認知症の人と家族の会の会員465名を対象にした「認知症の診断と治療に関するアンケート」結果発表
変化に気づいてから診断まで平均15か月、早期の「確定診断」の重要性が浮き彫りに
日本イーライリリー株式会社(本社:神戸市、社長:パトリック・ジョンソン)は、認知症の診断・治療の現状と課題を明らかにすることを目的に、公益社団法人認知症の人と家族の会(本部:京都市、代表理事:髙見国生、以下、家族の会)の協力のもと、認知症患者さんのご家族である会員465名を対象に2013年9月、郵送によるアンケート調査を実施いたしました。
認知症の人と家族の会 調査研究専門委員会にて分析・検討された、主な調査の結果と考察は以下の通りです。
■変化に気づいてからから認知症と確定診断を受けるまでの期間 平均15か月
診断までの期間に関する設問では、認知症を疑うきっかけとなる変化に気づいてから最初に医療機関を受診するまでにかかった期間は平均9.5か月(n=359)【P.3 グラフ①】、最初に医療機関を受診してから確定診断までにかかった期間は平均6.0か月でした(n=386)【P.4グラフ②】。変化に気づいてから確定診断までにかかった期間は平均15.0か月でした(n=361)。*1
*1: これらの平均期間は、「変化に気づく」「医療機関を受診する」「確定診断を受けた」のそれぞれの時期を回答頂いた方を母数として算出しており、各期間の平均数値の合計は一致しません。
認知症の人と家族の会 調査研究専門委員会の分析では、これらの結果は調査前に予想していたよりも短い期間でした。しかし調査では「認知症の確定診断」を「認知症と診断された時」とするのか、「認知症の原因疾患(アルツハイマー型認知症など)の特定」とするのかの説明が不明確で、回答者の「確定診断」の理解に幅があったことが推察されました。
最適な治療やその後の対応は原因疾患により異なるため、認知症の確定診断とは、原因疾患の特定であることが本調査を機会に広く認知される必要性が、今回の報告により示唆されました【P.3、4 グラフ①、②】。
■確定診断が遅れることによる負担は「適切な治療がなされなかった」が36.7%
1診断に関する設問では、「認知症ご本人にとって認知症と確定診断された時期はどうだったと思いますか?」と尋ねたところ、32.9%が、「遅すぎた」と回答しました【P.4 グラフ③】。最初の受診から確定診断まで6か月以上かかった人が回答した、確定診断までに時間がかかったことによる患者さんやご家族の負担については、「適切な治療がなされなかった」が36.7%、「診断がなかなかされないことで、長い間不安だった」29.5%といった精神的負担を感じている人が多くみられました【P.5 グラフ④】。■早期診断実現時の課題 「治療以外の介護や経済的支援などサポート体制が整っていない」が35.9%
早期診断に関する設問では、確定診断の時期が「遅すぎた」と回答した人に「早期診断を望む理由」を尋ねたところ、83.0%が「早く治療が始められるから」と回答しました【P.5 グラフ⑤】。反面、早期診断が実現した場合の課題として多かった回答は、「長い間、精神的負担を抱えなければならない」38.1%、「治療以外の介護や経済的支援などサポート体制が整っていない」35.9%でした【P.6 グラフ⑥】。早期診断が実現した場合でも、診断後に安心して生活できる環境整備が不可欠であることが明らかとなりました。
認知症の人と家族の会 代表理事の髙見 国生 氏は今回の調査結果を受けて、「認知症の問題というのは、病気をかかえた本人と家族がそれ以降の人生をどう生きていくのかということであり、認知症ケアはその人たちの人生を支えて希望を与えるものでなければなりません。認知症の人の症状や時期に合わせて、その時に適切な医療、介護と、家族への支えがあるべきであり、早期診断、早期対応をはじめとするオレンジプラン(認知症施策推進5か年計画)の精神が生かされて、安心して受診でき、早く診断され不安のない人生が遅れるように、対応が進むことを願っています」とコメントしています。
日本イーライリリーは今回の調査結果を受け、認知症の早期確定診断の重要性を広く啓発し、適切なケアへ結びつく社会の実現へ向けて、今後も活動を継続して参ります。
*全文はコチラ
https://www.lilly.co.jp/pressrelease/detail.aspx?ArticleID=pr_2014_033
認知症の人と家族の会 調査研究専門委員会にて分析・検討された、主な調査の結果と考察は以下の通りです。
■変化に気づいてからから認知症と確定診断を受けるまでの期間 平均15か月
診断までの期間に関する設問では、認知症を疑うきっかけとなる変化に気づいてから最初に医療機関を受診するまでにかかった期間は平均9.5か月(n=359)【P.3 グラフ①】、最初に医療機関を受診してから確定診断までにかかった期間は平均6.0か月でした(n=386)【P.4グラフ②】。変化に気づいてから確定診断までにかかった期間は平均15.0か月でした(n=361)。*1
*1: これらの平均期間は、「変化に気づく」「医療機関を受診する」「確定診断を受けた」のそれぞれの時期を回答頂いた方を母数として算出しており、各期間の平均数値の合計は一致しません。
認知症の人と家族の会 調査研究専門委員会の分析では、これらの結果は調査前に予想していたよりも短い期間でした。しかし調査では「認知症の確定診断」を「認知症と診断された時」とするのか、「認知症の原因疾患(アルツハイマー型認知症など)の特定」とするのかの説明が不明確で、回答者の「確定診断」の理解に幅があったことが推察されました。
最適な治療やその後の対応は原因疾患により異なるため、認知症の確定診断とは、原因疾患の特定であることが本調査を機会に広く認知される必要性が、今回の報告により示唆されました【P.3、4 グラフ①、②】。
■確定診断が遅れることによる負担は「適切な治療がなされなかった」が36.7%
1診断に関する設問では、「認知症ご本人にとって認知症と確定診断された時期はどうだったと思いますか?」と尋ねたところ、32.9%が、「遅すぎた」と回答しました【P.4 グラフ③】。最初の受診から確定診断まで6か月以上かかった人が回答した、確定診断までに時間がかかったことによる患者さんやご家族の負担については、「適切な治療がなされなかった」が36.7%、「診断がなかなかされないことで、長い間不安だった」29.5%といった精神的負担を感じている人が多くみられました【P.5 グラフ④】。■早期診断実現時の課題 「治療以外の介護や経済的支援などサポート体制が整っていない」が35.9%
早期診断に関する設問では、確定診断の時期が「遅すぎた」と回答した人に「早期診断を望む理由」を尋ねたところ、83.0%が「早く治療が始められるから」と回答しました【P.5 グラフ⑤】。反面、早期診断が実現した場合の課題として多かった回答は、「長い間、精神的負担を抱えなければならない」38.1%、「治療以外の介護や経済的支援などサポート体制が整っていない」35.9%でした【P.6 グラフ⑥】。早期診断が実現した場合でも、診断後に安心して生活できる環境整備が不可欠であることが明らかとなりました。
認知症の人と家族の会 代表理事の髙見 国生 氏は今回の調査結果を受けて、「認知症の問題というのは、病気をかかえた本人と家族がそれ以降の人生をどう生きていくのかということであり、認知症ケアはその人たちの人生を支えて希望を与えるものでなければなりません。認知症の人の症状や時期に合わせて、その時に適切な医療、介護と、家族への支えがあるべきであり、早期診断、早期対応をはじめとするオレンジプラン(認知症施策推進5か年計画)の精神が生かされて、安心して受診でき、早く診断され不安のない人生が遅れるように、対応が進むことを願っています」とコメントしています。
日本イーライリリーは今回の調査結果を受け、認知症の早期確定診断の重要性を広く啓発し、適切なケアへ結びつく社会の実現へ向けて、今後も活動を継続して参ります。
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