東大IPC、HarvestX株式会社への追加出資を決定

東大IPCはAOI1号ファンドから、果菜類の植物工場における完全自動栽培の実現を目指すHarvestX株式会社に対して5,000万円の追加出資を決定しました。

東大IPC

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社は、東大関連ベンチャーで、世界で初めてロボットによるイチゴの受粉の実証に成功したHarvestX株式会社に対して5,000万円の追加出資を決定しました。今回の出資は、株式会社ディープコアとの共同出資となります。


東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 大泉克彦、以下「東大IPC」)が運営するオープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合(以下「AOI1号ファンド」)は、東大関連ベンチャーで果菜類の植物工場における完全自動栽培の実現を目指すHarvestX株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:市川友貴、以下「HarvestX」)に対して、5,000万円の追加出資を決定しました。
今回の出資は、株式会社ディープコアが運営する「DEEPCORE TOKYO 2号投資事業有限責任組合」との共同出資となります。

 

世界で初めてロボットによるイチゴの受粉の実証に成功、プロトタイプ開発を強化
 
食糧問題や農業就業人口の減少、また食の衛生面・安全に対する関心の高まりとともに植物工場の市場に注目が集まっています。レタスなどの葉物類の植物工場が展開を広げる一方で、イチゴのような果実類の生産のためにはミツバチを媒介とした虫媒受粉もしくは人の手による授粉が必要で、収量の不安定さ、高コスト、ミツバチの短いサイクルでの使い捨てが課題となっています。

HarvestXはミツバチに代わるロボットを活用した授粉技術の開発に取り組み、世界で初めてロボットによるイチゴの授粉の実証に成功しました。現在は社内の研究施設「HarvestX Lab」に植物工場と同等の栽培設備を導入し、植物工場事業会社での授粉ロボットおよびソフトウェアシステムの実証実験に向けたプロトタイプの開発を進めています。
 

(写真:​HarvestXの研究施設「HarvestX Lab」)

東大IPCは第3回「1stRound」(※1)でHarvestXを会社設立前に採択、会社の立ち上げ支援や事業計画策定などを支援、植物工場を展開する企業との協業体制も確立した後、2021年1月の出資から支援してきました。同社の実証実験に向けたハードウェア・ソフトウェアの開発、および実際の植物工場での実証実験を通じてオペレーションの検証やさらなる授粉精度の向上を支援すべく、その先の製品バージョンのベータリリース実現に向けて追加投資を決定しました。

同社では、徳山工業高等専門学校と提携し、日本初の取り組みとして高専内に徳山事業所を開設して授粉・収穫用ロボットの共同研究を行います。

持続可能な農業の実現に寄与すべく、2025年のいちごのロボットによる自動栽培実現に向けて今後も開発の加速を目指していきます。
 

(写真:HarvestXの開発するイチゴ自動授粉ロボット)
 
HarvestX株式会社 代表取締役 市川友貴 コメント

前回に続き、本ラウンドでも出資頂けたこと大変嬉しく思います。
我々はこの一年、社内の研究施設にて授粉ロボットの実証を行い、ハチを超える授粉精度とその技術を確立しました。
今回調達した資金をもとに、ハチの代替として授粉ロボットの価値をより高めること、製品として世に送り出すための開発に注力していく所存です。
HarvestXは、未来の世代に今ある豊かな食文化を継承するため、授粉ロボットをはじめとした植物工場の自動化ソリューションを提供して参ります。

 
東大 IPC 古川圭祐  コメント

前回ラウンドに引き続き、出資させて頂くことになりました。事業に対する熱量は引き続き高く、また製品開発や事業開発も進んでおり、モノづくり起業として面白い段階に入ってきました。間違いなくグローバルに勝負できる企業です。これからも全力でご支援して参ります。

(※1)各業界のリーディングカンパニーがパートナー企業として参加する東大IPCが主催するコンソーシアム型のインキュベーションプログラム
https://www.1stround.jp/



日本のオープンイノベーション活動の発展寄与を目指すAOI1号ファンド

AOI1号ファンドは、東京大学周辺でのオープンイノベーション活動の推進を目的とし、「企業とアカデミアとの連携によるベンチャーの育成・投資」というコンセプトで2020年に組成されました。本ファンドでは、各業界のリーディングカンパニーと連携した新会社設立やカーブアウトベンチャー、および彼らのアセットを有効活用するベンチャーへの投資を通じ、新たな分野におけるオープンイノベーションの成功事例創出を目指します。

東大IPC は、今後も、東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展およびそれを通じた世界のイノベーションを加速するため、ベンチャーキャピタルやオープンイノベーションを推進する企業との様々な連携を通じ、アカデミアの生み出す学術・研究成果を活用するベンチャーの創出、育成および投資を進めていきます。


HarvestX株式会社について
会社名  HarvestX株式会社(HarvestX Inc.)
代表者  代表取締役 市川友貴
所在地  東京都文京区本郷7丁目3−1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ355
事業内容 農業機器の開発・販売
設立   2020年8月
URL   https://harvestx.jp/ja/

 
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)について
概要     東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展を目指す投資事業会社
設立   2016年1月
株主   国立大学法人東京大学(100%)
所在地  東京都文京区本郷7丁目3−1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
代表者  代表取締役社長 大泉克彦
URL     https://www.utokyo-ipc.co.jp/

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

URL
https://www.utokyo-ipc.co.jp/
業種
金融・保険業
本社所在地
東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
電話番号
03-3830-0200
代表者名
植田浩輔
上場
未上場
資本金
9000万円
設立
2016年01月