ-553を導入し、土木模型を活用した住民や関係者との合意形成に役立てられています>
【3DUJ-553導入事例:復建調査設計株式会社】
昨今の日本の建設業界では「労働力不足の解消」、「長時間労働の改善」、「担い手の確保」などの労働環境の改善が急務であり、デジタル技術を活用した生産システム全般の見直しが課題になっています。 国土交通省でも建設業界の「インフラ分野のDX」を推進しており、データとデジタル技術を活用して、業務や組織、プロセス、働き方を改革し、インフラへの国民理解を促進すると共に、安全・安心で豊かな生活を実現させることに力を入れています。
そして、DXを具体的に推進するためには、BIM/CIM(Building Information Modeling/ Construction Information Modeling) と呼ばれる、「企画、調査、計画、設計、施工、管理、維持管理」の各工程に携わる関係者が3Dデータを中心に情報共有し、運用させるためのシステムの導入及び人材育成が重要となります。(図8)
日本の復建調査設計株式会社は2013年から「CIM推進室」を立上げ、積極的にDX推進してきた建設コンサルタント会社です。2022年1月には経済産業省による「DX認定」を同業社の中でも先駆けて取得しました。
そんな同社は、BIM/CIMソフトウェアにAutodeskの「AECコレクション」を採用しています。そして設計した3Dデータから模型を製作する際にフルカラー3Dプリンタを活用しています。
同社によると「BIM/CIMソフトウェアは他社も調べましたが、Autodeskは3次元空間の中でモデルを検証しやすく、ソフトウェアの機能がとても豊富にあるため、使いこなせばより多くのことができる汎用性があることが魅力です」また、フルカラー3Dプリンタに関しては「建設事業の計画、設計段階で模型を用意すると、特に周辺住民に説明する場面で役に立ちます。複数の人々が模型を取り囲み、同時に指を差しながら意見を交わすことができると、合意形成を図るのに大きなメリットとなります。2021年にはMimaki 3DUJ-553を導入し、これまで使用していた石膏方式のフルカラー3Dプリンタでは難しかった、細かい形状が表現できるようになり、さらにクリアインクで壊れないように覆うことも可能になったため、満足しています」(図9.10.11)
さらに「3DUJ-553は3Dスキャンデータの再現性が高いため、文化財や取り壊し予定の建物等のアーカイブ、レプリカ、ミニチュアの製作にも応用が可能となり、そのような提案もできることがフルカラー3Dプリンタを所有する会社のステータスにもなります」と、今後の展望についても語ります。
図8.建設業界でのBIM/CIM推進のイメージ
*各関係者がバラバラな手法で管理していた情報をデータ連携することで、変更点なども効率よく情報共有し追従することができるシステム
図9.高速道路設計の1/1100模型
図10.海岸堤防設計の1/100模型
図11.3Dプリンタで出力した模型を活用し、地元住民説明会を行う様子
Autodesk, Inc.について (本拠地 アメリカ:カリフォルニア州)
■会社概要
Autodeskは、世界の設計と製造方法を改善させようとしています。同社のテクノロジーは「建築、土木エンジニアリング」、「製品設計および製造」、「メディアおよびエンターテイメント」にまで及び、あらゆる分野のイノベーターが大小の課題を解決できるよう支援しています。環境に配慮された建物から、スマートな製品、魅力的な大ヒット映像作品まで、Autodeskのソフトウェアは、お客様がデザインし、全ての人にとってより良い世界を作るために役に立てられています。
Nilian Studiosについて (本拠地 カナダ:オンタリオ州)
■事業内容
キャラクターデザイン、アニメーション等の制作会社。
所属するAli Chenari氏は、アニメーション業界で18年以上働いており、需要歴のあるアートディレクター、CG/3Dイラストレーターであり、Autodeskの「AREA Artist of the year」にも選出されました。
■活用しているAutodeskソフトウェア
・Maya
・3ds Max など
構想段階のアニマティックから、3Dモデリング、リギング、アニメーション、最終的なレンダリングまでアニメーション制作のあらゆる工程で使用。
Stewart-Haas Racing について (本拠地 アメリカ:ノースカロライナ州)
■レースチームについて
スチュワート ハース レーシングは、NASCAR 殿堂入りメンバーのトニー・スチュワート氏とジーン・ハース氏によって 2009 年に設立されました。
Stewart が登場する前、Haas CNC Racing は 2002 年からNASCARに参戦しています。このチームは、これまでに2つのドライバーズ チャンピオンシップと、レースで65勝を達成しています。
■ブレーキペダルの開発に使用されたAutodeskソフトウェア
・Fusion360(設計、検証) など
・Netfabb Premium(3Dプリント用データ作成)
復建調査設計株式会社について (本拠地 日本:広島県)
■事業内容
・土木事業に関する建設コンサルタント及び施工管理業務
・地質または土質の調査、試験、計測および解析
・土地、工作物、海洋の測量及び空中写真による測量、並びに補償コンサルタント業務
・環境に関する調査、企画、設計、監理
・土木工事業、とび・土木工事事業及びさく井工事業
・労働者派遣業
・前各号に関連するリース業及びレンタル業
・前各号に附帯する一切の業務
■活用しているAutodeskソフトウェア:AECコレクション
3Dプリントで使用したソフト
・Civil3D(設計)
・Infraworks(データ統合) など
株式会社ミマキエンジニアリングについて
ミマキエンジニアリングは、産業⽤インクジェットプリンタ、カッティングプロッタ、3Dプリンタおよびそのインク、ソフトウェアの開発・製造・販売・保守を⾏っています。サイングラフィックス、インダストリアルプロダクツ、テキスタイルアパレルの市場に向け、プリント工程のトータルソリューションを提供することにより、お客様に常に「新しさと違い」をお届けするイノベーターを目指しています。
企業・IRサイト: https://ir.mimaki.com/
製品サイト: https://japan.mimaki.com/
■フルカラー3Dプリンタ製品
3DUJ-553: https://japan.mimaki.com/product/3d/3d-inkjet/3duj-553/
3DUJ-2207: https://japan.mimaki.com/product/3d/3d-inkjet/3duj-2207/
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