リバスタ、建設現場での燃料使用に由来するCO2排出量データの取得効率化に向けた実証実験の規模を全国へ拡大

~元請会社17社に加え、燃料配送事業者17社が実証実験に参画~

リバスタ

株式会社リバスタ(本社:東京都江東区、代表取締役:高橋巧、以下 当社)は、2024年5月より元請会社15社(※1)および三和エナジー株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:高松克行、以下 三和エナジー)と連携し開始した、建設現場での燃料使用に由来するCO2排出量データを効率的に把握・管理するスキーム(以下 本スキーム)の実証実験において、元請会社が新たに2社加わったことで計17社となり、さらに全国各地の燃料配送事業者16社が加わり、計17社の参画が決定したことをお知らせします。このたびの参画事業者拡大により、全国9エリア(北海道・東北・関東・北陸・東海・関西・中国・四国・九州)に本スキームを展開し、全国規模で建設現場における燃料由来のCO2排出量の効率的な把握・管理実現に向けた取り組みを加速させてまいります。

実証実験の背景

日本政府による2050年カーボンニュートラル宣言を受け、サプライチェーン全体でのCO2排出量削減が求められています。一般社団法人日本建設業連合会は2023年7月、カーボンニュートラル実現に向けたロードマップ(※2)を策定し、具体的な取り組みとして、施工段階のCO2排出量の約8割を占める重機・車両から排出されるCO2を、2030年度に2013年度比で40%削減することを掲げました。こうした背景もあり、元請会社は建設現場で使用される燃料稼働の重機等から発生するCO2排出量の管理が急務とされています。

一方、燃料配送事業者は、元請会社から個別に燃料購買量データの共有依頼が増えることにより、元請会社ごとに異なるフォーマットでの集計等による作業工数増加や、管理の煩雑化が課題となっています。
そこで当社は、元請会社と燃料配送事業者間で、建設現場における燃料購買量データの収集および受け渡しをスムーズに行うことにより、元請会社が業務負担をかけることなく、建設現場での燃料使用に由来するCO2排出量データを効率的に把握・管理できるスキームを設計し、2024年5月より実証実験を開始しました。

本スキームの全体フロー図

本スキームは、建設現場で元請会社および協力会社が燃料配送事業者から購入した燃料について、燃料配送事業者が保有する燃料購買量データを、建設現場ごとのCO2排出量算定用データに変換し元請会社に提供するというフローであり、建設現場での燃料使用に由来するCO2排出量データの取得効率化を目指します。

実証実験の現状と効果

2024年5月より宇佐美グループの三和エナジーと連携し、本スキームに賛同いただいた元請会社15社のモデル現場において実証実験を行ってまいりました。これまでの実証実験により、元請会社は建設現場での燃料使用に由来するCO2排出量データの把握を効率的に行うことができることに加え、燃料配送事業者においても、現場ごとの燃料購買量データ集計・管理に係る業務負担を大幅に軽減できることが検証されました。その後、三和エナジーと同じ宇佐美グループの燃料配送事業会社であるハタエ石油株式会社にも参画いただき、実証実験を継続することで、燃料配送事業者と当社間において盤石な運用基盤を構築してまいりました。

実証実験の開始以降、株式会社 淺沼組、株式会社 大本組を合わせた、合計17社の元請会社に参画いただいています。また、2025年1月より順次、本スキームへ参画する燃料配送事業者も増加し、現在では合計17社の燃料配送事業者に参画いただいており、実証実験の規模を全国に拡大しました。これにより、本スキームに参画する元請会社は特定の燃料配送事業者からの燃料購買量データのみではなく、全国各地の燃料配送事業者から燃料購買量データを取得できるようになります。

なお、本スキームでは、元請会社の燃料購買量データにより算定するCO2排出量(スコープ1)に加えて、協力会社の燃料購買量データにより算定するCO2排出量(スコープ3)(※3)の管理が可能となり、より網羅的なCO2排出量データの管理を実現します。

≪現在参画している燃料配送事業者≫

地域

会社名

本社

北海道エリア

株式会社オイルターミナル

道南石油株式会社

(社名非公開)

北海道

北海道

北海道

東北エリア

カメイ株式会社

宮城県

関東エリア

三和エナジー株式会社(東日本本社事務所)(※4)

(社名非公開)

神奈川県

東京都

北陸エリア

丸一石油株式会社

石川県

東海エリア

株式会社スギセキ

中川物産株式会社

有限会社 野崎石油店

静岡県

愛知県

愛知県

関西エリア

三和エナジー株式会社(西日本本社事務所)(※4)

株式会社 松林

株式会社朝日興産

株式会社keg(旧:京滋興産株式会社)

大阪府

京都府

大阪府

京都府

中国エリア

株式会社広島ケロシンサービス

広島県

四国エリア

株式会社天宗

愛媛県

九州エリア

ハタエ石油株式会社

株式会社 イデックスリテール熊本

福岡県

熊本県

エンドースメント

今回の発表にあたり、参画されている元請会社の中でも、実証実験を開始した当初から本スキーム構築にご協力いただいている清水建設様・大成建設様・竹中工務店様よりエンドースメントコメントを頂戴しました。

清水建設株式会社 ご担当者様

元請会社の脱炭素化を進める上で、CO2排出量調査は欠かせない重要な取り組みです。しかし、その調査をいかに効率的に実施するかが大きな課題となっています。こうした中、本スキームによるCO2排出量の算出は非常に精度が高く、全国規模で実証されたことを大変喜ばしく思います。特に、全国に作業所を展開する弊社にとって、このような取り組みは非常に有益であり、業界全体の脱炭素化に向けた大きな一歩と捉えています。今後、さらなる元請会社や燃料配送会社の参画が進み、このスキームがより広く普及していくことを心より期待しております。

大成建設株式会社 ご担当者様

大成建設は「環境分野のフロントランナー」を目指して、作業所CO2排出量計測・集計システム「T-CARBON/Watch®」の導入など、カーボンニュートラルに向けた活動に重点的に取り組んできました。

今回実証実験を行っているスキームは、建設業界におけるCO2排出量削減に向けた重要な一歩です。このスキームを通じて、燃料使用に由来するCO2排出量を効率的に把握できるようになり、業界全体でのカーボンニュートラル実現に向けた動きの加速に繋がると信じています。また、実証実験で得られた成果が全国規模での展開と結びつくことで、さらなる効率化と業務負担軽減が実現できることを期待しています。

株式会社竹中工務店 ご担当者様

当社は、グループ全体でスコープ1、2削減目標の達成に取り組むことを社会に約束し、2030年目標において「SBT認定」を取得しています。この目標を達成するうえで、作業所で稼働する重機類の燃料消費量を削減するとともに、より正確に燃料消費量を把握することが重要となっています。現在当社では独自にCO2排出量モニタリングシステムを導入し、広く作業所で適用するに至っていますが、入力作業の効率化が課題となっています。いかに時間をかけずに網羅的かつ正確に燃料消費量を把握し、CO2削減効果を見える化するうえで、本スキームが非常に有効であることは、17社の元請会社が本スキームに参加していることからも明らかだと思います。本スキームをより有効なものとするうえで、多くの燃料配送事業者様の参画が望まれるところであり、当社も実証実験等を通じて貢献したいと考えています。

■今後について

当社は、2025年秋から冬頃を目途にサービスの正式リリースを目指し、元請会社や協力会社、燃料配送事業者と共に本スキームにおける運用の最適化について引き続き検証を進めております。

今後も、本スキームに参画いただける元請会社や協力会社、燃料配送事業者等を広く募り、参画企業のさらなる拡大を進め、本スキームにより建設業界における燃料購買量データの一元管理の標準化を目指すと共に、低炭素燃料(※5)の流通を活性化し建設現場の脱炭素化を支援してまいります。

(※1)清水建設株式会社、大成建設株式会社、株式会社竹中工務店、株式会社 安藤・間、株式会社熊谷組、東亜建設工業株式会社、東急建設株式会社、戸田建設株式会社、飛島建設株式会社、西松建設株式会社、株式会社 長谷工コーポレーション、ピーエス・コンストラクション株式会社、株式会社フジタ、前田建設工業株式会社、三井住友建設株式会社の計15社。

(※2)出典:一般社団法人日本建設業連合会「2050年カーボンニュートラル実現に向けたロードマップ」

(※3)GHGプロトコルのスコープ区分については、個社ごとの見解により異なる場合がございます。

(※4)宇佐美グループである三和エナジー株式会社の本社事務所は東日本本社と西日本本社とに分かれており、東日本では関東・東北地方の1都8県、西日本では関西・中部地方の2府3県に拠点を有しています。

(※5)バイオディーゼル燃料やリニューアブルディーゼルなどの、CO2排出量の少ない燃料のこと。

■関連リリース

リバスタと三和エナジーが、建設現場での燃料使用に由来する CO2排出量データの取得効率化に向け、元請会社15社と実証実験を開始 ~ 燃料購買量データの一元管理の標準化を目指す ~(2024年5月30日)

■リバスタについて

株式会社リバスタは、【「つくる」の現場から、世界を変える。】のミッションのもと、建設業界が抱えるさまざまな課題をICTで解決するため、お客様に寄り添い共に創造する姿勢で、幅広いソリューションを提供しています。電子マニフェストサービス「e-reverse.com」は1万社を超えるお客様にご利用いただいており、その他にも建設現場施工管理サービス「Buildee」、建設現場ICT機器ソリューション「BANKEN」などを通じ、建設現場の生産性向上に貢献しています。また、建設現場のCO2算定サービス「TansoMiru」や、建設技能者向けポイントサービス「ビルダーズポイント」、施工管理業務の標準化、ノウハウ継承を支援するサービス「GENBATON」の提供を通じ、脱炭素化や労働環境などの課題改善も支援することで、サステナブルな社会の実現を目指します。

会社名:株式会社リバスタ

代表者:代表取締役 高橋巧

所在地:東京都江東区豊洲5-6-36 豊洲プライムスクエア9F

資本金:1億円

URL:https://www.rvsta.co.jp

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会社概要

株式会社リバスタ

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URL
https://www.rvsta.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都江東区豊洲5-6-36 豊洲プライムスクエア9F
電話番号
03-3532-5850
代表者名
高橋巧
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2007年06月