国内ひとり親家庭を支援するフードバンク事業「グッドごはん」が【食品産業もったいない大賞】を受賞しました
当団体は、コロナ禍や物価高騰により、さらに苦しい状況に置かれているひとり親家庭のニーズに応えるべく、各地で拠点を増やしながらグッドごはんの食品配付事業を展開してまいりました。今回は、グッドごはんの事業規模の拡大とそれに伴う社会的インパクトを評価いただき、受賞にいたりました。
●「食品産業もったいない大賞」とは
「食品産業もったいない大賞」は、食品産業の持続可能な発展に向け、食品産業全体での地球温暖化防止・省エネルギー対策及び食品ロス削減等を促進することを目的として、公益財団法人食品等流通合理化促進機構が主催、農林水産省が協賛して、開催されています。「省エネルギー・CO2削減」、「廃棄物の削減・再生利用」、「教育・普及」等の観点から、顕著な実績を挙げている食品関連事業者並びに食品産業によるこうした取組を促進・支援している企業、団体及び個人が毎年表彰されています。
食品に関係する「もったいない」の精神に関する全ての事例が対象であり、以下の6つの基準をもとに審査されます。
①先進性・独自性
②地域性
③継続性
④経済性
⑤波及性・普及性
⑥地球温暖化防止・省エネルギー効果
過去には、食品製造業者や外食事業者、生活協同組合、農業や畜産関係の高校など、フードチェーンに関わる様々な企業、団体などが同賞を受賞しています。
● 「グッドごはん」とは
「グッドごはん」は、グッドネーバーズ・ジャパンが行う国内ひとり親世帯を対象としたフードバンク事業です。
https://www.gnjp.org/work/domestic/gohan/
厚生労働省が公表した「2022年国民生活基礎調査」によると、2021年の子どもの貧困率は11.5%、ひとり親世帯の貧困率は44.5%と半数近くが衣食住・教育等において標準的な生活を送れないような相対的貧困の状態です。
このような国内の子どもの貧困問題に対する取り組みとして、2017年にグッドごはん事業が始まりました。グッドごはんの活動は、世の中に流通できない食品と食の支援を必要とする子どもたちとを繋げることで、貧困対策だけでなく食品ロスの削減にも貢献しています。
2019年以前は毎月平均10人程度の新規登録者数と140世帯程度の配付家庭数でありましたが、コロナ禍をきっかけに利用者数が急増し、2022年12月には月間の新規登録者数が過去最多の504人を記録しました。現在は首都圏31カ所、大阪18カ所、九州3カ所の拠点で配付を行っており、新規登録者数は毎月300世帯前後のペースで増加、累計で61,564世帯に支援を行っています(2023年11月時点)。
※グッドごはんの利用条件
・ひとり親家庭等医療費受給者証を持つ家庭(所得が限度額未満で18歳未満の子どもを育てるひとり親家庭等)
・通常、配付拠点に直接取りに来られる方のみが対象
・生活保護受給中の方は対象外
● グッドごはんと食品ロス削減
グッドごはんでは、規格外・パッケージ破損・梱包段ボール破損・印字ミス・出荷期限切れ等の理由により、販売は難しいものの十分に食べることができる食品を積極的に受け入れています。また、東京の倉庫には業務用の冷蔵庫・冷凍庫を設置しているため、消費期限の短い生鮮食品や冷凍食品でも受け入れと提供が可能になっています。
さらに、家で食べきれない賞味期限が2か月以上ある食品や、庭や畑でたくさんとれた野菜や果物など、個人からも寄付という形での食品の受け入れを行っています。
●表彰式典・事例発表会
2024年2月13日(火)には、千代田区立内幸町ホールにて「第11回食品産業もったいない大賞」の表彰式が一般公開で行われます。観覧をご希望の方は食品流通機構ホームページよりお申し込みください。また、当日の様子は弊団体ホームページでもお知らせしますので、随時ご確認ください。
●グッドネーバーズ・ジャパンについて
特定非営利活動法人グッドネーバーズ・ジャパンは、国際組織グッドネーバーズ・インターナショナルの一員として、2004 年に開設されました。「子どもの笑顔にあふれ、誰もが人間らしく生きられる社会」を目指し、国内外の子ども支援を行っています。公益性の高い団体である「認定NPO 法人」として東京都から認可を受けています。
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