第9回アフリカ開発会議(TICAD)が横浜で閉幕 − グローバルな課題解決におけるアフリカの主導的役割へのコミットメントを表明

横浜発 – 第9回アフリカ開発会議(TICAD)が横浜で閉幕しました。アフリカを支援の対象ではなく、グローバルな課題解決の推進者、そして共創者として位置づける姿勢が改めて確認されました。「革新的な課題解決策の共創」というテーマのもと、各国首脳や関係者は、包摂的で持続可能かつ強靭な開発を通じた変革の加速を誓いました。
TICADの30年にわたる歴史の節目となる今回の会議では、初めて若者主導による宣言と行動計画が発表され、本会議で正式に認められました。この革新により、TICAD9は次世代を中心に据えた未来志向の共創プラットフォームへと進化しました。UNDPおよびパートナー団体は、若者の声をTICADプロセスに反映させるための日本政府の先見的なビジョン、力強いリーダーシップ、そして惜しみない支援に対し、深い敬意と感謝の意を表しました。
国連開発計画(UNDP)は共催者として、アフリカ連合の「アジェンダ2063」および持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて、イノベーション、若者のエンパワーメント、持続可能な資金調達、人間の安全保障を中心的な柱として強調しました。3日間にわたる各国のリーダーとのハイレベル対話を通じて、UNDPは政策議論を前進させるとともに、アフリカ全土でインパクトを拡大している取り組みに光を当てました。
「TICAD9は、私たちが直面する多くの課題への懸念の中で、多くの前向きなエネルギーを生み出しました。目的を持った多国間主義が、共創を通じてレジリエンスを構築し、援助から投資への転換を加速することで、アフリカに成果をもたらすことができると確信しています」と、国連事務次長兼UNDP総裁代理のハオリャン・シュウは述べ、TICADの重要性について次のように語りました。
「TICADの三本柱は、アフリカにとって特に重要です。慎重かつ健全な経済運営は、貧困の削減、雇用の創出、依存からの脱却につながる、持続可能で包摂的な成長をもたらします。社会への投資は、人材の育成、地域社会の強化、そして国家と市民の関係の再構築に貢献します。そして、平和と安全は、経済の成長と社会の繁栄に不可欠です。」
「この3日間を通じて、私たちはアフリカが直面する複雑な社会経済的およびガバナンス上の課題に対し、創造的な解決策を模索してきました。また、投資、パートナーシップ、そして連帯を基盤とした、より明るい未来の可能性についても前向きに議論を重ねました。この未来を現実のものとするために、私たち一人ひとりが果たすべき役割があります。日本政府の寛大な支援に深く感謝するとともに、SDGsおよびアジェンダ2063の達成に向け、すべてのアフリカの人々のために協力して取り組むことを誓います。」
TICAD9におけるUNDPの主な取り組み
今回のTICAD9でUNDPは、若者のエンパワーメント、人間の安全保障の新たなアプローチ、デジタル変革の推進、開発資金の強化、そして平和の促進に重点を置きました。
TICADユースフォーラムでは、起業家精神、創造性、将来の協力に関する議論を通じて若者の声が高められ、彼らが変革の担い手であることが強調されました。
またUNDPは、人間の安全保障の新たなアプローチを提唱する政策提言を発表し、保健、教育、社会的レジリエンスの強化を呼びかけました。テクノロジー分野では、「アフリカのためのAIトランスフォーメーション ‒ AI人材育成とエコシステム強化」セッションを開催し、責任あるAIガバナンスと人材育成の可能性について、アフリカと日本のパートナーと議論を交わしました。
資金調達に関しては、AFRI CONVERSE(アフリコンバース)および「アフリカの信用格付」に関するハイレベルセッションを通じて、借入コストの削減と投資機会の拡大に向けた実践的なアイデアが共有されました。さらに、紛争解決、良いガバナンス、地域社会のレジリエンスへの投資といった、アフリカ主導の解決策の重要性を改めて強調しました。
UNDPアフリカ地域局長 兼 国連事務次長補のアフナ・エザコンワは次のように語ります。
「アフリカ最大の資産はその人々です。TICAD9を通じて、私たちは若者への投資、起業家精神の育成、そしてアフリカの大きな志に応える機会の創出に取り組んでいます。横浜宣言は、アフリカの目標達成に必要なパートナーシップとその道筋を明確に示しています。」
UNDPは今後も、アフリカ各国政府、日本政府、そしてTICADのパートナーと緊密に連携し、会議でのコミットメントがアフリカ全土の地域社会に具体的な成果として届くよう取り組んでいきます。そして、より強靭で包摂的なグローバルな未来に向けて、アフリカが主導的な役割を果たすための基盤を築いていきます。
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