リアルテックファンド、センサーの力で製造業の苦役解消を目指す熊本大学発ベンチャーCASTへの出資を実施
リアルテックホールディングス株式会社(所在地:東京都墨田区、代表:丸幸弘、永田 暁彦)が運営するリアルテックファンド*は、熊本大学発ベンチャーである株式会社CAST(本社:熊本県熊本市、代表取締役:中妻 啓、以下「CAST社」)へ投資を実施したことをお知らせ致します。CAST社は今回の調達資金をもとに、独自開発センサーによる常時モニタリングシステムの研究開発と実証を進め、製造業界の苦役解消の実現を目指します。
■企業概要
製造業の工場現場では漏洩事故件数が年々増加しています。工場老朽化や働き手の高齢化により目が行き届かない環境が存在し、事故原因の半分は維持管理不十分・監視不十分によるものです。検査においてヒトが過酷な環境の中でセンサーを手で持って回っている現状に対し、CASTセンサーでの常時モニタリングを実現すれば、工場の事故防止率は格段に高まり、価値稼働時間(実際に製品を作り出した時間)や設備寿命の向上にも繋がると考えています。
CASTセンサーは共同創業者である小林牧子技術顧問が発明したゾルゲル複合体圧電デバイスをベースに熊本大学で改良を重ね、ゾルゲルスプレー法だからこそ製造可能な、「耐熱・フレキシブル・薄型」という特性を持った超音波センサーです。このあらゆる場所に取り付けることが出来る「つけっぱなし」配管モニタリングセンサーで、製造業界の苦役(危険な場所で、センサーを手に持ちヒトが検査をして回る)を解消致します。
■資金調達の目的と使途
本ラウンドは肥銀キャピタルとの共同出資です。CAST社は現在、CASTセンサーの製品設計は完了しており、量産化と販売促進を目指しています。今回の資金調達で得た資金により、CASTセンサーによる常時モニタリング実証先を確保し、モニタリングシステム開発・設置・運用を行います。
■担当者コメント
「センサーの力で製造業そのものを変えたい」。中妻社長のビジョンに強く感銘を受けました。
また、CAST社の開発したセンサーは産業用センサー以外の他用途展開も可能であり、「非鉛」製造法により環境に優しいセンサーとしても市場シェア急拡大のポテンシャルを有し、世界に大きなインパクトを与える事が出来ると信じています。
CAST社は熊本県を起点に、昔ながらの工場の概念を覆す「グローカルディープテックベンチャー」です。今回の出資を通じて、地域金融機関様などとの連携を推進し、日本の地域から世界の課題解決を目指して、一層の支援をして参ります。
(リアルテックホールディングス株式会社 グロースマネージャー 福田裕士)
*正式名称:「リアルテックファンド3号投資事業有限責任組合(通称:「グローカルディープテックファンド」)
■株式会社CASTについて
- 設立年月:2019年9月
- 所在地:熊本県熊本市中央区黒髪2-39-1 (熊本大学内)
- 代表者:中妻 啓
- 資本金:1,999万円
- 事業内容:センサーおよび周辺機器・ソフトウェアの研究・開発・製造・販売
- 公式サイト:https://cast-sensing.com/
- 出資時期:2022年3月
■リアルテックファンドについて
地球や人類の課題解決に資する革新的テクノロジーを有するスタートアップ(リアルテックベンチャー)への投資育成を行うベンチャーキャピタルファンドです。国内外の政府・企業・自治体と密に連携し、技術の社会実装を最速・最大化させるためにフルハンズオンで支援を行っています。これまで200億円以上を運用し、国内外のスタートアップ60社以上に投資しています。 2021年には、ディープテック領域に投資するファンドとしては日本で初めてのインパクト投資ファンドを設立しました。
■リアルテックホールディングスについて
地球や人類の課題解決に資する革新的テクノロジー(リアルテック)の社会実装を目指して創設された、株式会社ユーグレナと株式会社リバネスの合弁企業です。研究開発型スタートアップとして幾多の困難を乗り越えてきたユーグレナと、研究から技術の社会実装への包括的な支援を行うリバネスの知見を活かし、投資育成などの事業を行っています。
HP: https://www.realtech.holdings
<お問い合わせ先>
リアルテックホールディングス株式会社
広報担当:成田
https://www.realtech.holdings/contact
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