BPSDでお困りの方に！介護施設向け無償レンタル対象拡大

かまって「ひろちゃん」を、大阪府内の対象施設に6ヶ月間無償レンタル

ヴイストン

2024年12月12日 14時00分

　ヴイストン株式会社（本社：大阪府大阪市、代表取締役：大和信夫）は、認知症高齢者のQOLの向上を目指し開発されたヒーリングコミュニケーションデバイス「かまって『ひろちゃん』」の無償レンタルについて、好評につき対象施設を拡大して継続いたします。

かまって「ひろちゃん」レンタルサービス送付物イメージ（顔カバーは未装着で送付されます）

■かまって「ひろちゃん」の主な特徴

　かまって「ひろちゃん」は、赤ちゃんを“あやす”ことを通して、あやす側に癒やしの効果が得られるはず、という点に着目した、これまでにないヒーリングコミュニケーションデバイスで、認知症に伴うBPSDの低減などを目指して開発しました。本物の赤ちゃんと同じように、様々な声を発して感情を表現するので、ユーザーは「だっこ」したり「たかいたかい」したりすることで、実際の赤ちゃんと関わるように楽しむことができます。これまでの研究の結果、長期に渡って利用継続される点が確認されており、さらに、最新の研究では、かまって「ひろちゃん」の運用に関わる介護職員の業務負担の軽減や精神健康状態が改善されることもわかってきています。

　個々のユーザーが自身のイメージする「赤ちゃん」を投影しやすいよう、あえて「顔がない」デザインとしたことも大きな特徴です。言語を必要としないインターフェースと合わせ、ユーザーの好みや文化的背景に影響されず広く活用いただくことを想定しています。

　かまって「ひろちゃん」の無償レンタルサービス（6ヶ月間）については、2024年10月より、大阪府内の特別養護老人ホームとグループホームを対象に実施しています。この取り組みが好評なため、今回、募集の対象を拡大し、より広く実施することを決定しました。

　無償レンタルを行う「かまって『ひろちゃん』」は、従来の試作品や試験販売などの結果をうけて以下の改良を行ったバージョンです。なお、内蔵するプログラムは「かまって『ひろちゃん』にこにこバージョン」相当です。

・丸洗いが可能

　内蔵の制御ユニットを「ひろちゃん」本体から取り出すことができる構造とし、「ひろちゃん」が丸洗い可能となりました。本体を清潔に保つことができ、複数のユーザーで共有する場合などにも有用です。

・顔を後付けすることが可能

　かまって「ひろちゃん」は、ユーザーが感情移入しやすいように、表情を持たない設計となっています。同時に、顔があった方が望ましいという用途に対応するため、「後付け」するための顔カバーも付属します（2台あたり1枚のカバーが付属）。なお、制御ユニットを取り出した「ひろちゃん」本体と同様に、顔カバーも洗濯することができます。

■無償レンタルサービスの背景

　「かまって『ひろちゃん』」については、様々な研究や取り組みにおいて、多くの結果や示唆が得られています。しかし同時に、多くの介護施設や事業者では人手や予算の問題から、新しいデバイスを気軽に導入できる状況ではありません。この現状を受け、「かまって『ひろちゃん』」を実際に利活用してその効果を実際に体感してもらうことを目的に今回の取り組みを実施、拡大するものです。

　なお、今回の取り組みは、公益財団法人大阪産業局ソフト産業プラザ TEQSとの共同事業として実施いたします。公益財団法人大阪産業局ソフト産業プラザ TEQSの助言を元に、ヴイストン株式会社にて製品を製造、発送、サポートを行います。

　本取り組みは、万博ヘルスケアパビリオンの出展に向けたサポートの一環である、咲州テック・ラボ・プログラムの成果として実施します。

■無償レンタル要項

・レンタル物品

　1施設あたり、2台の「かまって『ひろちゃん』」と、1枚の顔カバーを無償レンタルします。

・対象：大阪府内に所在する以下の介護施設

　特別養護老人ホーム

　認知症グループホーム

　認知症対応型通所介護施設

　介護老人保健施設

　その他、認知症ケアに「かまって『ひろちゃん』」を活用したい介護施設

・無償レンタル期間：レンタル開始より6ヶ月間