『Optimal Taxes on Fossil Fuel in General Equilibrium』ジョン・ハスラー (John Hassler)著 論文読 書会開催のお知らせ
選考委員長の代表論文「炭素税の公式」を原典で読む――最適な炭素税はなぜ三つの数字で決まるのか。気候政策と企業の資本コストへの含意を考える
AIマネー大学株式会社(本社:東京都練馬区、以下「当社」)は、2026年ノーベル経済学賞の選考を担うスウェーデン王立科学アカデミー選考委員会で委員長を務めるストックホルム大学国際経済研究所(IIES)のジョン・ハスラー(John Hassler)教授の論文「Optimal Taxes on Fossil Fuel in General Equilibrium(一般均衡における化石燃料への最適課税)」(『Econometrica』2014年)をテーマとした論文読書会を開催いたします。
本読書会は、山中裕が少数株ドットコム株式会社より発表したプレスリリース『2026年ノーベル経済学賞を大胆予測――「実証革命の社会装填」と法・制度への実装が拓く新たな潮流』(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000471.000158730.html)を受け、ノーベル経済学賞の選考を担うスウェーデン王立科学アカデミー選考委員会のメンバーの代表論文を一本ずつ原典で読み込む「2026年ノーベル経済学賞【選考委員編】論文読書会」シリーズの第1回として実施するものです。初回は、2026年の選考委員長を務めるハスラー教授が、最適な炭素税を「一本の式」に書き下した代表論文を取り上げます。
本論文は、ハスラー教授がミハイル・ゴロソフ(Mikhail Golosov)教授、ペール・クルセル(Per Krusell)教授、アレー・ツィヴィンスキ(Aleh Tsyvinski)教授とともに、気候変動の経済学における「統合評価モデル」を刷新したものです。出発点は2018年ノーベル経済学賞受賞者ウィリアム・ノードハウス(William Nordhaus)教授のDICEモデルですが、答えを出すには大規模な数値シミュレーションが必要で、なぜその数字が出てくるのかが外からは見えにくいという弱点がありました。
本論文の特徴は、一定の仮定のもとで、最適な炭素税――経済学でいう「炭素の社会的費用」――が驚くほど単純な閉じた式で書けることを示した点にあります。最適炭素税は世界のGDPに一定比率を掛けた値になり、その比率は、将来世代の厚生をどれだけ重く評価するかという割引率、気温上昇で所得が何%失われるかという気候被害の弾力性、そして排出されたCO2がどれだけの期間大気に残るかという滞留構造の三つだけで決まります。「炭素税はいくらが適正か」という問いを、価値判断・自然科学・実証のそれぞれが担当できる論点に分解した、理論が果たしうる最良の役割の一つといえる仕事です。
本読書会では、炭素の社会的費用とは何か、なぜ三つのパラメータに絞り込めるのか、割引率のわずかな違いが答えを何倍にも動かす構造、そしてカーボンプライシングの水準が企業の資本コストや事業ポートフォリオの選別、投資判断にどう作用するのかを主な論点として議論を行います。マクロ経済学、気候変動の経済学、サステナビリティ経営、中長期投資に関心のある方にとって、有益な学びと対話の場となることを目指しています。
なお、本論文は『Econometrica』誌のウェブサイト(英語原文、https://doi.org/10.3982/ECTA10217)のほか、著者の公式ページなどから入手できます。事前にお読みいただいたうえでのご参加を推奨いたしますが、当日は山中裕が論文の要旨を日本語で解説いたしますので、未読の方もご参加いただけます。
論文URL:https://doi.org/10.3982/ECTA10217
■論文情報
著者:ジョン・ハスラー(John Hassler) ほか
題名:Optimal Taxes on Fossil Fuel in General Equilibrium
掲載誌:Econometrica, Vol. 82, No. 1(2014年1月号), pp. 41–88
論文URL:https://doi.org/10.3982/ECTA10217
■著者プロフィール
ジョン・ハスラー(John Hassler)氏
ストックホルム大学国際経済研究所(IIES)経済学教授。2026年のノーベル経済学賞選考委員会で委員長を務めます。専門はマクロ経済学、とりわけ気候変動をマクロ経済の枠組みで扱う分野です。最適炭素税の解析的な公式のほか、再分配政策が技能形成を通じて次の投票者構成を変え、制度が自己再生産するという政治経済学の研究(2003年、アメリカン・エコノミック・レビュー誌)でも知られます。スウェーデンの財政政策評議会の議長を務めるなど、政策助言の現場にも深く関わってきました。
■開催概要
テーマ:『Optimal Taxes on Fossil Fuel in General Equilibrium』(著:ジョン・ハスラー(John Hassler))論文読書会
シリーズ:2026年ノーベル経済学賞【選考委員編】論文読書会 第1回
講師:山中裕(AIマネー大学株式会社 コンサルタント兼学長)
開催日:2026年9月下旬
開催形式:Zoomオンラインウェビナー開催
参加費:無料(事前登録制)
対象者:投資家、経営者、サステナビリティ・IR・経営企画のご担当者、エネルギー・気候政策に関心のある方、経済学を学ぶ学生・大学院生
申込方法:aimoneyuniversity@aimu.info 宛てに、件名へ「『Optimal Taxes on Fossil Fuel in General Equilibrium』論文読書会参加希望」と明記してお申し込みください。
主催:AIマネー大学株式会社
■講師プロフィール
山中 裕(やまなか・ゆたか)
1976年東京都文京区生まれ、練馬区育ちの日本を代表する投資家。ADHDや難読症に苦しみながらも、独自の学習法を開発し、東京大学経済学部を総代で卒業後、コロンビア大学大学院(金融工学)修士号取得、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)に留学。
保谷硝子(現HOYA株式会社)創業者のひとり、山中茂の孫。世界的にも「テクノロジーのわかるアクティビスト」と評される一方、地道な銘柄研究により、2010年代初頭にNVIDIAに着目したほか、ブロードコムや、TSMC、モンスター・ビバレッジ、ノボノルディスクなどの銘柄を早期に発掘して、投資を実行し、極めて高いリターンをあげることに成功した。
日本国内では、株主提案実務を牽引し、2010年、HOYAに創業家株主として15議案の株主提案を提出。役員報酬の個別開示(45パーセント強の賛成)、社外取締役のみの経営会議設置、株主提案説明文字数の拡大(4,000字)など、ガバナンス改革を求める内容で、ISS・Glass Lewis・日本プロクシー・ガバナンス研究所の3社すべてから、複数の議案で、賛成推奨を受け、2011年にはハーバード大学法科大学院で講演し、その後も、みずほFG・MUFG・りそなHDなどでも40%台の支持を集める株主提案を実施した。
株主補助参加人として参画したハイアス・アンド・カンパニー(現くふう住まいコンサルティング)損害賠償請求事件で、2025年勝訴判決を得るなど、少数株主の権利行使でも実績を重ねる。現在、徳島県美馬市の株式会社河野メリクロンの筆頭株主としてスマート農業に注力。コーカサス地方のジョージア(トビリシ)では農業・病院・学校経営を展開し、代理出産などを含む医療サービスも手がけている。
投資ブラザーズ合同会社共同代表社員、少数株ドットコム株式会社共同創業者兼会長。世界の上場企業1,000社超、非上場企業200社超の株主。座右の銘は故・柴田保光投手の「チャンピオンに立ち向かって勝つことがプロの目標のひとつ」。30年来の日本ハムファイターズファンでもある。
■本読書会の関連資料
【山中裕が語る2026年ノーベル経済学賞 選考委員①】ジョン・ハスラー(ストックホルム大学)――気候変動をマクロ経済モデルに組み込んだ、選考委員会の委員長(少数株ドットコム株式会社広報noteにて近日公開)
株主提案権制限に反対の論陣をはる 代表 山中 裕が2026年ノーベル経済学賞を大胆予測――「実証革命の社会装填」と法・制度への実装が拓く新たな潮流
・論文(Econometrica):https://doi.org/10.3982/ECTA10217
・ジョン・ハスラー(John Hassler)ストックホルム大学 公式ページ:https://www.su.se/english/profiles/h/hassl
・ノーベル経済学賞 公式サイト(The Nobel Prize):https://www.nobelprize.org/prizes/economic-sciences/
【関連リンク】
男女産み分けドットコム:https://danjo-umiwake.com
CapitalJusticeLab:https://capital-justice-lab.com/
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担当部署:方法担当窓口 aimoneyuniversity@aimu.info
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