人工衛星用アンテナシェア事業のインフォステラ|北海道大樹町の地上局サイトに2基目のアンテナを設置
ー北海道スペースポートへの宇宙関連施設の集積進展ー
HOSPO周辺に宇宙関連設備の集積がさらに進むこととなり、「北海道に、宇宙版シリコンバレーをつくる」というHOSPOのビジョン実現に向けて大きく前進しました。大樹町とSPACE COTANは、引き続き航空宇宙関連産業の誘致やビジネス創出、宇宙産業による地方創生を推進してまいります。
*1:自社調べ。2021年4月アジアにおける宇宙港を調査
米国の衛星通信事業者2社が設置依頼|アンテナシェアサービス「StellarStation」でも活用
インフォステラは世界中のアンテナをシェアリング可能にする、柔軟性と拡張性に優れたクラウドベースのプラットフォーム「StellarStation」を運営しています。このサービスでは、衛星運用者は一度のセットアップで世界中のアンテナにアクセスでき、人工衛星とのタイムリーな通信や制御が可能となり安定性が高まる他、自社での設備投資コストの削減が可能となります。また、アンテナのオーナーは他の衛星通信事業者に貸し出すことで非稼働時間を有効活用できます。
インフォステラは2022年10月、大樹町内の旧生花小学校跡地で、アンテナを設置・運用する地上局サイト「大樹サイト」を同社として初めて開設、米国の衛星通信事業者2社の依頼を受け、同年11月にアンテナを1基(直径3m)設置しており、2023年3月に2基目のアンテナ(直径7.3m)を完成させました。このアンテナはStellarStationでも活用される予定です。
アンテナは、40年を超える衛星通信事業の経験と知識を持つ株式会社理経(本社:東京都、代表取締役社長:猪坂哲)が施工しました。
低軌道の人工衛星との通信に適した地の利を持つ北海道大樹町
人工衛星によるインターネット通信の普及、衛星データを活用したあらゆる産業の効率化などが進み、衛星活用のニーズは世界的に高まっています。人工衛星運用者には、世界中のアンテナから衛星にアクセスしたいという需要があり、アジア太平洋地域をカバーできる日本への関心が高まっています。
中でも大樹町は、あらゆる軌道傾斜角の衛星追跡アンテナを設置するのに最適な場所で、特に近年需要が高まっている低軌道衛星(LEO)にとって魅力的な場所であるため、インフォステラの地上局サイトを置く場所に選定されました。
■株式会社 インフォステラ
代表者 :代表取締役CEO 倉原 直美(くらはら なおみ)
所在地 :東京都新宿区西新宿1-26-2 新宿野村ビル32階
事業概要:周回衛星向けGround Segment as a Service(GSaaS)プロバイダーです。地上局ネットワークを仮想化するクラウドプラットフォーム「StellarStation」を通じて、柔軟性と拡張性に優れた地上局ネットワークを提供しています。また、無線ライセンス取得や周波数調整業務など衛星運用に必要となる地上セグメント側の業務サポートを行っています。地上セグメント構築の難易度を下げることで、衛星を活用した新しいビジネスに取り組む企業様のミッション開発とサービス改善を支援します。
Website:https://www.infostellar.net/jp
■北海道大樹町
代表者 :町長 黒川 豊(くろかわ ゆたか)
所在地 :北海道広尾郡大樹町東本通33番地
町の概要:人口5,400人の一次産業が中心の町です。昭和59年の北海道大規模航空宇宙産業基地構想で航空宇宙基地の適地とされ、以降35年以上にわたり宇宙のまちづくりを推進しています。令和4年度に、小型人工衛星搭載ロケット発射場「Launch Complex-1(LC-1)」の建設に着手し、北海道スペースポートを核とした宇宙版シリコンバレーの形成を目指しています。
Website :https://www.town.taiki.hokkaido.jp
■SPACE COTAN株式会社
代表者 :代表取締役社長兼CEO 小田切 義憲(おだぎり よしのり)
所在地 :北海道広尾郡大樹町字芽武183番地
事業概要:北海道スペースポートの管理運営、整備資金調達支援、ロケット発射場設計、顧客開拓、PRなどHOSPOプロジェクト関連業務のほか、宇宙産業活性化事業を行っています。
Website:https://hokkaidospaceport.com
■北海道スペースポート(HOSPO)
HOSPOは、2021年4月に大樹町で本格稼働したアジア初の民間にひらかれた商業宇宙港です。大樹町はロケットを打上げる東と南に海が広がり、広大な土地による拡張性の高さなどの地理的優位性があることから、世界トップクラスの宇宙港の適地と言われ、約40年前から宇宙産業誘致を進めてきました。
大樹町とSPACE COTANは「北海道に、宇宙版シリコンバレーをつくる」というビジョン実現に向けて、ロケットやスペースプレーンの発射場・実験場を整え、世界の宇宙ビジネスを支えるインフラとして、ロケット開発や宇宙産業の発展に貢献します。また、宇宙産業を核とした地方創生、ビジネス創出を目指します。
現在は新たな人工衛星用ロケット発射場「LC-1」と滑走路の延伸工事を進めており、整備資金の一部は企業版ふるさと納税制度を活用しています。地域特性を活かした地方創生の取り組みで人口減少に歯止めがかかったことなどが評価され、大樹町は2022年度の企業版ふるさと納税制度の内閣府特命大臣表彰を受けました。
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