リバスタ、建設現場等のスマートメーターの電力データを活用し電力使用量・CO2排出量を算定・可視化可能なクラウドサービス「TansoMiru電力」を提供開始
~CO2排出量算定方法において第三者評価機関による妥当性評価を取得~
株式会社リバスタ(本社:東京都江東区、代表取締役:高橋巧、以下 当社)は、当社が設立時社員として参画する一般社団法人電力データ管理協会(本協会:東京都千代田区、代表理事:森川博之・柳瀬徹、以下 電力データ管理協会)との連携により、建設現場等のスマートメーター経由で得られる電力データを活用し(※1)、電力使用量および電力使用に伴うCO2排出量を算定・可視化可能なクラウドサービス「TansoMiru(タンソミル)電力」の提供を開始することをお知らせします。
また当社は、「TansoMiru電力」のCO2排出量算定方法において、第三者評価機関であるDNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:前田直樹、以下 DNV)から、ISO14064-3に基づいた妥当性評価を取得しました(※2)。「TansoMiru電力」を通じて算定・可視化されたCO2排出量を国際的なガイドライン等に基づいたデータとしてご利用いただけます。
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■背景
日本政府による2050年カーボンニュートラルの宣言を受け、脱炭素に向けた動きが加速する中、建設業界においては入札段階や工事成績評点(※3)で、施工時や竣工後の建築物においてCO2排出量の削減が評価され、加点につながる動きが生じています。また、建設会社からCO2排出量を開示し削減方針を示さないと、発注者であるデベロッパーから施工者として選ばれにくくなる状況も起きており、建設会社にとってCO2排出量の管理・削減は喫緊の課題です。
建設現場で発生するCO2排出量のうち、約2割を電力使用が占めています(※4)。CO2排出量削減に向けて正確な情報把握が求められる中、多くの建設現場では電気事業者の発行する検針票情報を転記する等の対応が発生し、担当者の業務負担が増大しています。さらに2024年4月からは建設業界においても時間外労働の上限規制が適用されており、CO2排出量の把握に際してより効率的な手法が求められています。
2020年6月の電気事業法改正に伴い、2023年10月より電気事業者以外の事業者も、送配電事業者が保有する電力データを本格的に活用できるようになりました。電力データ管理協会は経済産業省からの認定を受けており(※5)、電気のご契約者からの同意を事前に得られた場合、事業者が電力データ管理協会を介し、スマートメーターを経由して得られた電力データを有償で入手および利用することが可能です。電力データ管理協会は、全国に設置された8,000万台のスマートメーターから得られた電力データの提供を開始しており、スマートメーターの全国カバー率は昨年末に100%近くまで到達したと想定されています。
■「TansoMiru電力」の概要・特長
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「TansoMiru電力」は、電気のご契約者からの同意を事前にいただいた上で、当社が建設現場等のスマートメーター経由で取得された電力データを電力データ管理協会を通じて受領し、電力使用量および電力使用に伴うCO2排出量のデータを提供するサービスです。「TansoMiru電力」を導入いただくと、電力使用量および電力使用に伴うCO2排出量のデータを自動で取得できます。データは1カ月単位で入手でき、過去のデータを遡って取得することも可能です。
特長1:業務負担を大幅に軽減・作業ミス防止に貢献
国際的な温室効果ガス排出量の算定と報告の基準として開発された「GHGプロトコル」のScope 2(※6)算定のため、各建設現場における電力使用量のデータ収集・入力やCO2排出量の算定に膨大な工数が掛かっています。
「TansoMiru電力」を導入いただくことにより、電力使用量および電力使用に伴うCO2排出量を効率的に把握できます。「TansoMiru電力」上で回線を登録する際、小売電気事業者と合わせて電気契約プランもしくは環境メニューを選択いただくと、それに紐づくCO2排出係数(※7)が自動で設定されるため、従来算定にかかっていた業務負担を大幅に軽減することが可能です。データ入力の際の誤記・記載漏れ等をなくすことができ、正確性の高いデータを保有いただけます。なお、建設現場に限らず、事務所やオフィス等の電力使用量および電力使用に伴うCO2排出量も自動取得可能です。
特長2:妥当性評価を取得したデータを利用可能
「TansoMiru電力」のCO2排出量算定方法について、第三者評価機関であるDNVから、ISO14064-3に基づいた妥当性評価を取得しました。「TansoMiru電力」のデータは、国際的なガイドライン等に基づいた計算結果としてご利用いただけます。
■建設業の脱炭素経営支援に向けた当社のサービス展開
当社は、建設現場で発生するCO2排出量管理の標準化を目指し、2024年4月より建設業界に特化したCO2排出量の算定・可視化クラウドサービス「TansoMiru」を提供開始しました。「TansoMiru」は、これまでに「TansoMiru管理」「TansoMiru産廃」(※8)の2つを提供しており、このたび提供を開始する「TansoMiru電力」は3つ目のサービスです。
・「TansoMiru」サービスサイト https://www.tansomiru.jp/
「TansoMiru産廃」や「TansoMiru電力」では、産業廃棄物の収集運搬・処理時や電力使用時に発生するCO2排出量を自動で算定することができ、それらのサービスを「TansoMiru管理」と連携することにより、建設現場や支店、会社単位でCO2排出量を一元管理することが可能です。これにより各現場や支店単位でのCO2排出量を効率的に把握することができ、従来の業務負担を大幅に軽減します。
■今後の展開
今後も当社は、「TansoMiru」の各サービスの機能拡充を順次行い、建設現場におけるCO2排出量の算定・可視化支援に努めるとともに、建設業の脱炭素経営のさらなる推進と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
■関連リリース
・建設業界に特化した、CO₂排出量の算出・可視化クラウドサービス「TansoMiru」提供開始 ~ 第一弾として、CO₂排出量を一元管理できる「TansoMiru管理」を新たにリリース ~(2024年4月1日)
https://www.rvsta.co.jp/news/20240401/
・リバスタ、電力データの活用を目的に電力データ管理協会へ参画 ~ 電力データ管理協会が「認定電気使用者情報利用者等協会」の認定を取得 ~(2022年7月1日)
https://www.rvsta.co.jp/news/20220701/
■一般社団法人電力データ管理協会について
全国の電力データ(統計データ、同意のある個データ)の利用に向け、国の認定を受けた一般社団法人です。
(※1)スマートメーター:電気使用量をデジタルで計測する機能が搭載されているメーターです。ご利用には予め電気のご契約者からの同意をいただきます。
(※2)ISO14064-3:国際標準化機構(ISO)が定めた、GHG(温室効果ガス)算定の妥当性確認・検証に関するルールを定めたもの。
(※3)工事成績評点:一般的に公共工事で取り入れられており、発注者が竣工時に工事の出来栄えや施工状況等を総合的に評価する制度。
(※4)参考:一般社団法人日本建設業連合会 『2023年度CO2排出量調査報告書 詳細版』
(※5)参考:経済産業省 電力データ活用|資源エネルギー庁
(※6)Scope2:他社から供給される電気・熱・蒸気を自社で使用する際に生じる、間接的に排出される温室効果ガスのこと。
(※7)CO2排出係数:電力会社が電力を作り出す際にどの程度のCO2を排出するかを示すもので、各企業が自社のCO2排出量を算定するために必要となる数値です。「CO2排出量=自社の電気使用量(kWh)×電気を購入した電力会社のCO2排出係数(t-CO2/kWh)」で計算できます。電力会社のCO2排出係数は、環境省『算定方法・排出係数一覧』のページまたは該当企業のウェブサイトで確認できます。なお、環境省の『電気事業者別排出係数一覧』(電気事業者名や環境メニューごとの調整後排出係数などが記載されています)は例年1月頃までに公表され、それを基に当社にて各電気契約プランおよび環境メニューのCO2排出係数を「TansoMiru電力」に登録します。
(※8)「TansoMiru産廃」のご利用には、電子マニフェストサービス「e-reverse.com」を別途ご契約いただく必要がございます。
■リバスタについて
株式会社リバスタは、【「つくる」の現場から、世界を変える。】のミッションのもと、建設業界が抱えるさまざまな課題をICTで解決するため、お客様に寄り添い共に創造する姿勢で、幅広いソリューションを提供しています。電子マニフェストサービス「e-reverse.com」や建設現場施工管理サービス「Buildee」、建設現場ICT機器ソリューション「BANKEN」などは、1万社を超えるお客様にご利用いただいており、建設現場の生産性向上に貢献しています。また、建設現場のCO₂算定サービス「TansoMiru」や、建設技能者向けポイントサービス「ビルダーズポイント」、施工管理業務の標準化、ノウハウ継承を支援するサービス「GENBATON」の提供を通じ、脱炭素化や労働環境などの課題改善も支援することで、サステナブルな社会の実現を目指します。
会社名:株式会社リバスタ
代表者:代表取締役 高橋巧
所在地:東京都江東区豊洲5-6-36 豊洲プライムスクエア9F
資本金:1億円
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